ドルカスとの 何の話のついでか、パスポートの話になった。多分、最近のコロナ禍からでなく、所蔵していた€紙幣を教会の御用のために捧げた話題からだったと思う。「お金は無くなっても、派遣にはいつでも行かれるように」のくだりから、そう言えば・・私のパスポート・・最近全然お目にかかってないけど、有効期限がそろそろ来ているんじゃあないか?そんな気がした。
ドルカスは「大丈夫よ」と安請け合いしてくれたが、どうしても確かめずにはいられなくなった私は、仕舞い込んであったパスポートを取り出して有効期限を見た。<2021JAN31>うーん、これって、まさか明日のこと? まさか!
しかし事実は冷酷なもので、パスポートの有効期限は、その、まさかだった。今は土曜日の夕刻6時。期限の1月31日の明日は日曜日。「ええーっ」間に合わない。そこで必死に千葉市のパスポートセンターでは日曜日に受け付けしていないか、何とか明日、せめて手続きの開始だけでもどこかで滑り込めないか・・・色々調べてはみた。その全ては<無効→新規>のレールしか敷かれていないように見えた。
新規となると、戸籍まで取り寄せなければいけない。その面倒くささだけでうんざりしそうになった。継続なら写真一枚と継続申請書を一枚書くだけで済むのに、と。ああ、今はまだ期限内なのに、どうすることもできないのか。しかしその中で、一つだけ妙にスポットライトが当たっているところがあった。
<2月1日から、船橋市FACE5階で新たにパスポートセンターが開設されます>というものだった。「何だって!これって皮肉?失効した次の日、月曜日にFACEで新規申請しろってこと?あ〜ぁ、何て残念なことだろうか」そう嘆息が出た時、ふと閃いたのは、日曜日までの期限が、何らかの理由で、例えば「そうですか。タッチの差のようで、大変お気の毒様なので、開所記念に特別に、昨日申請があったことにしてあげましょう」とかのお目こぼしにあずかれないだろうか、というものだった。
こう思いつくと、土曜日、日曜日と熱心にとまではいかないが(何しろ、個人的なことよりも教会のことの方がより大切なので)祈った。「神様、気がつくのが1日遅くなりました。迂闊でした。でも、あわれみ深いあなたは、何とかしてくださいます。たとえダメでも、千葉市まで行かなくても新規発行がしてもらえますことを感謝します」と。
さて月曜日の朝がきた。高円寺に行く車の中で、運転中の私に代わってドルカスにFACEに電話してもらった。すると、なっ!何と「今日に限り、本人が手続きに来るなら継続申請ができます」という返事だった。写真は土曜日に準備してあり、今朝だって、万が一の神のあわれみ(失礼)に備えてちゃんと古いパスポートを携行して来ている。申請の本日提出の準備は万端だった。何という感謝! 素晴らしい!
用事が終わって昼過ぎにFACEに到着。私は係の人に尋ねた。「どうして今日だけOKなんですか?」「それは、日曜休日で業務がなかった場合の特例処置です」「本当に今日からここ船橋にパスポートセンター(パスポートの一切の業務が可能)ができたんですか?」「そうです」
目を上げて中を見ると、明らかにかなりたくさんの応援の指導員のもと、慣れない仕事に取り組んでいらっしゃる職員の姿も見える。
これはどういうことだろうか。私は千葉まで行かずに、近くのFACEでパスポートの継続申請ができた。これは素晴らしいことだ。これもがっかりしたはずの、失効した翌日の2月1日だったからこそ、近くのFACEですべてできたのだ。FACEの職員の前で、私は思わずガッツポーズをしてしまった。「神様、か感謝しまーす!」
求めなさい。そうすれば与えられます。探しなさい。そうすれば見出します。たたきなさい。そうすれば開かれます。(マタイの福音書 7章7節)
ケパ