前の記事では、あくまで堅めに書いてみたんですが、かなり変だったかもしれませんね(”かも”じゃねーだろ、ってツッコミはご勘弁を)。出来るだけ感情を抑制して書いてみました。でも、今度は本音で書いてみたいと思います。
時間を置いてみると、案外とあっさり過ぎてしまったような気がします。まるで「郵政民営化法案否決」直後みたいなもんです。なんだか気が抜けた。やっぱり一般庶民の私には、金融政策というのはどうも馴染めない議論でした。元々、難解だからで、知識等の素地がないし。国民全体で見ても、それほどの興味がある話題でもなく、何だかよく判らないことが問題になっている、ということくらいしか感じないのでは、と思うな。
トータルの評価としては、数値が具体的に記述されたことにはちょっぴり「前進」があったと思うけれども、フニャっとした「枠組み」ということらしいです。本日の読売朝刊には、中原元審議委員、伊藤隆敏東大教授、そして何故か荻原博子氏が論評を載せておりました。何で、荻原氏をチョイスしたのか判らんな。前から言ってるように、「経済」の肩書きは荷が重過ぎると思うよ。
ここ数日のテレビ報道でも再三使われた表現「ジャブジャブ」というのは、いい加減に使い古されたものですけれども、視聴者に誤解を与えるには丁度いい「言い回し」なのかもしれないですな。番組出演者に仕組みを上手く説明せよ、って求めても無理だわな(笑)。日銀の発表(金融経済月報・基本的見解)によると、「マネタリーベースの伸びで前年比2%程度、マネーサプライは同1%台の伸び」となっており、全然増えてはいないんですけど。テイラー(スタンフォード大教授)曰く、日本経済が順調ならばマネーサプライは7%程度は行ける”実力”があるそうですが。テレビで「どんどんお金を日銀が出すから、お金がジャブジャブ・・・」とか言うのって、どこがジャブジャブなんでしょう?出演者の懐がジャブジャブ?出演者(まあ所謂ひとつの「きゃすたー」とか、エコノミストとは言いがたい経済評論家?)などが、適当に言うのはどうかと思うけど。ジャブジャブってのは、どんなことですか?日銀が市中にお金をばら撒いていると?どこにさ?そんな金があるんなら、オレにくれよ!世の中の多くの人々は、「景気がいいだって?ふざけるな」だよ?景気が上向いているなんて全然感じられないんだってば。
特にテレビには呆れるね。間違ったことを堂々と言うもんね。「デフレ」と「ミニバブル」とは、全くの別物でしょ?株買ってるのなんて、ほんの一部の人間に過ぎない。それは、「買える金」を持ってる人だけだっての。不動産を買うって?都心の高級マンションが飛ぶように売れてるって?そんなの、東京モンの金持ってるヤツラだけだろ!世の中では所得の低い人々が大半なのに、何でも東京基準で判断すんなよ!世の中には、まだまだ所得の低い人々がいっぱいいるんですよ。金持ってるのはそんなに多くはないぞ。投資が過熱云々とか言うが、2割以上の世帯(確か単身世帯は除かれてたはず)は「預貯金」さえ持ってないんだぞ?独身者(単身世帯)を入れたらもっと多いかもしれないんだぞ?バブルだ、なんだの言ってるのは、ごく一部じゃないの?そりゃ、本当に儲かってる連中だけだろ。
一般に、「利息をもっと付けてくれ」ってことは確かにそうだと思う。庶民の実感にも沿うだろう。だが、何を優先するか、だ。デフレが続く限り、「キャッシュ」を大量に持ってるヤツが勝つ。大量の現金を持っていて、金利収入でそれなりに生活出来るレベルの人間は大いに助かるかもしれないが、持ってない人々には苦しみを与える。おまけに、失業を生み出す。既得権者たち(それなりに賃金を貰える正規雇用の安定した人たち、例えばテレビ局のようなメディア関係とか、大企業勤務や公務員とかだろ)は有利になるだろうけど。世の中に失業を大量に発生させても、「金利を上げてくれ、オレの利息を付けてくれ」という人はそんなに多くいるだろうか?いずれ我が身にも跳ね返ってくることになる。税金を払う頭数が減るし、失業給付も増加するから、財政状況は悪化して保険料値上げやら増税やらに必ず繋がるんですよ。だから、デフレは絶対に終わらせないとダメなのだ。多くの人々は、経済学的な話なんてよく判らない。私もそう。なので、何が問題なのか知らないんですよ。
「物価が上がるのは困るんですよね」というのは、庶民の感覚としてはそうだと思う。だが、正しく理解してもらうことも必要だろ?物価が上がると生活が苦しくなるから止めてくれ、っていうのは、ごく平凡な意見だけれども、それでは良くないことが多いと理解してもらわんでどうするの?逆に下がり続けることの恐怖というか弊害をしっかり説明せにゃいかんだろ。今の今まで、デフレでこれほどまでに苦しんだのに、それでも「物価が上がると・・・」「銀行の金利は低すぎて・・・」という普通の感覚で言う意見が正しいと思い込まれては、再びデフレに逆戻りになってしまいますよ。
