私の通勤路に、高校生の通学路が重なる。
雨降りの日には、多くの学生が雨具を着て坂道を登る。
こんな日は、若者も自転車に乗りたくないようだ。
結構長い坂道が続く。
学生さんと一緒に歩きながら、何だか若くなった気がする。
今から数十年前、私にもこんな日があったなと、記憶の底から思い出をたどる。
歴史の繰り返しかもしれないが、若者は元気だ。
思い思いの格好で、友人と楽しげに話しながらひたすら学校への道を進む。
自転車で颯爽と駆け抜ける時より、人間臭い感じがする。
ゆっくり歩くことは脳の働きを活性化させる。
早く移動するときは、脳は思考を停止する。
そうしないと危険だからだ。
雨の日は、みんなカタツムリになればよい。
急がない、ゆっくりと、そうすれば事故も少なくなる。
ニュースでは、車が、小学生の集団に突っ込んだことを告げている。
怪我をした子はかわいそうだ。
車は凶器だから、決して急がないことだ。
人を殺傷してからでは遅い。
そろそろ車社会から脱したらどうだろうか。
慣れたら、歩くのも悪くない。
第一、健康にいい。