余程の文学好きでなければワインズバーグ・オハイオは知らないだろう。アメリカ文学など、読んだことがあるのはマークツウェイン、スタインベック、フォークナー、トルーマンカポーティ、ハーパーリー、オーヘンリー位のもので、ネットでブログを書いていなければシャーウッド・アンダーソンを知ることはなかったと思う。風が吹けば桶屋が儲かるではないが、ブログを書き始め林哲夫さんのブログを見付けて、それが縁で山田稔の随筆を読んで、シャーウッドアンダーソンと大橋吉之輔を知った。
ワインズバーグ・オハイオの何編かを読んだが、不思議な魅力は感じたが素晴らしい作品とは思わなかった。自分に文学的な才能というか感性が不十分なせいだろう。大橋吉之輔という人物にも奇妙に惹かれるものを感じいくつかエッセイを読んでみたのだが、「地名や人名には呪縛的な魅力があって考え始めると身動きができなくなるほど面白い」と書いてあるのを見付けて成る程だからこの人に興味を持ったのだと合点がいった。彼自身もワインズバーグの住人だったのだ。