今日の話題は何と言っても、荒川さんの金メダルでしょう。おめでとうございます、と言ってあげたい。日本でのメダル期待が高まっていたので、プレッシャーがあったと思いますが、立派だと思いますね。村主さんも惜しかったですね。何でもいいからメダルを取らせてあげたかった。ミキティは・・・若いですからチャンスはきっとあるでしょう。荒川さんと同様に、また頑張ればいいと思います。
五輪のフィギュアスケートにはあまり記憶がないんですが(ジャネット・リンくらい?古!)、何故かアイスホッケーの鮮烈な記憶があります。長野の前の時、アイスホッケーの決勝に日系カナダ人が出場していて、カナダチームのエースだったので覚えている。当時、彼はまだ20歳前の若者でした。
名はポール・カリヤと言います。大学で大活躍したのでドラフト1巡目で指名され、新人としては破格の待遇でNHL入りが決まっていました。彼はカナダチームのエースとして期待されて五輪出場を果たし、五輪後にはプロへの道が決まっていたんですね。
私がアイスホッケーを観てたのは決勝戦だけで、どういうわけか夜中に放送しているのを偶然観ていました。普段はアイスホッケーなんて観ないんですけど。それに、カナダチームがそれまでどんな戦いをしてきたかとか、他の有名な選手とかは全く知らないんですが、日系人というだけでカリヤを応援することにしたんですね。で、決勝の相手はスウェーデンだった。いつもはロシア、チェコとかアメリカあたりが強豪だろうと思うけど(最近だと、どこが強いかはよく知らんけど)。その年はたまたま快進撃を続けたんでしょうね、スウェーデンは。
実際に試合の方はどうなのかというと、決勝戦に相応しく非常にスリリングな試合で、パワープレーも息詰まる攻防が繰り広げられ、兎に角ハラハラしながら観てました。でも、2対2のまま延長でも決着が着かず、ペナルティショット戦に突入したんですね。これはサッカーのPK戦と非常によく似ています。5人ずつが交互にシュートをするんですね。基本的な仕組みはサッカーのPKと同じ要領です。大きな違いというのは、アイスホッケーの場合には、ハーフライン辺りからシュート側の選手はゴールに向かってスケーティングしながら近づいていくのです(バックは出来ないと思いますけど)。ですので、どのようなタイミングでシュートしてくるか分らないのと、互いに動いている為に非常に駆け引きが重要なのです。ゆっくりゴールギリギリまで近づいて、連続フェイントのような感じでキーパーをかわしてシュートする時もあれば、早いスケーティングで一気に近づき強烈シュートの時もあるし、ペナルティショット戦だけ観ていてもかなり楽しめます。サッカーのPKよりはポイントが入りにくいので、キーパーよりも圧倒的に有利かというと、そうでもないんですよね、アイスホッケーって。
で、カナダチームのエースだったカリヤは、最後に登場してきたんではなかったかな?5人目だったはずです。スウェーデンの1ポイントリードで迎えた5人目だったかも。カリヤはここで絶対に決めなければならなかった。しかし、外したんですよね。若きエースに託された最後の1ポイントだったのです。かなりのプレッシャーだったのでしょう。彼の失敗によってスウェーデンの優勝が決まってしまいました。
カリヤはチームの負けを自ら決定してしまったのでした。茫然自失の彼の横では、金メダルを決めたスウェーデンチームの歓喜爆発で、対照的な彼らの姿に涙しました。むしろ負けたカリヤの方に、凄く感動したのでした。
随分と昔の話です。
それと今年の場合は、カーリング人気が高まってきたということのようですが、世の中の人々はきっとすぐに冷めると思うけど。今年の健闘というのは確かにあるのですが、かつて長野オリンピックの時に一世を風靡したことを覚えている人はそんなに多くはないかも。
「二十歳のスキッパー」敦賀君の最後の一投。涙のアメリカ戦でした。敦賀君はカーリング王国の常呂町出身です。あの時だって、カーリングと常呂の名前は全国に知られることになりましたよね?そうでもなかったのかな?なので、今回のカーリング人気も直ぐに冷めていき、次のオリンピックでは前回がどうであったか、とかは殆どが忘れ去られていると思う。
正確ではないかもしれませんが、予選最終戦での対アメリカ戦だったと思います。これに勝てば決勝進出だったのですが、残念ながら負けてしまったと記憶しています。スキッパー敦賀君は最終ゲームの最後の一投(本当に最後の最後)で自分としては最高のショットに成功しました。敦賀君は自分の投げた後で、「これで勝った」と自信を持って思っていたと、試合後に語っていたはずです。しかし、アメリカチームの最後の一投はそれを上回る奇跡のショットでした。アメリカチームのキャプテンがこの絶体絶命の状況を変えるスーパーショットを成功させ、奇跡の逆転(中心からの距離が僅か数センチの違いだったと思う)を果たしてしまったのです。この瞬間、若きスキッパーは泣き崩れて、氷上から動けませんでした。
敦賀君の最後の一投は、本当に勝利を確信するような素晴らしいショットでした。完璧でした。誰もが日本の勝利を信じました。しかし、アメリカチームのスキッパーは、針の穴を通すような難しいコースと、勝つにはあまりに難しい微妙なスピードを要求されたにも関わらず、凄まじいプレッシャーと闘いながら、敦賀君のジッと見つめる前でそれを成功させてしまいました。そのスキッパーは、敦賀君とは2倍以上の歳の差があるような老練なプレーヤーでした(多分40歳代だったと思います)。そこに狙う、ということさえも、普通には発見できないような難しいショットだったのです・・・。
こうして、敦賀君の「涙の最終戦」が私の記憶の中に刻まれることとなりました。
