江戸時代に詩文において「稀有絶無の天才」と謳われ、当時としては最高の環境で学問を修めながら、学問をして禄をもらうことを潔しとせずに、ひたすら書を読む生活を選んだ儒者の一生を描いています。
地味な題材なので、作者の他の作品のようには映画化はされないと思いますが、このような歴史上の陽の当たらない人物を紹介することこそ作者の真骨頂でしょう。
「天地万物一体」の理をわかり、「水を飲んで愉しむものあり、錦を着て憂うるものあり」の境地に達していたという東理に、計り知れない魅力を感じます。
また、東里は、「子どもの心をみつめ、それに寄り添う文を残し」、実生活でも弟が困窮したために死にかかっていた姪を引き取って慈しんだそうで、まさに児童文学者があるべき姿を体現していたともいえます。
地味な題材なので、作者の他の作品のようには映画化はされないと思いますが、このような歴史上の陽の当たらない人物を紹介することこそ作者の真骨頂でしょう。
「天地万物一体」の理をわかり、「水を飲んで愉しむものあり、錦を着て憂うるものあり」の境地に達していたという東理に、計り知れない魅力を感じます。
また、東里は、「子どもの心をみつめ、それに寄り添う文を残し」、実生活でも弟が困窮したために死にかかっていた姪を引き取って慈しんだそうで、まさに児童文学者があるべき姿を体現していたともいえます。
無私の日本人 (文春文庫) | |
クリエーター情報なし | |
文藝春秋 |