名画と呼ばれる絵に簡潔なものは少ない。
絵を見るのは人間である。人間が簡潔なものから感動を得ることが下手ならば、簡潔な絵は名画になりにくいということになるのだろう。
ピカソの名画に婚礼の絵があると聞いて、それがどういうものか、婚礼を描いた絵にはどんなものがあるのかと検索してみた。
ブリューゲル(1525-1569) 「婚礼の踊り」 礼と名づけにくそうな絵
ベロネーゼ(1528-1588) 「カナの婚礼」 ごった返している絵
ルソー(1844-1910) 「婚礼」 葬式のような絵
ピカソ(1881-1973) 「ピエレッタの婚礼」 やや気味の悪い絵
ヒロ・ヤマガタ(1948- ) 「婚礼馬車」 主人公が見つかりにくい絵
画家の生存年代順にしたがって婚礼の絵を見ていくと、古いものはお祭のようで、次第に葬儀のように暗くなり、新しいのは大勢集まって賑やかそうだが主人公がどこにいるのかわからない。
何か婚礼様式の遷り変わりを象徴しているかのように見てとれる。
こういう比較は、一つひとつ見て歩いたのではできない。
Webのおかげで、並べてみて全体のイメージから時代の流れなどをつかむこともできるようになっているのだ。
構えずに「見てるだけ」でいいではありませんか。