駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

長い付き合いと一回その場だけでは違う

2017年09月19日 | 診療

          

 今日も晴れて気持ちの良い朝だった。運動会が延期されてグランドに残されているテントが、秋空の下に映えていた。

 名前は失念したが、昔生物人類の歴史を語る名講義をしながら全国の小学校を行脚している教育者が居られた。確かに感動を与える名講義で受講後の感想文にも力が入っていたようだ。私は教師ではなく唯感心するばかりだったのだが、教育学者の中からチクリと一回の名講義は授業とは言わないという批判があった。多少、立て板に水の弁舌に対する反発もあったのだろうが、この批判になるほどと思った記憶がある。

 私は内科医なのでアルコール中毒患者を診ることは少ないが、それでも二三年に一人くらいアル中で高血圧と言った患者さんが受診される。多くは精神科にも通院しておられるのだが、中には中断して家族が困っている患者さんも居る。結構女性が多く、男と半々の印象だ。A子さんアラフォーで結婚もされているのだが、中々アルコールが止められない。ちょっと手足に痺れ感があり、あそこがいいよと言う隣人が居たようで、某病院の神経内科を受診された。中々熱心な先生で紹介状というかイエローカードというか、この患者さんにはこうしなさいああしなさいと注意がいっぱい書いてある当院宛の手紙が郵送されてきた。こうもしているしああもしているのだが、指導力不足か糠に釘であんまりうまくいっていないのは確かだ。自分の指導力不足も感じたが、一回診ただけであれこれ言うのは簡単だけど、長い付き合いで矯正してゆくのは簡単ではないと、お若い熱心な医師に申し上げたい気持ちにもなった。

 二年間で僅かだが素面が増えてきているので、及ばずながらまあまあかと入院しかないと匙を投げかけている精神科医と協力してやらせていただいている。よくあることなのだが、家庭環境まで踏み込まないと中々難しく、力及ばずなのは確かかもしれない。しかしまあ、一回だけの診察を診察とは言わないと嘯きたくもなる。

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なぜ今、解散するのだろう

2017年09月18日 | 政治経済

 

 台風一過の秋晴れで太平洋岸は澄んだ青空が美しい。進路に当たった地方の被害が少ないことを祈ります。

 餌しか見えない蛙。権力保持しか見えない?首相。敵愾心が強く、時には怒りにまかせてこんな人達と自国民を差別し、安部的理想郷の戦前にネジを巻き戻そうとする野心を露わにしてきた人物を信用することは難しい。

 なぜ今解散しようとするだろう。解散権は総理大臣の専権事項というのは作られた神話。野党が蹈鞴を踏んで体勢を崩している今なら、北朝鮮が暴走し恐怖と怒りで敵愾心が伝染しやすい今なら、人柄が信用できないと評価されても勝てると判断したように見える。

 安倍首相の恐ろしいところはいくつかの妥当な政策を展開しそれなりの実績を残した目的が、安部的理想郷の戦前にネジを巻き戻そうという野望の実現にあることだ。

 政策や態勢は急カーブを切ることは難しい。まして、実績を残してきた今の政策態勢(防衛を含めた)を急転換させることは逆効果と思う。変えることよりも落ち着いて現在の防衛力で万一に備えることの方が実際的で有効なのではないか、おそらく専門家も同意見と思う。自衛隊に感謝とまるで総理の専権事項のように言われるが、一般国民がどれほど自衛隊を信頼感謝しているかご存じないのだろうか。黙々と働く警察官や看護師と同じように私は自衛隊員に感謝している。自衛隊が不当に扱われているかのように忖度されるのは誤認のように思う。 

 十分な説明もなく十分な同意もなく、機を狙って後付の理由で解散されるのには賛成しがたい。

 冗談かと思ったら本当にのようでつい勢い乗ってキイを叩く指が踊ったかもしれない。しかしまあ、三人衆に麻生萩生田とどうも強力なメンバーなので、ちょっとひ弱そうな?前原さんを応援をしておきたい。

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何だっけ、ミサイル解散か?

