金融マーケットと馬に関する説法話

普段は資産運用ビジネスに身を置きながら、週末は競馬に明け暮れる老紳士の説法話であります。

【競馬】ディープ産駒の気性、ステゴ産駒の気性

2019-02-09 08:12:52 | 競馬
 本日の府中競馬は中止のようです。雪だから仕方ないですなぁ。

 さて、先週の続きで、馬の「気性」の話をします。
 サンデーサイレンス産駒には、スプリント力も持続力にも長けた強い馬が数多く出ているのですが、総じて気性が難しく、乗りこなすのが大変な馬が多かったそうです。その代表例がディープインパクトとステイゴールドの2頭。種牡馬として大成功した2頭が、どちらも気性に難点があったというのが面白いところ。

 ディープの性格は「天然」。普段は人懐っこく、手のかからない良い子だったそうですが、いざレースに向かうと「早く走りたい」という前向きな気持ちが強すぎて、パドックで尻っ跳ねを繰り返したり、返し馬で暴走しそうになったりしていました。武騎手が一貫して最後方からレースを進めたのも、この性格を御すためだったそうで、もし好位置を早めに取ろうとしようものならば、そこからスパートを開始して、さすがのディープでも引っかかって爆沈したと思います。

 一方のステイゴールド、こちらの気性は「闘争心の塊」。横に馬が並びかけてくると、まるで火がついたようにスパートを開始、ゴールまで持たないというケースが多く、2着3着が多かった事情がここにありました。府中の目黒記念で初重賞制覇をした時には、武騎手がディープさながら後方待機で、途中で火がつかないように慎重に乗っていたのが印象的でした。

 それぞれの産駒の特長も、父親の気性によるところが大きいようです。
 ディープ産駒は性格が前向きすぎるので、一所懸命に走りすぎるのが欠点。クラシックレースを目指して2歳秋や3歳春までに無理をすると、そこで故障してしまったり、燃え尽きて、走る意欲を無くすケースが散見されています。「ディープ産駒は早熟」と評論する人が増えていますが、これは間違いで、原因は育成・調教過程や選定するレース日程にあると思います。むしろ、春のクラシック戦線に乗れなかった馬の方が6歳、7歳まで活躍したりします(スピルバーグ、ラキシス、エイシンヒカリ、サトノアラジン、マリアライト、ヴィブロスなど)。

 一方のステゴ産駒、とにかくユニークで、これもお父さんの「闘争心」の影響が強く出ます。距離の長いところや重い馬場で活躍が目立つのも、悪条件で厳しいレースになればなるほど「闘争心」に火がつくからだと思います。凱旋門賞で活躍馬が目立つのも同じ理由でしょう。もちろん、この闘争心が悲劇(喜劇?)の原因となるケースも。オルフェーブルが逸走した阪神大賞典、大本命のゴールドシップがゲートを出なかった宝塚記念など、例え些細な出来事だとしても、自身の気に障ることが発生すると頑として意志を曲げることはいたしません。
 個人的には、ステイゴールドとステイゴールド産駒が大好きでした。今年の4歳が実質的にラストクロップですので、インディチャンプやステイフーリッシュらには頑張ってほしいと思っています。

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