いい国作ろう!「怒りのぶろぐ」

オール人力狙撃システム試作機

サブマリンと憲法改正

2005年03月07日 21時32分41秒 | 社会全般
先日、いつもお邪魔しているo_sole_mioさんの所で、「日本軍による米本土空襲とその後」を読んでいて、今公開中の映画『ローレライ』を思い浮かべました。まだ観ていないんですが。日本の潜水艦はいい所もあったし、技術もそれなりに持っていた。ドイツのような(ドイツ海軍は伝統的に貧弱で弱すぎだった。潜水艦で輸送艦を襲うのが関の山?とか言ったら独軍擁護派に怒られるかな)近海で行動することが多い潜水艦と、日本のような外洋で行動する潜水艦では、基本的な発想が違うのかもしれない。潜水艦は通常の艦船による海上戦に比べて物語にし易いのかな?漫画の『沈黙の艦隊』も潜水艦が主役でしたし、『Uボート』とか『エニグマ』など、潜水艦を主役にした映画は多いですよね(ドイツばっかりじゃないか!)。

少し前にNHKで放送されていた日露戦争の時の、「丁字戦法」でバルチック艦隊を破ったという番組はとても面白かったけれど。そういうのより、潜水艦戦は一般受けしやすいのかな?


『ローレライ』は実際にはなかった事件を物語として映画化したのだろうと思いますが、同じように”戦中もの”の物語として思い出したのが、佐々木譲氏が書いた三部作です。いつ読んだか忘れましたが、非常に面白く読めました。
『ベルリン飛行指令』、『エトロフ発緊急電』、『ストックホルムの密使』の3作品で、終戦間際という点では『ストック~』が一致しますね。私が一番好きなのは『エトロフ~』で、真珠湾攻撃にまつわる物語となっており、日本海軍の主力が健在の頃ですね。艦船が集結していたさまは、きっと壮観であったろうと思いますが、自分や大切な人が戦争に参加する立場であったなら、違った感想になっているかもしれません。


そういえば、今年で戦後60年なのだな、と改めて感じました。いわゆる”還暦”ということになりますね。今年は、世界中で戦後の式典などが予定されていますね(近隣国でも過激な感じの「反ファシスト~」みたいな式典があるようですし・・・)。戦っていた兵士達も、国内に残って爆撃を受けたりした人々も、工場などに駆り出されていた人々も、それぞれに不幸な出来事などがあったと思うと、私の想像を絶するような辛さがあったのだろうな、と感じます。原爆の被害も、これは本当に酷いもので(以前に広島と長崎に行く機会があり、それぞれ資料館?に行ってみました。本当にこんなことが・・・というショックを受けました)、地獄のような出来事でした。


軍艦や戦闘機や戦車などの兵器というものは、実戦に使用される生々しさを感じてしまうと、或いは戦争体験によって悲惨な目に遭ってしまうと、記念館や写真や自衛隊の式典とかで見た時に忌まわしく感じる人々もおられるかもしれない、とも思いました。私はそういう戦争体験がないので、「かっこいいな」とか「面白いな」とか気楽な感情で済むのですが、戦争を身近に経験した人達は違うかもしれません。映画が悪いとか、戦争ものがよくないとか、そういうことは特別思わないのですが、「戦争だけはどんなことをしても回避しなければならない」と思います。


今、憲法改正論議が各政党で進められていますが、十分慎重な議論を尽くし、「何を守らなければならないか」ということを確認し、また考えるべきでしょう。私達国民の「重大問題」であり、自分達で確認作業を行うべきです。人任せでは済まされない問題なのです。潜水艦のように、「水面下で」こっそり、ということは断じて許されないということです。


過去の凄惨な記憶を風化させずに伝えることも必要でしょうし、作られた「イメージ」とは全く別物であることに私達は注意する必要があります。狂気の結末とも言うべき戦争は、ごく普通の人々が実行可能であり、自分の意志とは違っても結果的に戦闘に参加していたことを忘れるべきではありません。