盲目の祖父が、あらゆる所(家の中、庭、街のあちこち)を歩測するのを、いつも一緒に付き合って記録している大学生の僕の視点で書かれた作品です。
とてつもなく裕福だった(祖父の祖父が塩田王で、町のほとんどの土地を所有していた)と称する思い出話やそのゆかりの土地も歩測するのにも付き合う主人公のやさしさが、このありえなさそうな物語を支えています。
特に、祖父が年老いて衰弱するにつれて、ある距離の歩数が増えるのではなく逆に減っていくのが、人間の老いや死をうまく象徴していて優れていると思われます。
なお、天才ピアニストのグレン・グールドに触発されて書かれた作品のようなのですが、私はホロヴィッツやアシュケナージのファンで、グールドは詳しくないので、関連についてはコメントできません。
とてつもなく裕福だった(祖父の祖父が塩田王で、町のほとんどの土地を所有していた)と称する思い出話やそのゆかりの土地も歩測するのにも付き合う主人公のやさしさが、このありえなさそうな物語を支えています。
特に、祖父が年老いて衰弱するにつれて、ある距離の歩数が増えるのではなく逆に減っていくのが、人間の老いや死をうまく象徴していて優れていると思われます。
なお、天才ピアニストのグレン・グールドに触発されて書かれた作品のようなのですが、私はホロヴィッツやアシュケナージのファンで、グールドは詳しくないので、関連についてはコメントできません。
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