あぽいち

温泉とヨガ、たまに心臓外科医

胸部4連発

2014-07-21 12:49:58 | Weblog
先日は川崎幸の時の上司に2日間来ていただ来まして、初日は胸腹部(crawford type3)を執刀していただきました。前日にスパイナルドレナージ入れましたが、まずまず太っていて、なかなか入らずに、まずここで焦る。
弓部置換と腹部置換が行われている3回目の手術となる方で、私も胸腹は久々であり、どうなるものかと思いましたが、特に出血もなく7時間弱で終了。やはり慣れておられる、剥離が早い、前回の癒着もありましたが瘤を全て露出させて、テーピングしてヘパリン入れるまでに、ほとんど迷いなく100分ほどです。これに半日かかる施設は多いと思う。今回はAAA術後の影響でCTでは左の腸骨静脈がつぶれてるようで、素直に一番慣れてる左のlowerPV脱血のいわゆる左心バイパスで回しました。さすがに気を使っていただいたのか、中枢吻合と右腎動脈はご自身で吻合されていましたが、それ以外は吻合、おまけに閉胸もさせていただきました。閉胸は当たり前か。術後も1時間ほどで足が動くことを確認できてなにより。
翌日は、TEVAR3連発、どれも下行でありましたので、朝からボンボンボンと6本挿入して、2時までに終了、指導医の言われるまま、なすがまま、すべてゆだねてでしたが。いちおう挿管してやりましたが、皮膚閉鎖と同時に抜管してもらい、3例回しました。