今回の一件では、ライジングチームは頑張ってくれたと思いますね。色々とお願いしてみるもんです(笑、多分全然届いていないけど)。もしも彼らの牽制がなければ、日銀は独断で爆走となっていたでしょう。今まで通りの「バブル恐怖症」(「euphoria phobia」とでも呼びましょうか、でも語呂が悪く変ですね。もっと変な造語にすると「euphobia」?ダメですか?笑)で、日銀の主流というか「強硬派」が大勢を決していたでしょう。新たな枠組みが登場することもなかったでしょう。従来通り、「オーソドックス・スタイル」で貫き通すつもりだったでしょうね。大きな変更とか事態の進展は難しいのが普通であり、特に中央銀行に関することですので難易度は相当高いはずで、多くの経済学者たちにとっては「不十分」という評価であるとしても、とりあえず「半歩前進」と思って、多少の痛み分けは仕方がないと考えるべきでしょう。そんなに急には変えられないと思いますよ。伝統ですから。本格的に変わるには、もっと長い時間がかかるものです。
全体で見れば、政治的には「成果があった」と言ってよいのではないかと思いますね。枠組みと数値を入れたことは、「一部勝訴」に匹敵しますね(笑)。散々お願いした立場の私としては、やはり「労をねぎらう」ということも必要だろうな、と思います。折角頑張ったのに、「何だよ、全然ダメだったじゃないか」とか言われるだけであれば、「もう聞いてやらん」とか思ってしまったりするんじゃないか、と。こんなことを書いてしまっては、バレバレなんですけれど。でも、こうした時にこそ、「政治の力」とその意味について、「なるほどな」と感じます。
唐突ですけれど、「日本21世紀ビジョン」は無駄ではなかったでしょ?ちゃんと、学者さんたちが大勢集まって考えているんですから、それには深い意味が込められているのですよ。こういうのに批判的立場の人々は、単に批判するばかりではなくて、実際上の「解決する方法」ということを考慮するべきなのです。これは「政治的」にも、そうですね。何かを得る為には、どこかで妥協することも必要になるかもしれないんですから。強い拒否の態度には、同じく強い拒否しか得られないように思います。こちらが何かを認める(理解してあげる)なら、向こうも何かを認めよう、って話ではないかな、と。全くのいい加減な感覚でしかないのですけれど。
時間を置いてみると、案外とあっさり過ぎてしまったような気がします。まるで「郵政民営化法案否決」直後みたいなもんです。なんだか気が抜けた。やっぱり一般庶民の私には、金融政策というのはどうも馴染めない議論でした。元々、難解だからで、知識等の素地がないし。国民全体で見ても、それほどの興味がある話題でもなく、何だかよく判らないことが問題になっている、ということくらいしか感じないのでは、と思うな。
トータルの評価としては、数値が具体的に記述されたことにはちょっぴり「前進」があったと思うけれども、フニャっとした「枠組み」ということらしいです。本日の読売朝刊には、中原元審議委員、伊藤隆敏東大教授、そして何故か荻原博子氏が論評を載せておりました。何で、荻原氏をチョイスしたのか判らんな。前から言ってるように、「経済」の肩書きは荷が重過ぎると思うよ。
ここ数日のテレビ報道でも再三使われた表現「ジャブジャブ」というのは、いい加減に使い古されたものですけれども、視聴者に誤解を与えるには丁度いい「言い回し」なのかもしれないですな。番組出演者に仕組みを上手く説明せよ、って求めても無理だわな(笑)。日銀の発表(金融経済月報・基本的見解)によると、「マネタリーベースの伸びで前年比2%程度、マネーサプライは同1%台の伸び」となっており、全然増えてはいないんですけど。テイラー(スタンフォード大教授)曰く、日本経済が順調ならばマネーサプライは7%程度は行ける”実力”があるそうですが。テレビで「どんどんお金を日銀が出すから、お金がジャブジャブ・・・」とか言うのって、どこがジャブジャブなんでしょう?出演者の懐がジャブジャブ?出演者(まあ所謂ひとつの「きゃすたー」とか、エコノミストとは言いがたい経済評論家?)などが、適当に言うのはどうかと思うけど。ジャブジャブってのは、どんなことですか?日銀が市中にお金をばら撒いていると?どこにさ?そんな金があるんなら、オレにくれよ!世の中の多くの人々は、「景気がいいだって?ふざけるな」だよ?景気が上向いているなんて全然感じられないんだってば。
