現代児童文学

国内外の現代児童文学史や現代児童文学論についての考察や論文及び作品論や創作や参考文献を、できれば毎日記載します。

宮沢賢治「双子の星」校本宮澤賢治全集第七巻所収

2021-11-20 13:53:41 | 作品論

 初期作品の中では、非常に美的な世界を美しい文章で描いた作品です。

 しかし、耽美な世界と強い倫理観が共存しているところに、賢治の作品世界の特徴があります。

 後の作品ほどの賢治独特の世界はありませんが、主役の双子の星が、彗星にだまされて海中に沈み、それが竜巻で再び天上に戻るなど、賢治ならではのダイナミックな展開もあります。

 また、星座や海の動物に対する博識ぶりも発揮されていて、賢治の多面性も物語っています。

 

 

 

 

 

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