7月17日(水)快晴
今日は、チャーリーとナンシーがやってくる。
リチャードに頼んで、ムルンまで迎えに行ってもらうことにした。
2日間早朝から湖の調査に付き合ってもらったので、休養も兼ねている。
その代り、ガンバ・グンベ・ジャーミーとおじさんが乗り込んできた。
好奇心旺盛なモンゴル人が、ボートのキャビンに集結した。
特に、ジャーミーはおしゃべりだ。
ワイワイ、ガヤガヤと話し続ける。
おじさんの案内で、タンクローリー車が沈んだ場所を丹念に探す。
「この辺だ」
何の変哲もない湖底平面に、突起が現れた。
「これかな?」
水深は126mほどだ。
さっそくロボットを入れることにする。
ハドのお祈りが始まった。
まったく怪しい儀式だが、死んだ人もいる場所なので、全員が真剣だ。
死者に対する畏怖は、とても強い感じがする。
穏やかな水面に、琵琶湖パールを投げて儀式は終わった。
気のすむようにしたらいい。
やがて水中ロボットを用いた調査を開始した。
ところどころに石が点在するが、基本的には細かな砂地だ。
着底すると舞い上がって、なかなか沈まない。
長い一日の始まりだ。