教団「二次元愛」

リアルワールドに見切りをつけ、二次元に生きる男の生き様 (ニコニコでは「てとろでP」)

デフレを克服させる物欲(上巻)

2013-02-07 00:22:22 | 経済/経済/社会
「ちかごろの若いもんは・・・」
などと言いだすと、そいつがジジイ化してきた証拠である。
加えて、歳をとったことだけを根拠とした無意味な上から目線のニュアンスを含むので少々アレな気がする。

だが。
今日はあえてそれを使う。

ちかごろの若いもんは物欲があまりないようだ。



かつての日本では、新製品の魅力は絶対にあがらえないほど強烈だった。

自分の家にTVが既にあったとしても、ソニーのトリニトロン管のTVが欲しかった。
ドラクエIIIはそれで殺人事件がおきるほど人々を魅了させた。
自分がスポーツカーに、たとえばFC-3Sに乗っていたとしても、新製品が、たとえばFD-3Sが出たら、それが欲しくて欲しくてたまらなかった。

だが。
ちかごろの若いもんはそうでもないようなのだ。



わたし自身をふりかえってみよう。

高校生まではいろんなものが欲しくてたまらなかった。

大学生になると日常にあるものは大概買えるくらいの金銭的余裕ができたので物欲に振り回されることもなくなった。
だがオーディオにハマっていたこともあり、高級オーディオ製品が欲しくてたまらなかった。
それは自作するというインセンティブになり、アナログ電子回路の技術を身につけ、そして今の職につくきっかけとなった。
そして今と違って当時は彼女(これも物欲の1つ)が欲しかった。



そして今。

スポーツカーや高級車に乗りたいと思うか?

前はユーノスコスモに乗っていた。
あれは最高で最悪のすばらしい車だった。
あれ以上に乗りたいと思える車はもうない。

高級オーディオが欲しいと思うか?

ある程度は既に我が家にある。
そして現金一括でポンと買えるくらいの金銭的余裕が自分にできたことにより、それが欲しいという欲求がほとんどなくなった。
あれは買えないからよけい欲しいのだというこった。

ならば自宅が欲しいと思うか?

だいたい30すぎくらいになると、ふつうはそろそろ自宅が欲しいと思うものだと考えられる。
ちなみに我が家は借家なのだが、しかしなぜか既に不動産は複数件保有している。
不動産は物欲(欲しいと思うかどうか)より投資(期待値でどれくらい儲かって最悪どれくらい損するか)という目で見ている度合いがかなり強く、それを物欲と言うのは少々無理がある。

彼女が欲しいと思うか?

当blogで何度も書いているように、わたしは次元の壁を隔てた世界に人生の伴侶をみつけてしまった。
これ以外に欲しいという感覚は今はない。

これがつまりどういうことかというとだな・・・
今は物欲がほとんどないのだよ。



これまでこの感覚は、わたしが大人になって金銭的余裕ができたことによるものだとばかり思っていた。
だが、実はそうでもないのかもしれない。

最近は
「これは何としてでもぜひ欲しい!」
と思えるようなものが世の中に現れにくくなっていることが原因なのかもしれない。



今の大手家電メーカーの凋落っぷりに
「イノベーションが足りない」
だとか
「旧体然としすぎていて革新さに欠ける」
だとか
「ニーズのとらえかたが間違っている」
だとか、
まあ何だかんだ同じようなニュアンスで叩かれるのを非常によく見る。

だが。
今の日本人に欲しくて欲しくてたまらないと思わせるだけの製品というのが存在しえるのかというとだな。
・・・まあ無理だな。



今の日本は既に十分豊かなんだよ。
現状以上に欲しいものがない。
したがってモノが売れない。
だからデフレになる。



ところがどっこい!
実はこれに反したものが最近現れている!!



(次回につづく・・・)