レディー・ガガ主演の音楽映画です。
1937年の映画「スタア誕生」(ジャネット・ゲイナーがアカデミー主演女優賞を受賞しています)のリメイク(ハリウッド映画から音楽界に舞台を変えて、女優ではなく歌手のスター誕生です)と言われていますが、上映後のクレジットには、1954年の「スタア誕生」(これも1937年版のリメイクでジュディ―・ガーランド主演のミュージカル映画)をもとにしていると書かれていました。
場末の小さな舞台付きのバー(日本ならばニューハーフの人たちによるショーパブのような所)で歌っていた主人公が、ひょんなことからカントリーロックの大スターと知り合ってスターへの階段を駆け上り、グラミー賞の新人賞を得るまでを描いています。
元の映画と同様に、新しいスターになっていく主人公の影で、難聴とアルコールやドラッグの依存症に悩む大スターは自殺するという悲劇的なストーリーで、特に大きなひねりはありません。
ただし、主役のレディー・ガガの期待以上の演技と、いつもの派手なメイクをとった素顔(特に彼女自身がコンプレックスに思っている大きな鼻を強調して、主人公が実力があったにもかかわらず売れなかった理由に使っています)をさらけ出し、体当たりの演技(柔らかな表現にしていますがラブシーンやヌードシーンも結構あります)をしているのには感心しました。
また、彼女と大スター役で監督も務めたブラッドリー・クーパーの歌声はさすがのものがあり、レディー・ガガのア・カペラを聴くだけでもファンならば一見の価値のある映画です。
例によって、この映画でも黒人やLGBTの人たちにいい人役がをふってあり、ハリウッドでのダイバーシティの徹底を感じますが、純エンターテインメント系映画ほどは露骨ではなく、一定のストーリーのリアリティは保たれています。
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