奈良ばい谷戸の崖地に群生している「ホラシノブ(洞忍)」。ホングウシダ科ホラシノブ属のシダ植物で本州~九州の半日陰の崖地などに生育している。葉身は30~50センチで常緑性だが寒い冬には紅葉することがある。今冬は年末からかなり冷え込んでいるのでもう少し鮮やかな紅葉を期待して来てみたが、何となく中途半端な色合いだった。
ヒタキ科ルリビタキ属の「ルリビタキ(瑠璃鶲)」。北海道や本州の高山帯で繁殖し冬には関東地方以南の平地や低山に降りて来る漂鳥で当地では数ヶ所の公園や緑地の雑木林で見られる。写真はオスの成鳥で羽は鮮やかな瑠璃色になるが、これは羽自体の色ではなくカワセミと同じように“構造色”の仕組みによるもの。
長池公園“築池”で池の主のようにコンクリートの上に居座っている「カワウ(川鵜)」。ウ科ウ属の留鳥で本州以南の河川や湖沼に生息している。体長は80~85センチで羽毛は全体的に黒いが繁殖期になると頭部が白くなる。嘴の基部は黄色く先端は少し曲がっている。羽は黒緑色だが繁殖期には頭部が白くなる。
東京都立大学南側のツツジの植栽の中から伸びている1メートルほどの若木。その葉痕を見ると特徴ある顔があった。これは「クサギ(臭木)」の葉痕でハート形~馬蹄形になり縁は少し盛り上がっている。クサギはシソ科(←クマツヅラ科)クサギ属の落葉小高木で日本全土の陽当たりの良い山野に分布している。いわゆる先駆植物(パイオニアプランツ)で伐採地などで一早く成長する。
昭和記念公園“トンボの湿地”の枝に止まっている「アオジ(青鵐・蒿雀)」。ホオジロ科ホオジロ属の漂鳥で中部地方以北の山野に生息し冬には関東地方以西の積雪の無い低地に移動してくる。体長は16センチほどでスズメよりも少し大きく主に地上を歩き回って種子などを食べている。写真はメスでオスは目の周りが黒い。
柳沢の池公園の林縁に生えている「シラカシ(白樫)。ブナ科コナラ属の落葉高木で福島県以南の山地に分布している。花期は4~5月で果実はドングリでその年の10~11月に熟す(1年成り)。カシの名前は“堅し木”が由来とも言われその材は堅い。
湯殿川の川辺の枝に止まっている「カワセミ(翡翠・川蝉)」。カワセミ科カワセミ属の留鳥で水質の良い湖沼や河川に生息している。美しい羽色から“飛ぶ宝石”や“渓流の宝石”などと呼ばれている。その羽色は色素ではなく構造色で光の加減で青く見える。写真の個体は下の嘴が黒いのでオス。
相模原市の城山山麓に生育している「フジキ(藤木)」。マメ科フジキ属の落葉高木で福島県以南に分布している。数年に一度、6~7月に枝先に複散形花序を出し白い蝶形花を多数咲かせる。当地では高尾山系や大戸緑地付近の林内などに生育しているがいずれも高木で花や果実を間近で観察できない。この株も高木で枝先は10メートルほど上にあるがひこばえの先の冬芽を何とか撮ることができた。冬芽は長さ5ミリほどで灰白色の蝋物質に包まれている裸芽。葉痕はU字形で葉柄内芽となっている。
ところでこの日、当地の大御所ブロガーの“花鳥風月”さんに津久井湖城山公園でバッタリ出会った。確か今年84歳のはずだが毎日バイクであちこちの植物を撮り続け高尾山にも度々登られている。あのお元気にあやかりたい。
長池公園“築池”を優雅に泳いでいる「キンクロハジロ(金黒羽白)」。カモ科ハジロ属の冬鳥でシベリアなどで繁殖し日本では九州以北に飛来し越冬する。体長は40~50センチで頭部と胸部と背中が黒く腹部が白い。黄色い目の虹彩を金色として名付けられている。食性は雑食で水面を動き回って獲物を探し、時々潜水して魚やカエルを捕獲する。