あぽいち

温泉とヨガ、たまに心臓外科医

腹減ったなー

2005-10-22 13:34:56 | Weblog
昨日、二回目の体重測定があり、93kgと1kg減ってはいたものの、ややがっくり、ちょうど前の晩遅く、焼肉を食いに行ったのがまずかった、しかしみんなで行ったので相対的にはたぶん問題なし。そういう問題でもないが。
今の生活では、昼食が3時、4時になってしまうし夜も12時近くと遅くなってしまうのがよろしくない。わかっているがどうにもならん。
んー、しかし腹減ったのー。
今週末は、回診番、しかもデータベース打ち込み250人分という宿題があと20日以内とせまっており、またもや病院から離れられそうにない、とほほ。

週末の回診ぐらいはのんびりと患者さんと話しをしながらやろうと思ってはいるが、さすがに1人で30人ぐらい回ると、最後のころは話を聞くのがかなりくたびれてくるし気づくと昼近くになってしまう。なんで、みんなこういろいろと訴えが多いのか、日本人の特徴なのか、はたまた循環器疾患の特徴なのか、とにかく神経質で心配性の人が多い気がする。やはり、医者も看護婦も少なくいろいろと行き届いてないめんが多いのも、大きな原因のひとつか、もっと患者さんの安心させる環境を作りたいものだが、こっちも結構いっぱいいっぱいだ。

もうひとつ、ぐちを言わせてもらうと、週末はナースステーションのクラークさんお休みで大変悲しいです。カルテを書いていると、5分おきに面会の人やなんやかんやと、お客が来て、看護婦さんもいないこと多くそのたび対応していると仕事進まぬうちに、すぐ時間が過ぎてしまう。長居は無用か。
まー、こういう面でも病院のシステムの良し悪し、いろいろと大変勉強になります、いつか自分の自由に出来るようになったときには、こういった問題点をふまえて病院を作って行きたいなー。
その前に、やることいっぱいあるか。とりあえづ目の前の宿題やるかなー。
しかし、腹減った。


縦隔洞炎

2005-10-22 00:33:45 | Weblog
今、病棟には創感染の患者が6人と外科入院の4分の1ぐらいを占めている、先が見える人はいいが、なかなからちが明かない患者は、永遠と続く毎日の消毒に、だんだん患者も医者もまいってくる。内訳は縦隔洞炎が3人、AFPの感染が1人、カテの穿刺部位の仮性瘤術後の創感染が1人、あとはペースメーカー感染が1人である。
今日の二例目は縦隔洞炎患者のデブリと腹直筋充填をした、今回入院している縦隔洞炎の患者はみんなもう経過が3ヶ月から半年と非常に長く、洗浄を繰り返してはいるがやはり胸骨の感染が残ってしまい結局すっきりと治らない人たちばかりである、ボスいわく2、3週間洗浄してだめなら、とっとと全麻でデブリして何か充填しないとダメだと、、、。何ヶ月も洗浄して粘っても意味がないとのこと。ここに来て何人か見てきたが、みんな結局はデブリ+充填しないと治らないイメージだ、何ヶ月も洗浄を続けるのは、こちらサイドのあわよけばこのまま治ってほしいという希望と、単なる怠惰であり、結局は逃げているだけなのかなと、思うところもある、患者にも大変な負担がかかるし、こちらにも毎日洗浄をするという負担がかかり双方にとってマイナスかも。ボスもこれまでたくさんの経験を踏んでそのように言っていると思うので、たぶんその通りなのだろうと思う。

今日の症例は胸骨の裏の骨膜に感染源があったと思われる、腹直筋のフラップは初めてなので、忘れないように簡単に書いておく。まずは胸骨と大胸筋を外し視野を取れるようにして、ダメな骨をどんどんとリュールで削り、その下の汚い肉芽を削ると不良肉芽は簡単に削れ、きれいな組織が自然と残ってくる。
その後、腹直筋を腱鞘から剥がし中の筋肉のみを剥離する。下腹壁動脈を末梢側で結さつして、筋肉を結さつして腹直筋を末梢で離断する。中枢側は肋骨付着部付近まで剥離しておく。それで反転させて数箇所固定して閉じる。

ボスの忠告もあり、来週空いているところで、後の二人の縦隔洞炎もデブリすることとなった。あまり、気持ちの良い手術ではなく、みんなやりたがらないのは良くわかるが、早くけりをつけたほうがみんなのためであるし、こういった手術はゲリラ的で教科書には載っていないので、この際なので立て続けに経験させてもらい、自分のものにしてしまいたい。感染を残さないということと、関係ないものを傷つけないようにすること、これさえ注意すればけして難しい手技ではないと思う。ただ、トラブルが起きたときは、いちおう再手術なので大変なことになる。