これは去年の秋から年末にかけてのこと。
そもそも、「三本作る」と決まったところからが想定外だった。
「中ノ嶋ライト」や、「真夏の雪」という作品でピアノを演奏してもらったマーサさんこと今尾昌子さんは企業を応援するお仕事もされていて。
今、マーサさんが応援されている企業「(株)マキトーコンフォート」さんの商品がとてもおもしろいので、それを使った5分くらいのYouTube配信するミニドラマを作って欲しいと、お話をいただいた。
(株)マキトーコンフォートさんは防災グッズの会社。そこで開発されたのが「A4シェルター・タフ」。
これが本当に面白い商品だった。
今となっては私も俳優さんたちもこのグッズのすっかりファンになってしまい。
創作する作業というのは、物でも物語でもきっと共通していて。作り手の気持ちが創作物にこもり、触れた人に伝わるのだと思う。
それくらい私たちは今回の撮影を通して、このグッズに心を奪われた。
「A4シェルター・タフ」とは、(株)マキトーコンフォートさんで開発された防災グッズで、携帯式のヘルメット。ヘルメットが携帯式って、私にはもう予想外過ぎる。
「都会の防災」をテーマに、しかも大好きなマーサさんとのお仕事が嬉しくて、スケジュールはタイトだったけど、私はすぐにプロットを3本書いた。
そしてそのうちの1本を選んでもらうはずが、3本とも作って欲しいと言っていただいた。
おそらく、プロットを読まれたマキトーコンフォートさんにとっても、物語を選ぶなんて初めての経験で、落とせなかったのだと思う。
私としては、3本とも気に入っていただいたことが嬉しくて、結果3本のミニドラマを製作することになった。
喜んだものの、単純に作業がもともとの予定の3倍になったのだから、脚本3つ、撮影3回ということ。
約5分の動画だけれど撮影自体が私には初めてで…なかなか大変な作業だった。
スタッフの皆さんとも、初対面の方ばかりだったが、優秀な方たちに助けていただいて、なんとか終えることができた。
そしていつもそういう経験は貴重で、学ぶことが多く、面白い。
その証拠に、撮影が終わった夜、俳優さんたちとのグループLINEに「今日は最高に幸せな一日でした!」と恥ずかしげもなく書いて送った。
疲労困ぱいだった俳優さんたちからの返信はなかった。
できるだけ演劇っぽさを重視していいと言ってもらったこともありがたかったし、初めて映像制作を経験させていただいて、今となっては3本のミニドラマを作らせてもらえたことに、何より感謝の気持ちでいっぱいです。
出演は、先日の「昔日ラフスケッチ」の大田さん、如月さん、青木さん、佐藤さんの4人がご出演されていて、私は監督と脚本を担当させていただいています。
よかったら三本ともご覧いただけたら嬉しいです。