教団「二次元愛」

リアルワールドに見切りをつけ、二次元に生きる男の生き様 (ニコニコでは「てとろでP」)

GONZOは滅びぬ、何度でもよみがえるさ!(その4)

2009-06-04 00:03:47 | オタネタ全般
えー、今日はこのシリーズ最終回かもしれん。
GONZOが滅びをまぬがれるのは不可能だ。

今日、GONZOの決算短信がアップされた。
わたしも一株持っているので早速読んでみたものの、かなり痛々しくて読むのがツライ・・・。
順番に中身を追っていこう。



監査人
「存続できない企業の決算書を監査したくない」

あらかじめ債務超過で上場廃止になるのはわかってはいたけど、監査人がこんな意見を言うとは思わなかった。
どうせ上場廃止なのだから、監査人の回答をのせないとか、決算書を提出しないとか、そんなのはありうるとは思ったが。



自己資本比率がマイナス114.8%。

マイナス100%を超えたものは初めて見たかもしれん。
自分の持ってるモノの合計金額に対して2倍の借金があるという惨状だ。
たとえて言うなら・・・、バブルのときに7000万円の一戸建て買ったのに、バブルがはじけて3000万円の価値しかなくなり、しかも借金は6000万円も残ってる・・・、そんな死にそうなサラリーマンと同じ惨状だ。

ちなみに前四半期はマイナス3.1%だった。
当時、まだこれなら辛うじて生き残れるかもしれんと思ったが・・・。



当期純利益がマイナス3401百万円。

これは総資産をも上回る。
四半期ごとに分解すると
-311-581-805-1704 = -3401百万円
で、つまり直近の4Q(第4四半期)での損失がいちばんデカイ。
1704の内訳をわたしのようなシロウトが分析するのも難しいけど、4Qで870百万円の特別損失が発生しているのが効いていそう。
ここ最近の資産を切り売りして何とか暮らしている分がバランスシートを痛めたのだ。
これがなければ4Qの純損失は3Qなみだし。

まあ3Qなみだとはいっても大きな赤字だ。
いやむしろ、構造改革をした後の4Qの赤字が3Qなみというほうを気にしなければならないかもしれん。

そして4Qの特別損失がいくら大きいとはいえ赤字の1/4なので支配項ではない。
そう考えると、何となくまんべんなくダメージを食らっているようにも見えなくもない。



損害賠償で訴えられている費用の合計が423百万円。
これは手持ちの現金の2倍以上の額だ。
しかも、大概は訴えられてもハッタリで「○○だから当社の言い分が正しい」とでも言うものだが、今回はその声明は無い。
ハッタリかませるだけのヘリクツも出ないほど元気が失われているのか・・・。
ちなみに手持ちの現金は2年前の5%しかない。



明るい話題もある。
売上高が売上原価を上回ったので、去年は売上総利益がマイナスだったのがプラスに転じた。
去年よりは少しだけ悪化のペースが緩くなったのかもしれん。

しかし営業利益は依然マイナスだし、これが売上高の1/3ちかい。
そしてこの営業損失の2/3は4Qで発生している。
営業利益が大きなマイナスでしかも長期にわたりこれが続いているということは、たとえ借金チャラにしたとしても、特別損失やら何やらの本業以外の損失を差し引いたとしても、それでも儲からないということだ。
儲からない相手に対してデットエクイティースワップで借金と株を交換して借金チャラにしても良いという相手はそうはいない。だからこの手も恐らく使えない。
(先日はアトリウムという不動産屋がデットエクイティースワップつかって倒産免れたというニュースもあったが・・・)
民事再生法や会社更生法で新たな出発をめざすという案も、これではそう簡単には通りそうにないような・・・。



これでもまだ倒産しなかったのは、いわかぜキャピタルがいたからだ。
営業活動によるキャッシュフローのマイナスを上回る財務活動によるキャッシュフローがあった。
財務活動によるキャッシュフローが大きくプラスになっているうちのほぼ全てはいわかぜキャピタルからの出資によるものだ。
しかし、いわかぜキャピタルみたいに養ってくれるスポンサーが他に現れないかぎり2回目は無い。



こう見ると倒産は不可避な気がする。
むしろ、現時点で倒産していないのがフシギなほどだ。
いわかぜキャピタルとしても、会社立て直すより倒産させたほうがコストが安いような気がする。
ついでに言うと、銀行の債務返済期限を過ぎてるのに還せなくてほっといてるのがあるので、いつでも銀行に差し押さえされてもおかしくない。

いわかぜキャピタルがこの状況がわかっていたとすると(というか役員派遣しているから分かっていると思われるが)、2月に増資を断ったのは妥当だ。
ここしばらくは資産を切り売りして何とか暮らしていたが、逆に、お客さんや社員になるべく迷惑をかけないという意味で、倒産するときにはなるべく小さくしてから倒産させようとしているようにも見えなくもない。
そういう意味で解釈するのならば批判すべきことではないようにも見える。



GONZOよ、いままで素晴らしい作品を贈ってくれてありがとう。
わたしはGONZOの雄姿を永遠に忘れない。