金融マーケットと馬に関する説法話

普段は資産運用ビジネスに身を置きながら、週末は競馬に明け暮れる老紳士の説法話であります。

【GⅠ回顧】 菊花賞・東京新聞杯

2021-10-25 07:15:27 | 競馬

 まず土曜日の東京新聞杯から。勝ったのは、キズナ産駒の3歳牝馬ソングラインスタートはいつも通りの出遅れ気味。結果的にこれも功を奏すことになります。位置取りは中団でしたが、速い流れのおかげで、リズムよく走るかたちに。

 直線では、自然な格好で前に出て、先行馬が総崩れの中で、脚を溜めに溜めてからコースの中央から抜け出して、最後方から差してきたロードカナロア産駒サトノウィザードを抑え切って勝利。ソングラインは、嬉しい重賞初勝利。本番に向けて視界良好となりました。本番のマイルCSは阪神1600m、桜花賞で酷い不利を受けた舞台。あらためて名誉回復を狙う機会になると思います。

 総崩れとなった先行陣の中では、8着のラウダシオン、10着のロータスランドは、よく粘ったと思います。見限らずに、次走は狙い目と言えるでしょう。それから果敢にマイルに挑戦したワグネリアンですが、やはりマイルのペースに戸惑う様子が目立ちました。この馬の適性距離は、もう少し長めの1800~2000mくらいだと。ただし、今回のマイル参戦で反応の良さを引き出せた気がします。次回はJCか、香港だと思いますが、走りが楽しみになりました。

 

 そして、GⅠ菊花賞勝ったのは、ドゥラメンテ産駒タイトルホルダー好スタートから、ワールドリバイバルとの先手争いを制してマイペースの逃げへ前半1000mを1分0秒ちょうど、中間の1000mを1分5秒台にペースを落として、ラスト1000mをまた59秒台に戻して逃げ切り勝ち。有力馬が後方で待機するなか、狙い通りの一人旅を実現させた横山武史騎手の超ファインプレーでした。

 とはいえ、これはダークホースによる大波乱のレースという訳ではなく、キタサンブラックやフィエールマンが、菊花賞の勝利をきっかけに一流馬へ変身していったように、ここからタイトルホルダーが日本競馬界を代表するような名馬になる可能性を予感させる見事な勝利だったと思います。そして、先日急逝した父ドゥラメンテにとっては、これが初の産駒のGⅠ制覇となりました。しかも第一世代による制覇ですから、まずは直系の種牡馬候補が残ることになります。

 2着のエピファネイア産駒オーソクレースは、後方待機から良く伸びて、同じくエピファネイア産駒の牝馬ディヴァインラヴ(3着)と、バゴ産駒ステラヴェローチェ(4着)との競合いを制して抜け出しましたが、勝ち馬とは5馬身差がついていました。ちなみに、2~4着の母父はすべてディープインパクト。また5着はディープインパクト産駒のディープモンスターでしたので、普段の消耗戦らしく戦った上位馬は、すべてディープの血脈の馬たちでした。

 1番人気のレッドジェネシスは、最初から最後方待機で、これは川田騎手が狙ったレース運びではなく、馬が前に出ていけなかったことが理由のようです。やはり、前走神戸新聞杯の不良馬場での激走が、見えない疲労を残していた様子。2番人気で4着のステラヴェローチェにも、同様のマイナス要因があったのかもしれません。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする