フランスの春。4年ごとの大統領選の度ほんとうにみんなのテンションが盛り上がって来て実に楽しい。
今度は極右の台頭があって楽しんでいる場合ではないんだけど、それでも今回の一次の結果は非常に面白かった。
だって、4年間サルコジが汚い言葉で国を分断した暗黒時代を経て、次に希望を持って選んだオランドの政治が見事に期待を裏切ったのだから、(なんというか、イメージとしては舵を誰もとってない船がだんだん沈没していく感じ)この2大政党を選ばなかったフランス人の選択にはある意味納得。さすが既成概念にとらわれない民主主義の国だ
4年前に書いた記事ををみたらhttp://blog.goo.ne.jp/cieuxstage/e/34c1e6744380347d6c13f1eb1359729f私がどれだけサルコジの人種差別観念に耐えきれず、オランドに期待してたか分かるというもの。。。でもこの4年間私の身にふりかかってきたものはちょっと予想外だった!私は経済のことはなにも分からないし、ただ音楽をやっているだけなんですが、社会党の政治家は、そんな貧乏でも平和な私たちにさえ介入しすぎたお陰さまで、政治がとっても身近に感じられるんですけど(苦笑)
サルコジが音楽には興味が一切ないのでただ予算凍結しただけで無視したのはもちろん言語道断だけど、それとは逆に分からないのにああしろ、こうしろと物知り顔で介入してくるのはいかがなものでしょうか?そして予算はすべからく音楽に興味もない人たちに芸術を広めるという口実でばらまきせっせと自分たちの票集めをし、私たちミュージシャンには一銭も渡さないという態度。。。お前達は社会に寄与しておけばそれでよい、という上から目線の態度。。。そうすることで、音楽家や教育者は指針を失くし、やる気を削がれ絶対的にこの国の音楽のレベルは落ちている。それで、左も右も、偽善のカワをかぶっているかどうかの差で金権政治に変わりない、というということを身をもって知る貴重な体験させていただきました。
そして一次投票の結果といえば、、、社会党の無惨なまでの惨敗あのやり方に辟易したのはどうやら私だけではないらしい。社会党候補のブノアアモンは、6パーセントしか得票できず、早々に白旗宣言。毎回立候補して5パーセントちょいしかとれないニコラ デュポンエニャンなんかと比較されて、それは可哀想しかも、会見を見ていた全ての左派から「メランションにおまえの6パーセントを返せ」と思われたことは確実で、左右全方位から総スカンを食った模様
右派共和党のフィヨンはスキャンダル以来、われらがパリ19区、20区では、ポスターというポスターに「泥棒、詐欺師、嘘つき、カネ返せ」と落書きされるほどの嫌われっぷりで、もうこの辺にいると確実に極左メランションが大統領か?という盛り上がりになっていたんだけど、(ルペンに至っては口にするのも汚らわしいという感じで話題にさえのぼらない)こういうのって、断然地域のカラーがあるから、フランス北部や地中海のほうにいくと、きっと逆になっているのかも知れない。と思っていたら、本当にそうで、パリではメランション首位が19区20区のみ、16区や7区ではフィヨン首位(ここの住人はカネ返せ、などとは思わないらしい)ただしパリ全域でルペンは5パーセント以下とまったく支持されていない。フランス北部の町の得票率をみていると、ルペンが50パーセントを超えているところもありやはりルペン圧倒だ。パリの前記以外の区ではたいがいマクロンが首位になっていた。区や町ごとの得票率って、ほんとうに地域のカラーをそのまま表すので、面白い。
しかし、これからが正念場の決選投票ブノアアモンとフィヨンの唯一よかったところは、素直に白旗を揚げて、すぐにマクロン支持に回ったことである。メランションは、それぞれが自分の意思で投票すべきと言ったけれど。。。おいおい!極右が当選するのを手放しで見ているわけじゃあないよね!?それじゃあかなり株が下がるなあ〜
マクロンは金持ちの銀行マンでピカピカのエリートでそういうのがいやなのもとても分かる。マクロンは見かけは新党だがじつは既成のものをトリックでうまく新しくみせかけているだけにすぎないのも見え透いている。フランスの経済も行き詰まっているし、グローバリゼーションの行く先も暗い。テロは続発する。これ以上現状維持で行ける訳もない。。。でもそういう時に、歴史では必ず内向きな思考をばらまく指導者が登場し、憎しみを植え付け、ひいては戦争を殺戮を繰り返してきた。国境を閉める、自分に似たもの以外を排除することことが解決策だと考えるのは、あきらかに歴史を逆行してまた同じ過ちを繰り返すことだ。
人類は行き詰まった今こそ感情的にならず、頭をつかって、前世代に逆戻りしないやり方を考えるべきだ。たとえすぐに答えが見つからないとしても。
でも、アメリカでもそうだったけど、アーチストやスポーツ選手が自分の政治的考えを表明し始めたのはいいことだと思う。
