イオンシネマでは見逃した『あん』を、広島国際映画祭で鑑賞することができました。
完全バリアフリー上映ということで、字幕と音声ガイド付き。音声ガイドには慣れるまでちょっと違和感がありました。
「満開の桜」「黄色い電車がゆっくりと走ってくる」「中年の男性が、アパートの階段を上り屋上へあがる」「タバコに火を点ける」・・こんな感じで説明が続きます。
あぁ、でも、こうすることで、目が不自由なひとも映画を観ることができるのだなぁと。
そして、字幕がつくことによって、耳の不自由なひとも。
こういうことって、手間がかかるし、お金もかかるかもしれないけど、大切なことなんじゃないかと。
せめてDVDで発売されるときには、選択できるようになっていればよいのになぁと思いましたね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/58/fc/ef25234341ffa67670c33c1f8b5684f7.jpg)
商売熱心な様子がほとんど感じられない中年男性が、一人でやっているドラ焼き屋さん。
店前に張ってある「アルバイト募集」の紙を見て、年配の女性が「年齢不問って本当ですか?」と尋ねてきます。
「いや、いや、そうは言っても・・。うち、時給安いんですよ。600円だから」やんわり断ります。
しばらくするとまたその女性は現れて、「私の名前、これです」と紙を差し出して「雇ってもらえませんか?」「時給は半分の300円でいいです」
「いや、けっこう体力いるんですよ」「これ差し上げますからどうぞ(お帰りください)」と言って、ドラ焼きを1個渡します。
そして数日後、「よかったらこれ食べてみてください」女性はビニール袋に入ったタッパーを無理やり置いていきます。
店長は全く確認もせず、そのままゴミ箱へ投げ入れます。
ところが、少し経って、そのタッパーを拾い上げます。蓋を開けて中を見ると、粒あんが入っています。
くんくん、ちょっと匂って、人差し指ですくってなめてみます。「ん!?」そして、もうひとすくい。
そしてまた数日後現れたその女性に
「この店で働いてもらえませんか?この間の粒あん、おいしかったです」
こだわってこだわって作るその粒あんのおいしさは評判を呼び、お店は大繁盛。
店長も、がんばって仕事に励みます。
ところが、心無い噂が広まり・・
あらすじを書いても仕方がないのですが、この一連の流れが、全く無駄がなく、まるで私もその町に住んでいて、そのドラ焼きを並んで買っていたかのように思えたのです。
お店には、他にも常連客の明るい女子中学生のグループもいたり、また、対照的にちょっと陰のある女子中学生も来たりで、女性ともさまざまな出会いもあります。
「一度、こんなふうに働いてみたかった」
実は、女性には秘密があり、せっかく女子中学生や店長さんとも心を通わせることができたのに、病気で亡くなってしまいます。
店長さんはお店からお客さんが離れ、女性も辞めてしまって、自分自身もどんどん廃れていってしまいます。
でも、女性の死後、彼女のメッセージを胸に、未来をしっかりとみつめて進んでいこうとします。
ラストはまた満開の桜です。
「おいしいドラ焼き、いかがですか?」「おいしいドラ焼き、いかがですか!」
同じセリフが繰り返されます。でも、「?」と「!」がはっきりと伝わってきます。
原作もとてもよいそうなので、次のお休みに図書館に行ってみようと思います。
完全バリアフリー上映ということで、字幕と音声ガイド付き。音声ガイドには慣れるまでちょっと違和感がありました。
「満開の桜」「黄色い電車がゆっくりと走ってくる」「中年の男性が、アパートの階段を上り屋上へあがる」「タバコに火を点ける」・・こんな感じで説明が続きます。
あぁ、でも、こうすることで、目が不自由なひとも映画を観ることができるのだなぁと。
そして、字幕がつくことによって、耳の不自由なひとも。
こういうことって、手間がかかるし、お金もかかるかもしれないけど、大切なことなんじゃないかと。
せめてDVDで発売されるときには、選択できるようになっていればよいのになぁと思いましたね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/58/fc/ef25234341ffa67670c33c1f8b5684f7.jpg)
商売熱心な様子がほとんど感じられない中年男性が、一人でやっているドラ焼き屋さん。
店前に張ってある「アルバイト募集」の紙を見て、年配の女性が「年齢不問って本当ですか?」と尋ねてきます。
「いや、いや、そうは言っても・・。うち、時給安いんですよ。600円だから」やんわり断ります。
しばらくするとまたその女性は現れて、「私の名前、これです」と紙を差し出して「雇ってもらえませんか?」「時給は半分の300円でいいです」
「いや、けっこう体力いるんですよ」「これ差し上げますからどうぞ(お帰りください)」と言って、ドラ焼きを1個渡します。
そして数日後、「よかったらこれ食べてみてください」女性はビニール袋に入ったタッパーを無理やり置いていきます。
店長は全く確認もせず、そのままゴミ箱へ投げ入れます。
ところが、少し経って、そのタッパーを拾い上げます。蓋を開けて中を見ると、粒あんが入っています。
くんくん、ちょっと匂って、人差し指ですくってなめてみます。「ん!?」そして、もうひとすくい。
そしてまた数日後現れたその女性に
「この店で働いてもらえませんか?この間の粒あん、おいしかったです」
こだわってこだわって作るその粒あんのおいしさは評判を呼び、お店は大繁盛。
店長も、がんばって仕事に励みます。
ところが、心無い噂が広まり・・
あらすじを書いても仕方がないのですが、この一連の流れが、全く無駄がなく、まるで私もその町に住んでいて、そのドラ焼きを並んで買っていたかのように思えたのです。
お店には、他にも常連客の明るい女子中学生のグループもいたり、また、対照的にちょっと陰のある女子中学生も来たりで、女性ともさまざまな出会いもあります。
「一度、こんなふうに働いてみたかった」
実は、女性には秘密があり、せっかく女子中学生や店長さんとも心を通わせることができたのに、病気で亡くなってしまいます。
店長さんはお店からお客さんが離れ、女性も辞めてしまって、自分自身もどんどん廃れていってしまいます。
でも、女性の死後、彼女のメッセージを胸に、未来をしっかりとみつめて進んでいこうとします。
ラストはまた満開の桜です。
「おいしいドラ焼き、いかがですか?」「おいしいドラ焼き、いかがですか!」
同じセリフが繰り返されます。でも、「?」と「!」がはっきりと伝わってきます。
原作もとてもよいそうなので、次のお休みに図書館に行ってみようと思います。