PDFファイルの文字をテキストデータにして欲しいと頼まれて、よし、あのフリーソフトを試す機会が来た、試してやろうと引き受けた。
うまくいけばドラッグ一発でぱっとできる。
ところがどっこい、「このファイルは変換できません」と断られてしまった。
ファイルを開いてみると、ファイル名の横に(保護)という表示がある。
仕方なくメモ帳を起動して打ち込み始めたが、ふと気づいた。
フォントは何をお望みなのだろうか。
聞いて見ると「何でもよい」と言う。
では気にせずにいくか、と打ち続ける。
途中でお茶の時間、いったん保存してスタンバイに。
次の起動はファイルから呼び出す。仕掛りの画面が現れた。
どこか様子が違うと思ったら、最初に使ったメモ帳ではなく、常用のエディターが起動して、違うフォントになっている。
そこで、先刻のとんだ間違いに気づく。
テキストファイルは文字列のデータで、フォントの属性を持たない。
ファイルを開いたアプリケーションに設定してあるフォントに、スッとなじむ。
フォントをどうするかなどは、とんだ愚問だったのだ。
舞台衣装の準備があるのに、着て行くドレスの相談をしても仕方がないではないか。
われながら、ホントあきれてしまう。