琵琶湖の湖底泥中のヒ素濃度が増えていることを初めて指摘したのは、当時愛媛大学沿岸環境科学研究センターにいた宝来佐和子さん(元鳥取大学)だ。

湖底の嫌気化と対応して、泥の表面にヒ素やマンガンといった重金属が濃縮されることはよく知られている。
それにしても、1977年から2009年の32年間でほぼ4倍というのは大きな値だった。
この増加分はどこから来たのだろうか。
金沢大学の長谷川さんや愛媛大学の板井さんらの研究によって、少しずつそのメカニズムが解明されつつある。
最近の研究では、ベントによって噴出した深い場所の地下水に含まれるヒ素やマンガンが、湖底に再堆積して増加しているのではないか、という考えが支持されつつある。
つまり、地下からの吹き出しが原因ということになる。
もしこの仮説が正しいとするのならば、今後、さらに高濃度になる可能性がある。
今年度から3年間、板井さんらとの共同研究が進行する。
正しい答えを見つけ今後の変化を評価することは、地殻変動の問題だけではなく環境問題とも深く関係している。
私たちは、極めて大きな課題と直面している。

湖底の嫌気化と対応して、泥の表面にヒ素やマンガンといった重金属が濃縮されることはよく知られている。
それにしても、1977年から2009年の32年間でほぼ4倍というのは大きな値だった。
この増加分はどこから来たのだろうか。
金沢大学の長谷川さんや愛媛大学の板井さんらの研究によって、少しずつそのメカニズムが解明されつつある。
最近の研究では、ベントによって噴出した深い場所の地下水に含まれるヒ素やマンガンが、湖底に再堆積して増加しているのではないか、という考えが支持されつつある。
つまり、地下からの吹き出しが原因ということになる。
もしこの仮説が正しいとするのならば、今後、さらに高濃度になる可能性がある。
今年度から3年間、板井さんらとの共同研究が進行する。
正しい答えを見つけ今後の変化を評価することは、地殻変動の問題だけではなく環境問題とも深く関係している。
私たちは、極めて大きな課題と直面している。