熱帯のパプアニューギニアの高地には人口百人二百人の小さな原住民の村が点在している。何処へ出るにもジャングル谷間を何日も歩かねばならない。そこへ単発の小型飛行機が飛んでいる。積載量はたかだか800㎏ばかりのプロペラ機が目視の単独飛行で、幅7-10m長さ300mばかりの村民七八年がかりの手作りの飛行場に舞い降りてくる。どうした酔狂でこうした危険なフライトをしているのだろうと不思議な気がする。確かに舞い降りれば村人総出で大歓迎され嬉しいとは思うのだが基地も辺鄙な場所で近代生活とは程遠く、おそらく報酬だって知れたものだと思う。パイロットはヨーロッパ系と思しき若い白人で飛行をユーチューブを撮影して流してくれている。
彼らはこの危険なフライトをどうも面白いと感じているらしい。敵わないと感じてしまう。