現代児童文学

国内外の現代児童文学史や現代児童文学論についての考察や論文及び作品論や創作や参考文献を、できれば毎日記載します。

二宮由紀子「あるひ あひるがあるいていると」

2017-07-25 11:02:56 | 作品論
 「あいうえおパラダイス」シリーズの第一作目です。
 以下の五つの短編が含まれています。
 「ある日 あひるが 歩いていると」
 「いつも いっしょの イカと イルカ」
 「うれしくなった ウシ」
 「えびと えんどうまめと えんとつと」
 「お客さまは おおかみさん」
 もう分かりますね。
 それぞれの短編で使われているすべてのことばが、「あ」、「い」、「う」、「え」、「お」で始まっている言葉遊びの本なのです。
 やや固有名詞(あひる、イカ、イルカなど)に頼っているきらいはありますが、それぞれナンセンスなお話にまとめ上げている腕前はなかなかのものです。
 ただし、「お客さまは おおかみさん」は、丁寧語の接頭詞の「お」に頼りすぎていて、それはずるいよなという感じです。
 この「あいうえおパラダイス」シリーズは好評なようで、他に以下の8作があります。
 「からすと かばの かいすいよく」
 「さかさやまの さくらでんせつ」
 「たぬきの たろべえの たこやきや」
 「なぎさの なみのりチャンピオン」
 「はるは はこべの はなざかり」
 「まくわうりと まほうつかい」
 「やさいぎらいの やおやさん」
 「らった らった らくだの らっぱ」


あるひあひるがあるいていると (あいうえおパラダイス あ)
クリエーター情報なし
理論社
 

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