ふと気付いたのですが、カリヤも敦賀君も、どちらも負けたんですよね。敗北した側が強く印象に残り、長く記憶に留まるというのも何だか不思議ですね。しかも、どちらの競技も「あんまり真剣に応援してない」という程度であったのに(ゴメンね)。
五輪のフィギュアスケートにはあまり記憶がないんですが(ジャネット・リンくらい?古!)、何故かアイスホッケーの鮮烈な記憶があります。長野の前の時、アイスホッケーの決勝に日系カナダ人が出場していて、カナダチームのエースだったので覚えている。当時、彼はまだ20歳前の若者でした。
名はポール・カリヤと言います。大学で大活躍したのでドラフト1巡目で指名され、新人としては破格の待遇でNHL入りが決まっていました。彼はカナダチームのエースとして期待されて五輪出場を果たし、五輪後にはプロへの道が決まっていたんですね。
私がアイスホッケーを観てたのは決勝戦だけで、どういうわけか夜中に放送しているのを偶然観ていました。普段はアイスホッケーなんて観ないんですけど。それに、カナダチームがそれまでどんな戦いをしてきたかとか、他の有名な選手とかは全く知らないんですが、日系人というだけでカリヤを応援することにしたんですね。で、決勝の相手はスウェーデンだった。いつもはロシア、チェコとかアメリカあたりが強豪だろうと思うけど(最近だと、どこが強いかはよく知らんけど)。その年はたまたま快進撃を続けたんでしょうね、スウェーデンは。
実際に試合の方はどうなのかというと、決勝戦に相応しく非常にスリリングな試合で、パワープレーも息詰まる攻防が繰り広げられ、兎に角ハラハラしながら観てました。でも、2対2のまま延長でも決着が着かず、ペナルティショット戦に突入したんですね。これはサッカーのPK戦と非常によく似ています。5人ずつが交互にシュートをするんですね。基本的な仕組みはサッカーのPKと同じ要領です。大きな違いというのは、アイスホッケーの場合には、ハーフライン辺りからシュート側の選手はゴールに向かってスケーティングしながら近づいていくのです(バックは出来ないと思いますけど)。ですので、どのようなタイミングでシュートしてくるか分らないのと、互いに動いている為に非常に駆け引きが重要なのです。ゆっくりゴールギリギリまで近づいて、連続フェイントのような感じでキーパーをかわしてシュートする時もあれば、早いスケーティングで一気に近づき強烈シュートの時もあるし、ペナルティショット戦だけ観ていてもかなり楽しめます。サッカーのPKよりはポイントが入りにくいので、キーパーよりも圧倒的に有利かというと、そうでもないんですよね、アイスホッケーって。
で、カナダチームのエースだったカリヤは、最後に登場してきたんではなかったかな?5人目だったはずです。スウェーデンの1ポイントリードで迎えた5人目だったかも。カリヤはここで絶対に決めなければならなかった。しかし、外したんですよね。若きエースに託された最後の1ポイントだったのです。かなりのプレッシャーだったのでしょう。彼の失敗によってスウェーデンの優勝が決まってしまいました。
カリヤはチームの負けを自ら決定してしまったのでした。茫然自失の彼の横では、金メダルを決めたスウェーデンチームの歓喜爆発で、対照的な彼らの姿に涙しました。むしろ負けたカリヤの方に、凄く感動したのでした。
随分と昔の話です。
それと今年の場合は、カーリング人気が高まってきたということのようですが、世の中の人々はきっとすぐに冷めると思うけど。今年の健闘というのは確かにあるのですが、かつて長野オリンピックの時に一世を風靡したことを覚えている人はそんなに多くはないかも。
「二十歳のスキッパー」敦賀君の最後の一投。涙のアメリカ戦でした。敦賀君はカーリング王国の常呂町出身です。あの時だって、カーリングと常呂の名前は全国に知られることになりましたよね?そうでもなかったのかな?なので、今回のカーリング人気も直ぐに冷めていき、次のオリンピックでは前回がどうであったか、とかは殆どが忘れ去られていると思う。
正確ではないかもしれませんが、予選最終戦での対アメリカ戦だったと思います。これに勝てば決勝進出だったのですが、残念ながら負けてしまったと記憶しています。スキッパー敦賀君は最終ゲームの最後の一投(本当に最後の最後)で自分としては最高のショットに成功しました。敦賀君は自分の投げた後で、「これで勝った」と自信を持って思っていたと、試合後に語っていたはずです。しかし、アメリカチームの最後の一投はそれを上回る奇跡のショットでした。アメリカチームのキャプテンがこの絶体絶命の状況を変えるスーパーショットを成功させ、奇跡の逆転(中心からの距離が僅か数センチの違いだったと思う)を果たしてしまったのです。この瞬間、若きスキッパーは泣き崩れて、氷上から動けませんでした。
敦賀君の最後の一投は、本当に勝利を確信するような素晴らしいショットでした。完璧でした。誰もが日本の勝利を信じました。しかし、アメリカチームのスキッパーは、針の穴を通すような難しいコースと、勝つにはあまりに難しい微妙なスピードを要求されたにも関わらず、凄まじいプレッシャーと闘いながら、敦賀君のジッと見つめる前でそれを成功させてしまいました。そのスキッパーは、敦賀君とは2倍以上の歳の差があるような老練なプレーヤーでした(多分40歳代だったと思います)。そこに狙う、ということさえも、普通には発見できないような難しいショットだったのです・・・。
こうして、敦賀君の「涙の最終戦」が私の記憶の中に刻まれることとなりました。
ふと気付いたのですが、カリヤも敦賀君も、どちらも負けたんですよね。敗北した側が強く印象に残り、長く記憶に留まるというのも何だか不思議ですね。しかも、どちらの競技も「あんまり真剣に応援してない」という程度であったのに(ゴメンね)。