駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

柿に赤い花咲く

2008年10月17日 | 自然
 垣に赤い花咲くを、柿に赤い花咲くと思っていた。子供の頃、柿に赤い花って変だと思い、確か小学校の担任(聞いた相手は定かでない、母かもしれない)に聞いたら、あれは熟した柿の実が赤く見えるからそう唱ったのだと教えられ、ずっとそう思ってきた。そしてそれは、いつかのあの家(祖父母の家)に実に見事に写るのだ。今更、夢に帰る思い違いを正す気はしない。
 母の生家は単線電車で30分ほどの田舎で、子供の頃はまだ祖母がまだ生きていた。小学校の頃は時々週末、一人で電車に乗って従兄弟達の居る祖母の家に行ったものだ。駅から子供の足で20分くらいの田んぼの中にある大きな田舎家で、秋には庭の柿の木に赤い実が一杯成って、青い秋空の下で私を待っていた。
 済んだ秋の空気に赤い柿の実は遠くから視認しやすく、束ねられた稲の黄色に映えて美しい。日本の秋の懐かしい原風景の一つだ。
 
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宿敵ヴァイキング

2008年10月17日 | 身辺記
 問題にしているヴァイキングは8世紀から11世紀までノールウエイを中心としたスカンジナビアを根城にして活躍した海賊のことではなくて、バラエティに富んだ料理をあれこれ好きなように取っていただく形式の食事の方だ。
 世界では飢えて路頭に迷う子供達が何億人も居るというのに、日本は飽食の時代と言われ、町医者の診察室では必ず食べ過ぎを注意する声が聞かれる。
 肥満しやすい体質もいろいろ科学的に解明されてきたが、未だ夢の治療薬はなく、運動と食事制限という肥満治療の二本柱に変わりはない。
 私は食いしん坊で一週間で2,3キロ太ることも簡単なのだが、説得力がなくなると困るので、太らないように注意している。いつも標準体重をちょっと超えたところで行きつ戻りつしている。これには多大な努力を払っている。
 運動も食事制限も数日は頑張れても、長く続けることは難しい。生活の中に組み込むことが比較的有効な方法である。わざわざ散歩の時間が取れて続けられればそれに越したことはないが、忙しい人や意志の弱い人には難しい。通勤や買い物で歩くことが長続きのコツだ。食生活では家に間食の元を置かないことだ。冷蔵庫を開けても、すぐに食べられるものがないのがよろしい。
 わざわざ遠回りして朝1.5kmを歩き、腹八分目にしている私の努力が水泡に帰すのはヴァイキングの時だ。医師の勉強会には製薬メーカーのスポンサーが付くことが多く、そうすると講師の講義の後でヴァイキング形式の立食パーティがある。ないものを我慢するのは何とか出来るが、目の前にあるご馳走を我慢するのは至難の業だ。
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