1941年のアメリカ映画で、1930年代の代表的なアメリカ文学であるコールドウェルの作品をベースにした戯曲をもとに作られています。
濫作によりタバコも綿花も育たなくなったジョージア州の農民の悲惨な姿を、シリアスでなくコミカルに描いているのが原作の特長ですが、映画ではそれがさらに誇張されていて、教育も宗教も全く意味を持たないほど原始的な欲望が描き出されていて、アメリカのプアーホワイトの実態になじみがない現代の日本人から見ると、ほとんどシュールな世界に感じられます。
ただし、こうしたプアーホワイトの人たちの共同幻想がトランプ大統領を生み出したのは紛れもない事実なので、この映画が描き出した世界はアメリカ社会の通奏低音なのだと思わざるを得ません。