特にテレビには呆れるね。間違ったことを堂々と言うもんね。「デフレ」と「ミニバブル」とは、全くの別物でしょ?株買ってるのなんて、ほんの一部の人間に過ぎない。それは、「買える金」を持ってる人だけだっての。不動産を買うって?都心の高級マンションが飛ぶように売れてるって?そんなの、東京モンの金持ってるヤツラだけだろ!世の中では所得の低い人々が大半なのに、何でも東京基準で判断すんなよ!世の中には、まだまだ所得の低い人々がいっぱいいるんですよ。金持ってるのはそんなに多くはないぞ。投資が過熱云々とか言うが、2割以上の世帯(確か単身世帯は除かれてたはず)は「預貯金」さえ持ってないんだぞ?独身者(単身世帯)を入れたらもっと多いかもしれないんだぞ?バブルだ、なんだの言ってるのは、ごく一部じゃないの?そりゃ、本当に儲かってる連中だけだろ。
一般に、「利息をもっと付けてくれ」ってことは確かにそうだと思う。庶民の実感にも沿うだろう。だが、何を優先するか、だ。デフレが続く限り、「キャッシュ」を大量に持ってるヤツが勝つ。大量の現金を持っていて、金利収入でそれなりに生活出来るレベルの人間は大いに助かるかもしれないが、持ってない人々には苦しみを与える。おまけに、失業を生み出す。既得権者たち(それなりに賃金を貰える正規雇用の安定した人たち、例えばテレビ局のようなメディア関係とか、大企業勤務や公務員とかだろ)は有利になるだろうけど。世の中に失業を大量に発生させても、「金利を上げてくれ、オレの利息を付けてくれ」という人はそんなに多くいるだろうか?いずれ我が身にも跳ね返ってくることになる。税金を払う頭数が減るし、失業給付も増加するから、財政状況は悪化して保険料値上げやら増税やらに必ず繋がるんですよ。だから、デフレは絶対に終わらせないとダメなのだ。多くの人々は、経済学的な話なんてよく判らない。私もそう。なので、何が問題なのか知らないんですよ。
「物価が上がるのは困るんですよね」というのは、庶民の感覚としてはそうだと思う。だが、正しく理解してもらうことも必要だろ?物価が上がると生活が苦しくなるから止めてくれ、っていうのは、ごく平凡な意見だけれども、それでは良くないことが多いと理解してもらわんでどうするの?逆に下がり続けることの恐怖というか弊害をしっかり説明せにゃいかんだろ。今の今まで、デフレでこれほどまでに苦しんだのに、それでも「物価が上がると・・・」「銀行の金利は低すぎて・・・」という普通の感覚で言う意見が正しいと思い込まれては、再びデフレに逆戻りになってしまいますよ。
今回の一件では、ライジングチームは頑張ってくれたと思いますね。色々とお願いしてみるもんです(笑、多分全然届いていないけど)。もしも彼らの牽制がなければ、日銀は独断で爆走となっていたでしょう。今まで通りの「バブル恐怖症」(「euphoria phobia」とでも呼びましょうか、でも語呂が悪く変ですね。もっと変な造語にすると「euphobia」?ダメですか?笑)で、日銀の主流というか「強硬派」が大勢を決していたでしょう。新たな枠組みが登場することもなかったでしょう。従来通り、「オーソドックス・スタイル」で貫き通すつもりだったでしょうね。大きな変更とか事態の進展は難しいのが普通であり、特に中央銀行に関することですので難易度は相当高いはずで、多くの経済学者たちにとっては「不十分」という評価であるとしても、とりあえず「半歩前進」と思って、多少の痛み分けは仕方がないと考えるべきでしょう。そんなに急には変えられないと思いますよ。伝統ですから。本格的に変わるには、もっと長い時間がかかるものです。
全体で見れば、政治的には「成果があった」と言ってよいのではないかと思いますね。枠組みと数値を入れたことは、「一部勝訴」に匹敵しますね(笑)。散々お願いした立場の私としては、やはり「労をねぎらう」ということも必要だろうな、と思います。折角頑張ったのに、「何だよ、全然ダメだったじゃないか」とか言われるだけであれば、「もう聞いてやらん」とか思ってしまったりするんじゃないか、と。こんなことを書いてしまっては、バレバレなんですけれど。でも、こうした時にこそ、「政治の力」とその意味について、「なるほどな」と感じます。
唐突ですけれど、「日本21世紀ビジョン」は無駄ではなかったでしょ?ちゃんと、学者さんたちが大勢集まって考えているんですから、それには深い意味が込められているのですよ。こういうのに批判的立場の人々は、単に批判するばかりではなくて、実際上の「解決する方法」ということを考慮するべきなのです。これは「政治的」にも、そうですね。何かを得る為には、どこかで妥協することも必要になるかもしれないんですから。強い拒否の態度には、同じく強い拒否しか得られないように思います。こちらが何かを認める(理解してあげる)なら、向こうも何かを認めよう、って話ではないかな、と。全くのいい加減な感覚でしかないのですけれど。