この教えも何度も繰り返し言われ続けてきたことです。
私たちは毎年同じように指導しているわけですが、清掃や片付けができない年というのは結果を残せません。
清掃には上級生の指導力が示されています。
下級生が自ら清掃や片付けをするということはありません。
上級生の指導によって下級生が動きますが、それがうまくいっていない場合、それが部室の乱れとなってあらわれます。
私たちも忙しかったり、疲労が蓄積していたりすると身の回りが乱れがちになりますが、そこには心の状態が反映されています。
クラブ活動の場合、清掃に組織力が表れているといえます。
私たちは何年間も同じことを同じように指導し続けているわけですが、戦力的な違いはあるとはいえ、結果に違いが出るのはやはり上級生の責任感にあります。
上級生としての責任感が強く出ている場合、戦力的には強くない場合でもそれなりの結果には結びつきます。
そうでない場合、戦力的には強くても試合の結果には結びつきません。
上級生の責任感の強さが部室の清掃状況に現れているわけです。
清掃の指導もできない上級生が練習や試合で下級生を引っ張ることはできません。
近年、運動部に限らず、あらゆる組織で上下関係というのは薄れる傾向にあるようです。
最近は上級生に下級生の指導の仕方を教えなければなりません。
十年前の上級生というのは怖い存在というのが普通であり、学生時代に運動部に所属していた人であれば誰でも苦い思い出はあるものだと思います。
上級生は怖い存在であっただけでなく、可愛がっていただいた思い出もたくさんあるはずです。
それが運動部に所属していたことの良さの一つともいえます。
時代の変化はあると思いますが、上に立つものが責任をもって指導をすることで組織が成立することは変わりません。
水泳部はこれからも上下関係を失うことなく、毎年のように部室がきれいになるチームを目指していきます。
竹村知洋