「武士の家計簿」で有名な歴史学者が、歴史学から読み取った防災の知識について、素人にもわかるように平易にまとめた本です。
地震、津波、高波、噴火、集中豪雨による土砂崩れなどを、古文書や聞き伝え、地質調査などをもとに、そこから得られる防災知識を教えてくれます。
この本の一番すぐれている点は、単に過去の事実を伝えるだけでなく、そこから得られる教訓を現在の問題(原発事故、南海トラフ地震など)の防災に、実際に役立たせようという作者の意識です。
それにより、歴史学は過去の事だけを扱う学問ではなく、現在に活かせる「生きた」学問になっているのです。
この点が、現在の児童文学の研究において、一番欠けている点ではないでしょうか。
研究者各人が、それぞれのニッチな研究テーマにはまり込み、それを少しも現在の児童文学なり子どもたちなりに活かそうとしていません。
それでは、児童文学の研究自体が、「死んだ」学問になり、社会から見放されて、どんどん衰退していくことでしょう。
政府は、国公立大学の文系の学部を縮小して、その予算を理系の学部に振り向けようとしています。
その考えは、短絡的すぎるように思いますが、一方で既得権(いったん教授になればろくに研究をしなくても定年(65才や70才と民間よりはるかに高齢です)までクビにならないぬるま湯体質)にしがみついて、千年一日のごとき内容の授業を毎年繰り返している文系の教授たちがたくさんいることを知っているだけに、100パーセントは否定することができません、
児童文学の研究においても、過去の作品や研究に学びつつも、ポスト現代児童文学の創作理論なり、評価理論なりを確立することに寄与していかなければ、研究だけでなく児童文学という分野全体が衰退していくことでしょう。
地震、津波、高波、噴火、集中豪雨による土砂崩れなどを、古文書や聞き伝え、地質調査などをもとに、そこから得られる防災知識を教えてくれます。
この本の一番すぐれている点は、単に過去の事実を伝えるだけでなく、そこから得られる教訓を現在の問題(原発事故、南海トラフ地震など)の防災に、実際に役立たせようという作者の意識です。
それにより、歴史学は過去の事だけを扱う学問ではなく、現在に活かせる「生きた」学問になっているのです。
この点が、現在の児童文学の研究において、一番欠けている点ではないでしょうか。
研究者各人が、それぞれのニッチな研究テーマにはまり込み、それを少しも現在の児童文学なり子どもたちなりに活かそうとしていません。
それでは、児童文学の研究自体が、「死んだ」学問になり、社会から見放されて、どんどん衰退していくことでしょう。
政府は、国公立大学の文系の学部を縮小して、その予算を理系の学部に振り向けようとしています。
その考えは、短絡的すぎるように思いますが、一方で既得権(いったん教授になればろくに研究をしなくても定年(65才や70才と民間よりはるかに高齢です)までクビにならないぬるま湯体質)にしがみついて、千年一日のごとき内容の授業を毎年繰り返している文系の教授たちがたくさんいることを知っているだけに、100パーセントは否定することができません、
児童文学の研究においても、過去の作品や研究に学びつつも、ポスト現代児童文学の創作理論なり、評価理論なりを確立することに寄与していかなければ、研究だけでなく児童文学という分野全体が衰退していくことでしょう。
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