もう政治は政治家だけで、といっている場合ではない。アーチストの力こそが大事な時代になってきた
今度は極右の台頭があって楽しんでいる場合ではないんだけど、それでも今回の一次の結果は非常に面白かった。
だって、4年間サルコジが汚い言葉で国を分断した暗黒時代を経て、次に希望を持って選んだオランドの政治が見事に期待を裏切ったのだから、(なんというか、イメージとしては舵を誰もとってない船がだんだん沈没していく感じ)この2大政党を選ばなかったフランス人の選択にはある意味納得。さすが既成概念にとらわれない民主主義の国だ
4年前に書いた記事ををみたらhttp://blog.goo.ne.jp/cieuxstage/e/34c1e6744380347d6c13f1eb1359729f私がどれだけサルコジの人種差別観念に耐えきれず、オランドに期待してたか分かるというもの。。。でもこの4年間私の身にふりかかってきたものはちょっと予想外だった!私は経済のことはなにも分からないし、ただ音楽をやっているだけなんですが、社会党の政治家は、そんな貧乏でも平和な私たちにさえ介入しすぎたお陰さまで、政治がとっても身近に感じられるんですけど(苦笑)
サルコジが音楽には興味が一切ないのでただ予算凍結しただけで無視したのはもちろん言語道断だけど、それとは逆に分からないのにああしろ、こうしろと物知り顔で介入してくるのはいかがなものでしょうか?そして予算はすべからく音楽に興味もない人たちに芸術を広めるという口実でばらまきせっせと自分たちの票集めをし、私たちミュージシャンには一銭も渡さないという態度。。。お前達は社会に寄与しておけばそれでよい、という上から目線の態度。。。そうすることで、音楽家や教育者は指針を失くし、やる気を削がれ絶対的にこの国の音楽のレベルは落ちている。それで、左も右も、偽善のカワをかぶっているかどうかの差で金権政治に変わりない、というということを身をもって知る貴重な体験させていただきました。
そして一次投票の結果といえば、、、社会党の無惨なまでの惨敗あのやり方に辟易したのはどうやら私だけではないらしい。社会党候補のブノアアモンは、6パーセントしか得票できず、早々に白旗宣言。毎回立候補して5パーセントちょいしかとれないニコラ デュポンエニャンなんかと比較されて、それは可哀想しかも、会見を見ていた全ての左派から「メランションにおまえの6パーセントを返せ」と思われたことは確実で、左右全方位から総スカンを食った模様
右派共和党のフィヨンはスキャンダル以来、われらがパリ19区、20区では、ポスターというポスターに「泥棒、詐欺師、嘘つき、カネ返せ」と落書きされるほどの嫌われっぷりで、もうこの辺にいると確実に極左メランションが大統領か?という盛り上がりになっていたんだけど、(ルペンに至っては口にするのも汚らわしいという感じで話題にさえのぼらない)こういうのって、断然地域のカラーがあるから、フランス北部や地中海のほうにいくと、きっと逆になっているのかも知れない。と思っていたら、本当にそうで、パリではメランション首位が19区20区のみ、16区や7区ではフィヨン首位(ここの住人はカネ返せ、などとは思わないらしい)ただしパリ全域でルペンは5パーセント以下とまったく支持されていない。フランス北部の町の得票率をみていると、ルペンが50パーセントを超えているところもありやはりルペン圧倒だ。パリの前記以外の区ではたいがいマクロンが首位になっていた。区や町ごとの得票率って、ほんとうに地域のカラーをそのまま表すので、面白い。
しかし、これからが正念場の決選投票ブノアアモンとフィヨンの唯一よかったところは、素直に白旗を揚げて、すぐにマクロン支持に回ったことである。メランションは、それぞれが自分の意思で投票すべきと言ったけれど。。。おいおい!極右が当選するのを手放しで見ているわけじゃあないよね!?それじゃあかなり株が下がるなあ〜
マクロンは金持ちの銀行マンでピカピカのエリートでそういうのがいやなのもとても分かる。マクロンは見かけは新党だがじつは既成のものをトリックでうまく新しくみせかけているだけにすぎないのも見え透いている。フランスの経済も行き詰まっているし、グローバリゼーションの行く先も暗い。テロは続発する。これ以上現状維持で行ける訳もない。。。でもそういう時に、歴史では必ず内向きな思考をばらまく指導者が登場し、憎しみを植え付け、ひいては戦争を殺戮を繰り返してきた。国境を閉める、自分に似たもの以外を排除することことが解決策だと考えるのは、あきらかに歴史を逆行してまた同じ過ちを繰り返すことだ。
人類は行き詰まった今こそ感情的にならず、頭をつかって、前世代に逆戻りしないやり方を考えるべきだ。たとえすぐに答えが見つからないとしても。
でも、アメリカでもそうだったけど、アーチストやスポーツ選手が自分の政治的考えを表明し始めたのはいいことだと思う。
もう政治は政治家だけで、といっている場合ではない。アーチストの力こそが大事な時代になってきた