紙魚子の小部屋 パート1

節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物のあれこれ、家族漫才を、ほぼ毎日書いています。

ファン心理にご用心

2007-12-22 22:37:59 | テレビ
 以前NHK-BS2の深夜に放映される『マンガ夜話』で、青池保子先生の『エロイカより愛をこめて』がテーマとして取り上げられた回があり、頑張って夜更かししてみていた。大学生の頃は、私もずぶずぶにハマっていました。イラストブックもカレンダーも買っていた。

 そのマンガに登場する主人公は華麗にして男色家の怪盗『エロイカ』こと『伯爵』なのだが、彼を完全に食ってしまう超硬派なNATOのエージェントである『クラウス・ハインツ・フォン・エーベルバッハ少佐』という、もう一人のヒーローが登場するのだ。

 その頃の私は、彼の好む『ネスカフェ ゴールド・ブレンド』を愛飲し、マクドナルドに行けば、彼の好物であるフライドャeトを必ず注文し、彼がカラーページで渋いアーガイルのベストを着ていたら、私も同じような柄を探したりしていた。ファンというのは、愛すべきアホなものなのだ。

 少佐の熱狂的なファンのパワーは、いくつかの伝説を残しているが、80年頃には少佐の母国語であるドイツ語人気が高まり、NHKのドイツ語講座のテキストが飛ぶように売れたというのも、そのひとつである。だから私も当然のように大学の第2外国語はドイツ語を選択したが、ほぼ理解出来ないままギリギリで通していただいた。

 しかし、そんなことくらいでは甘い甘い、まだまだファンとは言えません、ということを、20年後の『マンガ夜話』で思い知ったのである。
 ドイツに「エーベルバッハ市」という都市があるが、青池保子先生は、その市の観光局?より日本から大量の観光客を呼び寄せた功績をたたえられ、表彰されたそうである。・・・さすがに私にはそこまでできなかった。まだまだ道は遠いのである。

 というのが、長い前振りで、これからが今日の話である。今日の話は短いので、あえて長い前振りをしてしまいました。

 今日はほとんど戦友と化したH氏と、本日の怒濤の一日をねぎらいつつ、やっとのんびりとテレビを観るひとときを持つ。

 そのときテレビでは、在りし日の尾崎豊が名曲『15の春』を歌っていた。それをぼんやりと眺めながら、つい、ずっと考え続けていたことを、H氏にこぼした。

 「この曲聞いてるといつも思うんやけどさー、尾崎豊のファンやったら、絶対、『盗んだバイクで走り』たいって思うねん。きっと、この曲出来てから、バイクの盗難増えてると思うよ」 もし私が尾崎豊のファンだったら、ぜったいに、憧れると思うもんな、それ。
 これが意外なほどH氏にウケまくる。「15歳限定のファン行動なわけやね! ・・・今日のブログネタはこれやな」

ということで、H氏のリクエストにお応えしてみました。