いい国作ろう!「怒りのぶろぐ」

オール人力狙撃システム試作機

鹿内一族の捲土重来

2005年03月06日 17時48分28秒 | 社会全般
ライブドアの一件で、新たな展開??第1幕の終わり頃に、新たな爆弾が。

鹿内一族が1月に売却していたとされるニッポン放送株を、大和證券SMBC(転換社債のMSCBと非常に似ているので、パッと見間違えそうだよね)に返してくれ、ということのようですね。これはまた、微妙なことになりそうです。


今から10年以上前に、創業者一族である鹿内氏(下の名前忘れました)は、取締役会での突然の解任動議によってグループ内の取締役を追い出された事件があった。この時には、クーデターとか謀反とか色々言われたし、鹿内支配が会社への悪影響を及ぼしている、という噂や週刊誌ネタもたくさん出ていましたね。




 「××が提案したシカソト代表取締役の解任動議に賛成の方はご起立願います。」
 ―― 席を立った者は、シカソト以外・・・全員だった。
 
 既に全権をクーデター派に掌握されていた。
 周到にこの日の計画が進められてきたのだった。
 その中心人物の1人、コエダ取締役はこう言い放った。
 「全ての手は打ちました。議決権もこちらが押さえています。勿論委任状も。」
 凍ったように凝視するシカソトの眼(まなこ)を、
 逆に射抜くように見据えて言葉を続けた。
 「もう、あなたに出来る事はない。あなたの時代は終わったのです。」
 
 「・・・お前達、これがどういうことか分っているのか!よくも陥れたな・・・」
 苦痛でシカソトの顔が歪んだ。
 「おい、○○、まさかおまえもか!誰が引き揚げてやったと思っているんだ!」
 喚き散らす傍らで、かつてシカソトの”番犬”と陰口を叩かれながら、
 コエダ派の工作にあって寝返っていた○○取締役は、乾いた目で彼を見た。

 「続きまして、代表取締役の選任に移ります。推薦は・・・・・・」
 「では、~~が推薦のコエダ取締役の代表取締役就任に賛成の方は、ご起立…」
 シカソトには、既に言葉が耳に入らなかった。

 「卑怯だぞ、コエダー!!貴様ー、必ず思い知らせてやるぞー!!!」
 
 独りで立ち上がることすらできなくなったシカソトの眼前で、
 突然の解任劇は幕を開け、そして、筋書き通り終了した。
 この光景をシカソトは何度も目にすることになったのである。
 グループ内から、彼の影響力は全てを排除されたのであった・・・

(以上の劇は、全くの空想であり、実在の人物や団体等とは全く関係ありません。)




よく覚えていませんが、何かの物語(というか壮絶な人間ドラマ)があったかもしれませんね。不意打ちが得意のはずの日枝氏も、防御側に立つと「不意打ちはズルいよ、卑怯じゃないか」と言ってみたくなるのかも。


「江戸の敵を長崎で討つ」ということでもないのかもしれませんが、また復権?を目論むのか判りませんが、仮にこの8%でライブドアが過半数を制する場合で、新株予約権の差し止めが認められれば、「連立政権」を狙えるということでしょうか(自民党にくっついている公明党のようなものですか)。真相がよくわかりませんが、こちらはこちらで鹿内vs 大和という別な対立を生じてしまったようです。


この8%程度というのは微妙な数字で、フジテレビが獲得した株数が33%近辺の予測であることから、単純に8%を失うことは、目標としていた25%ライン上での攻防ということになりますね。というわけで、非常に微妙な感じがしますね。

公益法人の構図

2005年03月06日 12時53分37秒 | おかしいぞ
厚生労働省の所管する公益法人について、読売新聞がやってくれました。今朝の朝刊一面に入れてくれました。社会面にも詳細な記事が出ていて、丹念に調べ、また厚労省と専門家のコメントもとれており、いい記事になっていると思います。行政の姿勢や政策評価がいかに役立っていないか、形骸化しているか、というのが明らかになっています。以前に書いた記事の通りの構図ですね。

公益法人の意義
「政策評価」の実力


以下に、YOMIURI ON-LINE より転載します。



<雇用保険の助成金事業、実績無視で200億円計上>

民間企業の保険料でまかなわれている「雇用保険3事業」のうち、2003年度は約5億円しか利用実績のなかった「雇用機会の創出」などを目的とする助成金事業に対し、厚生労働省が来年度、その40倍にもあたる約200億円の予算を計上していることが、読売新聞の調べでわかった。昨年度実績の7~8倍の予算付けをしていた事業はほかにもあり、3事業を巡る厚労省の政策評価のずさんさが浮き彫りになった。

国民の雇用改善のために厚労省が実施している「雇用保険」事業のうち、「失業等給付」が失業者への手当などを目的にしているのに対し、3事業では、失業者を出さないための各種助成金事業を行っている。3事業の財源は民間企業の保険料で、03年度は35種類の助成金事業などのため、4124億円が支出された。厚労省は来年度、24種類の事業などを実施予定で、そのために4772億円の予算を計上している。このうち、昨年度実績の40倍もの予算が付いているのが、新規事業などを始めた中小企業を支援するための「中小企業人材確保支援助成金」。昨年度は〈1〉中小企業雇用支援助成金〈2〉中小企業人材確保推進事業助成金――の2つに分かれていたが、今年度から一本化された。厚労省は03年度、〈1〉のために約36億3800万円の予算を確保したが、企業側の申請を受けて実際に使われたのは、0・4%の約1500万円だけ。〈2〉の方は、約9億2200万円の予算に対し利用実績は半分の約4億7400万円だった。両事業を合わせても、同年度の利用実績は約4億8900万円にとどまるが、これに対し、厚労省は来年度、195億6900万円もの予算を計上。厚労省外郭団体の独立行政法人「雇用・能力開発機構」が、その受け付け、審査、支払い業務を担当している。

