
国際陸水学会における最大のテーマは、地球温暖化の影響評価だった。
ヨーロッパの湖でも、1980年代後半に発生した湖でのレジームシフトが報告されていた。
琵琶湖でもこの頃に急激な変化が起こっている。
このことを指摘したとき、そんなことはないと強行に主張した生物学者がいた。
実際には私が言ったとおり、1990年以降、急激な変化が起こっている。

おそらく世界全体に影響があったのだと思われる。
このような変化を的確に認識するためには、それなりに精度の高い監視が必要だろう。
生物のデータは、サンプリングが困難であることから、精度の低い情報が多い。
今年の夏は暑い。
日本だけでなく、中国、ヨーロッパ、アメリカなど、北半球では猛暑が続いている。
すでに閾値を超えている可能性がある。
注意が必要だろう。
と言っても、今、世界のどの国も気候変化に対応できる余裕がない。
もちろん政府や自治体にも出来ることはあるのだが、すべての施策がピントをはずしているようだ。
結局は、一人一人が対策を考えざるを得ない。
生活様式を変えることも、真剣に考えるべきだろう。
琵琶湖で言うならば、現在の漁業は壊滅的な影響を受ける可能性が高い。
早めに別の産業振興を考えたほうがよい。