現代児童文学

国内外の現代児童文学史や現代児童文学論についての考察や論文及び作品論や創作や参考文献を、できれば毎日記載します。

あびるとしこ「スタートライン」

2019-03-11 08:20:16 | 作品論
 思いがけずリレー選手に選ばれてしまった、四年生の女の子の話です。
 リレーの練習を通して、それまで苦手だったクラスメイトの女の子の違う面を発見します。
 小学生の女の子たちの繊細な気持ちがよく描けていて、同年代の女の子の読者には共感を持って読まれることでしょう。
 グレードを意識したせいか紙数が少ないので、後半はやや駆け足になってしまいましたが、ラストも読み味がいいです。
 二十年以上前に書かれた作品なので、小学校や商店街の様子も今ではだいぶ変わってしまっていますが、人間関係の描き方には普遍性があります。

スタートライン (新日本おはなしの本だな)
クリエーター情報なし
新日本出版社
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