紙魚子の小部屋 パート1

節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物のあれこれ、家族漫才を、ほぼ毎日書いています。

前半終了

2007-12-28 22:59:00 | テレビ
 ついに『ちりとてちん』前半が、感動のうちにハッピーエンドで終了した。「よかったねえええっ!!」と、日本中の『ちりとて』ファンはブラウン管に祝福を送ったであろう年の瀬である。なんと気持のいいドラマであることか。

 今日のスタートは、主人公にとっては、大変ショックな悲しいシーンから始まるのに、上沼恵美子のナレーションがものすごく軽妙で、そのギャップが可笑しいこと。

 「こんなことがあって、いいのでしょーか!?」
誕生日といえばプレゼントをもらえる日なのに、もらうどころか(好きな)人にあげたプレゼントが捨ててあるのを目撃するなんて! 最悪の誕生日になるにおいが、朝からプンプンしておりました。
 という軽快な口調のナレーションが、悲壮な画面と相まって「悲喜劇」なドラマの匂いをぷんぷんさせる。

 このシチュエーション・ギャップが、「おおお~こうくるか~!」と新鮮。そしてこの事件が、大逆転の発端となり、喜代美ちゃんの「ロング・アンド・ワイディング・ロード」だった恋が、やっと!!

 冒頭の「ズレ」効果の面白さ以外にも、小草若の失恋というサイドストーリーあり、あの金銭にものすごくシビアな四草が、そんな失意の小草若に「おごりますよ」というシーンが、すごく意外で、いい! もうすっかり、小草若ちゃんに感情移入しまくりになっていて、困ったな・・・。サイドなヒトなのに。しかも性格はわりにシンプルなくせして、弟子としての位置が微妙なので、かなり意味深いキャラクターなのだ。師匠が父親というのは、難しい内心があるのだろうなあ。この人のことを考えると果てしない(くらい面白い)。

 それに先だって、居酒屋で「年越し」と「若狭ちゃんの年季あけ」と「誕生日」を合わせたお祝いをしていたのに、喜代美ちゃんがついに悲しみを爆発させてしまい、草々と大喧嘩するんだけど、その大喧嘩でついに(もちろんひねってあるのだが)お互いの気持ちが判明するっていうのが、すごいリアルでいいなあ。現実的にいって、「好き」だとか「愛してる」とかって、「ほんまにそんなこというんかいな??」(絶対言えんわ)と思うもんねえ。

 サイコーに激怒しながら、「おまえが、いーひんようになるのに、おまえが縫うたもんなんか置いとけるか!!」みたいなことを言う草々くんに、ぐっとくるのは喜代美だけじゃない。大体、彼が喜代美ちゃんに対しては、怒声が多かったのだが、今までで最高レベルの怒声で「ついに本心言いよった~!!」とくるなんて、いかにも彼らしくてこれ以上のは考えられないな、確かに。

 二人っきりにしてあげようという配慮により、居酒屋「寝床」から、一人ずつ言い訳しながら姿を消してゆくところもうまいとしかいいようがない。四草はいつも私の期待を裏切らない彼らしい面白独り言、ー「(ペットの九官鳥の)平兵衛と一緒にカウントダウンしよ」ーをぼそっと言うし。そういうとこ、少女まんがのマニアックキャラ好きには、たまりませんな~。
 最後に師匠が「判っていると思うけど、内弟子修行中は恋愛禁止やからな(除夜の鐘が鳴り終わって、年季があけたら恋愛OKや)」と言い残して去って行くのも、小憎らしい。

 喜代美ちゃんが半ば比喩として使った「壁」を、現実に壊してしまう草々くん!!(汗) たしかに直球ストレートの豪速球である。しかしなあ~、この二人がどんなカップルになるのか、全く想像できんなあ~(笑えるのは想像できるけど!)。