金融マーケットと馬に関する説法話

普段は資産運用ビジネスに身を置きながら、週末は競馬に明け暮れる老紳士の説法話であります。

【競馬昔話シリーズ③】 招待席フロアへのチェックはユルユルだった!

2021-12-24 06:54:25 | 競馬

 私が最初に競馬場に入ったのは、1973年の日本ダービーハイセイコーが出走したダービーですから、大変な入場者数でありました。いまでも、GⅠ開催当日の入場者数は大変な数になると思いますが、例えば、馬主席だとか、ダービールームと呼ばれる招待席専用ルームは、比較的余裕を持って競馬を楽しみことができます

 この時、私の父親が、農林水産省の役人だったことで、現在のA席フロアの指定席券を貰って、そこで観戦できるという幸運に恵まれました。現在は、この指定席券をクビからぶら下げるとともに、フロアを出る時には、手の甲側に発光スタンプを押されて、再入場する際は、そのチェックを受けることになっていますが、当時はチェックがユルユルだったので、指定席券をクビからぶら下げていれば、そのまま通過できる仕組みでした。

 この日、まだ中学生だった私がトイレから出たところで、紳士風の中年男性から声をかけられて、「少しの間、その指定席券を貸して頂けませんか。御礼はいたします」と言われて、思わず渡してしまい、その後、15分くらいしたら、その場所に戻ってきて、「ありがとうございました。大変助かりました」と言って、御礼として5000円札を渡されました。恐らく、友人をA席フロアに入れるために、その指定席券を使ったのだと思います。

 暫くしてから、競馬観戦に集中していた父親と合流して、この時の事情を詳しく話したところ、「そうか。まぁ、知らなかったとはいえ、不正に協力したことは良くなかったな」と叱られたのち、「この5000円は自分が預かっておく」と、5000円札を巻き上げられてしまいました。

 ちなみに、この5000円札が、父親のハズレ馬券に姿を変えたことは言うまでもありません。

 

(なお、「競馬昔話シリーズ」は、今後も『不定期』に発信させて頂きますので、宜しくお願い致します‼)


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