このほか、リストラ対象者らに求職活動のための休暇を与えるなど、離職者の再就職を支援する企業への「労働移動支援助成金」でも、来年度は、03年度の利用実績(約6億8600万円)の8倍を上回る約57億900万円の予算を計上。事業を始めて新たに従業員を雇った高齢者や失業者を支援するための「自立就業支援助成金」でも、昨年度実績(約16億3700万円)の7倍を超す約119億8600万円の来年度予算を組んでいる。実績無視の予算付けは以前から続いており、03年度の35種類の助成金事業のうち8種類の事業で、実際に使われた金額は予算の10%を下回っていた。

これについて、厚労省では「使われなかった予算はそのまま『安定資金』などとして次年度に繰り越されるので問題はない」としているが、法政大学の五十嵐敬喜教授は「予算の消化率は行政評価に直結する問題で、実績が予算額を大幅に下回っているのは大きな問題」と批判。過剰な予算付けについては、「役人の天下り先となっている助成金の受け皿組織を温存しようという考えだろう」と話している。

 ◆雇用保険3事業=雇用安定、能力開発、雇用福祉を目的に、「労働保険特別会計」で運営されている。特別会計は全部で31あり、来年度の予算総額は約200兆円。「不要不急の事業が行われている」との批判が強く、2003年2月、当時の塩川財務相が一般会計と対比して「母屋でおかゆを食って節約しておるのに、離れ座敷で子供がすき焼きを食っておる」と問題を指摘。財務省も見直しを進めている。




また、詳細記事では、幾つかの公益法人の補助金額、総職員数、天下り人数が表で示されており、公益法人の傾向や省庁との繋がり具合についても書かれている。新聞が果たした役割として、昨年の日歯連事件や道警裏金事件などの報道は、捜査機関や行政への大きな働きかけになったと思っている。このような作用は、メディアとしての大きな役割であると思っているので、先日の毎日の記事(開発王国の不正疑惑)やこの読売の報道を評価したいと思うし、今後にも期待している。

行政が効率的運営や実効性のある政策などを遂行するには、政策評価を適正に行い、予算や政策立案に正しくフィードバックを行う必要がある。しかし、現実には省益優先、身内保護的な政策・制度を漫然と行っている。こうした考え方は、根本から改めなければいつまで経っても同じだ。形を変え、隠れ蓑を探し、目くらまし的な作業を繰り返している。真に反省して、意識改革・組織改革を行うべきである。それが出来なければ、最後は自分達が一片の信頼もない、無能な集団と認識され、適切な国家公務員制度改革は望むべくもないであろう。それを心底望むのか。時代の流れの中で、変革できなかった者は退場を余儀なくされた。西武王国の崩壊がいい例だ。自らが変われないようなら、滅亡を意味するという危機意識が本当に必要である。今ならまだ間に合うかもしれない。

先ごろ与謝野さんが「郵政民営化は予防医学だ」という例えをしていたが、国のシステムを人間に例えるならば、省庁は自律神経に似ている。脳(行政府・立法府)からの指令を、体の各所に正しく伝達し、生体の生命維持の基本的システムを担っているのである。この機能が正しくないと、無駄に心拍数が上がり過ぎて苦しくなったり、逆に血液が必要な臓器に流れずに、不必要な部分に流してしまう。今の省庁の様子では、完全な「機能不全」と言えよう。自律神経のシステムには、大雑把に言えば、アクセル(交感神経)とブレーキ(副交感神経)があるが、現在の省庁のシステムはアクセルしか働いていないかのようだ。自律神経のフィードバック機能は、両者があって効果的に働くようにできているが、それがほとんど機能していないのだ。

アクセルだけで車をコントロールすることは不可能ではないが、レスポンスとしては時間がかかり遅い変化となる。定速で走行している(例えば高速道路のような)時には、安定していてコントロールが容易であるが、渋滞する市街地やアップダウンの多い峠道などの変化が多い時にはコントロールが難しくなる。ブレーキなしで走行しようとするから、どうしても変化に対応しにくくなるし、ゆっくりと走らなければ直ぐに事故となるだろう。今の時代は、かつての定常的に成長していた時代とは国際情勢も経済状況も大きく異なり、変化への対応は迅速性が要求される。そういう時代なのだ。


省庁のような自律できない組織に、自律神経の役割を任せるのも大きな誤りなのだ。自律神経に作用する、脳などの上位中枢にも問題があることもあるが、生命維持の基本システムが危機的なのだ。今の省庁がやっていることは、抑制を失った、統合されてもいない、勝手気ままな信号を無駄に送り続け、それが生命危機に直結するようなホルモンを大量に分泌したり、不要な部分に脂肪組織(不正やオカシナ補助金や天下り・・・etc)を貯め込んで肥満や臓器肥大化を生み出している。

バランス(恒常性)を失った生体は、息も絶えだえ、青息吐息で、血流循環も不均一で循環不全が多く、死にかけの末梢組織や老廃物が溜まって代謝が異常に悪い臓器がある一方で、肥え過ぎた脂肪肝みたいになってしまっているような部分がある。

省庁の仕組みが、自律を取り戻して、ブレーキを兼ね備えたものとならなければ、生体はコントロール不能に陥るであろう。そこまで厳しい状況にきていることに、自律神経の役割を担う人々に気付いて欲しい。そして、自律できる組織となって、生体コントロールの中枢を担える組織に甦って欲しい。