大宮から酒田を経由して、山形市に着いた。
土曜のホテルは結構満室でそれでもなんとか十日町で取れて宿泊できたという。
次の日に
近くの蔵を改造した蕎麦屋でランチを楽しむ。
本当に15年は会っていない。
すっかり面影が少なくって、おまけに杖をついていた。
アシスト自転車で大量の梅を積んで転んで、足首を折ったという。
3年かかってまだこの通りだと。
私の周りも足腰を痛めている人は本当に多い。
ジム通いをしているが、自転車が乗りやすくなっている。体幹が鍛えられているのだろう。
転ぶ体になりたくない一心で毎週通っている。
後からもう一人会いたくても機会を失っていた友人がタクシーで着いた。
美しい奥方は白髪で少しふっくらしたぐらいで、お変わりない。
80にはなるのという。
私も75歳である。それでも彼女はいつまでも若いと言う。一生かかっても同じ年にはならない。
友達たちは生ビールに、ハイボール。私は下戸。
人と会うのは嫌いじゃないが、長い時間いるのは苦痛になる。
大宮の友人はそれを見越して、ね、2時間ちょうどねと言われた。
水曜日のレッスンの予習をしないと、先に帰った。
店の障子を閉める時、遅れてきた美しい友達はいつもの通り、愛してるという。
私も愛してるわと返事をして手を振って帰った。
余韻が残る初夏の昼下がり、自転車を漕ぐ帽子にあたる日差しも風もまだ夏本番でない。
爽やかさがいっぱいで気持ちよく風にあたり続けた。