映画『はじまりのみち』

海峡映画祭にて鑑賞『はじまりのみち』



まるで自分の父親たちを見ているようでした。
祖母はもう30年前に亡くなったのですが、ずっと病弱で、男三人の兄弟の父たちが映画と同じように祖母を大切に大切にしていたのです。
祖母も、そんな息子たちに対して、素直に身を任せていました。
私も自分の子どもたちに対して、あんなふうに素直になりたいと思いますが、なんだか難しいですよね。

ましてや、私が自分の親に対して、まっすぐ見つめることができるかどうか・・

そして映画ですが、普通自分の作品だったら自分が撮ったものを1分でも長く観てもらいたい、フィルムを切るのはきっと断腸の思いではないかと思うのですが、原監督はそんな自分の作品の中に、木下監督のさまざまな作品の場面を引用しています。
原監督は木下監督の作品を、知らない私たちにもぜひ観て欲しい、そして知っている人にももう一度観て欲しいと、訴えかけているのだと強く感じました。

それにしてもあとあとずっと考えさせられるような、あとを引く作品ですね。