2017年09月17日 | 世の中

               

 キイワードがあれば直ぐ書けるのだが、さっき頭をよぎったキーワードを忘れてしまった、やれやれ。

 嵐の前の静かさか、雲行きは怪しげなのだが殆ど風のない朝だ。思い出そうとして忘れられないのは鳳啓助だが、私は思い出そうとして思い出せない。

 麻生さんが火事場泥棒解散を勧めているという記事が目に入った。民進党のゴタゴタと金正恩ミサイルの追い風を利用しようというわけだ。別に麻生さんが言い出さなくても、内閣要のトライアングルは既に頭にあると思う。何で勝っても勝ちは勝ち、そうした見極めでは人後に落ちない面々だ。あんまり支持しないお三方なのでそれだけに優れていると嫌みを言いたくなるが、それにも劣っている野党の面々には目覚めて頂きたい。一辺倒ほど恐いものはないのだから、しっかりせえ。

 蛍は甘い水に弱いのだろうか?どうも尻に火が付くと理性が吹っ飛ぶ傾向がある。人間の性と言えばその通りなのだろう。八百屋お七を思い出す。お七は罰せられたが、笑う否笑える人は居ない気がする。

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袋小路、チキンの正体

2017年09月16日 | 町医者診言

            

 太平洋を隔てての睨み合い。崖をめがけてまっしぐら、どちらが先にレースを降りるかの肝っ玉試し、先に降りた者が臆病者のように言われるが、意地を張り過ぎ崖から落ちるのが勇者とは思えない。

 須之内徹という人が居た。自分は絵を見る鑑賞力鑑識力で随分の影響を受けた。須之内の文章には不思議な魅力引力があり、絵の中の散歩を始め七、八冊(恐らく殆ど)の評論随筆を読んだ。それほど引きつけられ影響を受けたのだが、全幅の信頼や敬愛は生まれなかった。何故かと言うことは分からなかったしそのことを深く考えたこともなかったのだが、先日いつも読ませて頂いているブログを読んだら、宇野浩二が須之内の小説を自分だけを大切にしすぎると評したと書いてあった。一刀両断、あっそうかと膝を打った。

 太平洋を挟んで睨み合う二人、それに誰かを加えても良い気がするが、なぜこの人物がリーダーで困るかという理由が分かった気がする。それにしても宇野浩二とは何者、名前しか知らない人だが凄い人が居たものだ。今の時代に意見を求めたい人物と思う。

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どういう計算になっているの

2017年09月15日 | 世の中

 

 今朝は風雲急を告げとまではゆかないが、怪しげな雲行きと風で、台風来襲の気配がある。台風の予想進路は日本列島をすっぽり覆い、またかね気象庁と言いたくなる。いやこれはコンピューターで予測した進路で云々の説明や言い訳が付くのだろうが、本当はもう少し確度がきちんと示せるのを非難を恐れ幅広くしているのではないかと思う。秋田の地震で地震の身構えが全国に流されてしまう。折角予算を使い特定できているのだから、地方により警報に濃淡を付けたらと思う。

 昨夜、友人達と会食をしたのだが飲む人と飲まない人が居たので、個別に支払おうということになった。ところがそうなって慌てたのがフロアーのボーイで、何か計算をしていたのだが、しばらくして個別に頼んだものを聞きに来た。各自ビール2本、焼き肉ライス、コーヒーなど記憶を辿りながら申告した。ところが十五分経っても、計算ができない。勿論、他の仕事をしながらだから多少の時間が掛かるのは分かるのだが、面倒なので各自メニューを見て計算していると、店主が時間が掛かって申し訳ありませんと謝りに来た。各自の計算ではお通しと消費税があるから、ちょっと待ってくださいと言う。それじゃあ、飲んだ人は+千円で頭割りにしようということで、トータルの代金を聞いて、自分たちで個々の分を計算して支払ったのだが、一体どういう料金の計算をしているのだろうと不思議な気がした。

 値段は手ごろ味もよく感じも悪くない店でまた来るよと言って出たのだが、そういえばボーイの日本語が少しおかしかったような気がする。客の対応はうまく出来ても、計算となると難しかったのかもしれない。計算に言葉は無関係のようでそうでもないようだ。六人での予約、当然一括払いと思って計算していたので混乱したらしい。手ごろな値段には人件費のからくりもあるのかもしれないと推測した。

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