ユニバーサル・スパイス?なんだこの名前は。(19区音楽院教員室にて)
ペーターさんとやっている作業が放出だとしたら?(どうやら彼は私を媒体として音楽を放出できるようなのだ。イタコさんになった気分だった。)つぎに控えるスパイラルメロディーライブ第二弾は、自分の核に戻る作業なのだろう。
いつもこのブログに出て来る親愛なる同僚クリストフに、次回3月のスパイラルメロディーに参加してもらうにあたってCDを聴いてもらった。
「ミ エはどんなジャンルの即興や解釈にもフィットできる、とんでもない受け皿を持っているよね。でも、この自分の作品集には、その時に見せる圧倒的な呼吸と柔 軟性とは逆に、ものすごく凝縮されていて、とても個人的で特殊で、ほとんど息をすることも出来ない程、スペースがないみたいだね。それは、ほとんど日本的 なものを感じるよ。一曲のなかに、目一杯のものが詰まっているような、、、それは、どうしてなのかな?」と聴いて来た。
「これはね、私の 内面に本当に聴こえている、私の核だから、どんな風に批判されても、それは致し方ないの。それは、日本人である私自身表現していて当然だと思う。いくら私 がいろんな人と演奏できる柔軟性を兼ね揃えているとしても、核は日本人なんだよ。逆に言えば、その核があるからこそ、いろんなものに変容できるんじゃない かな。まったく、私の作品には、一曲のとても狭いスペースのなかに、いっぱいいっぱいのものを詰め込んでいる。その材料で、そのあと全ての即興ができるだ けの材料が入っている。だから、この音楽がまだ息をしていないと思うのなら、息を吹き込むことができるのは、私自身ではないかもしれない。だからこそ、あ なたたちに息を吹き込んでもらおうと思っている。」
すると勘のいいクリストフはすぐ答えてくれた。
「そうか、分かった!これはビッグバンなんだね!あんたは、核を書いた。それが、爆発してメロディーがどんどん分散していき、スパイラル状の銀河のようなメロディーになる。それが君がやりたいことなんだね?そうだこれは、まさに、ピュアな創造だ!」
まさしく、そうです!!さすが。
ということで、次回のスパイラルメロディーは、第二章「ビッグバン」になります。
どうなるのかは、私自身もまったく分かりません。
もう、ルーパーの足操作や、ストラクチャーなどは去年めっちゃ練習して体に入って来ているので、
今回はもっと音楽に入り込めると思う。
こ のプロジェクトは、普通のいわゆる自分がリーダーとなって自分の作品を演奏する、ジャズで言うところの「グループ」とは異なり、(それは何回もやってみた けど、私の作品では何故かどうしても実現できなかった、たぶんクリストフが言っている音楽の特殊性が原因だと思う)テーマを一緒に演奏するとか、そんなこ とはどうでもよくって、そのあと、その音楽を感じて、好きなように即興でみんなに参加してもらう。
そこで、なにが出てくるのか、それは全くの未知であればあるほうが良い。
だから、グループなんて、もう作らくていい。毎回、参加する人は、意図に賛同してくれる人でさえあれば、それぞれ違ったっていいのである。
これから、いろんなところで、色んな人と一緒にスパイラルやりたいなあ。
ピーターさんも私の作品には興味を示してくれているので、数曲ならアレンジ次第でトリオでだって実現できると思う。
紀雄さんと亮子ちゃんのデュオにも書かなきゃならないのに、書くのがめちゃ苦手な私はまだ2ページしか書けてないし。これも、早くやらなきゃー。。と有言実行宣言。書くという手段のみで、自分でどこまで核を放出できるか。
紀雄さんやペーターさんなら、放出のみならず核に入り込むことさえ可能かもしれない。
ひとつの段階を終えようする予感の今年にあって、音楽は時空を超えてきている。
もう場所でさえ、どこでもいいんだ。
日本でヨージさんたちと、またブルガリアという地でペーターさんと放出した後は、自分のホームグラウンドパリで、自分の親しい人々と核に戻る。そしてまた放出される。
私にとって、放出と核はコインの裏表である。