3乗して1になる数を、「1の3乗根」という。
x^3=1の解で、
x^3-1=0
(x-1)(x^2+x+1)=0
x=1, (-1±√3i)/2となり、
1と共役な複素数2つである。
複素数の一方をω (オメガ)と表すと、もう一方の複素数はω^2になる。
1の3乗根1, ω, ω^2
ω^3=1
ω^2+ω+1=0
ωとω^2は共役な複素数
ω^4+ω^2+1=ω+ω^2+1=0より、
x^4+x^2+1=0 はωを解に持つ。
よって、共役な複素数ω^2も解に持つ。
よって、x^2+x+1を因数に持つ。
x^4+x^2+1
=x^4-x+x^2+x+1
=x(x^3-1)+(x^2+x+1)
=x(x-1)(x^2+x+1)+(x^2+x+1)
=(x^2-x+1)(x^2+x+1)
上を一般化すると
x^(3s+2)+x^(3t+1)+1
(s,tは0以上の整数)
は、x^2+x+1を因数に持つ。
x^7+×^2+1を因数分解せよ。
【解】
x^2+x+1を因数に持つことをイメージして
x^7+x^2+1
=x^7-x+x^2+x+1
=x(x^6-1)+(x^2+x+1)
=x(x^3+1)(x-1)(x^2+x+1)+(x^2+x+1)
=(x^2+x+1){x(x^3+1)(x-1)+1}
=(x^2+x+1)(x^5-x^4+x^2-x+1)
次の問題にチャレンジしてみよう。
f(x)=x^2021+x^2020+1をx^3-1で割った余りを求めよ。