とりあえず今月は延期されたが、年度内に利上げを狙っている可能性はあるので、依然先行きは不透明だ。昨年の量的緩和解除の時には、2月に一度諦めて3月決行、という実績がある。今回は苦渋の決断をした、というのが日銀サイドの本音であろう。
一部に「日銀が政府や自民党の圧力に屈する」とか、「日銀の面子にキズがつく」とか、そういうことを解説しているエコノミストだか金融系の記者?がいたようだが、これも全くの見当外れではないか。そもそも、総裁、審議委員やその他日銀幹部らの人的つながりで漏れ聞えてくる「情報」を基に、金融政策の妥当性を判断することの方がおかしい。「やると言っていたのにやらなければ、日銀の独立性が損なわれる」というのも、理屈としては相当オカシイのではないか?「やると言っていた」って、一体どこの誰がそんなことを言ってるのか、明らかにして欲しいものである。重要な金融政策決定は、本当は政策決定会合前に全て決まっているとでも言うのか(笑)。つまらん儀式である、ということは十分証明されたということだ。事前に振り付けが決まっている事柄について、台本通りに演じてみせるのが決定会合役割である、というのが彼らの主張なのかもしれない。
日本の中央銀行も、関連の業界メディアも、金融機関やシンクタンクその他モロモロの関係者たちも、「日本的閉鎖社会」の内部で長年馴れ合ってきたのではないか?恐らく、一般の人々にはあまり興味を抱かれることの少ない分野であるし、結構マニアな集団みたいなところがあったのではなかろうか。業界内では、立場や職種が違えど、一種の仲間意識みたいなものがあるのかもしれない。「金融」「経済」などのことについて、ましてや日銀の専門的な業務内容・制度・政策の仕組みなどを理解しようと思えば、それなりの知識を必要とするし、普通の人にはあまり縁も馴染みもない分野としか思えないからである。そういう繋がりの中で、運営も情報交換も一緒に行われてきたのではないか。
しかし、よく考えてみるといい。総裁がやると言ったから、などという曖昧な理由よりも、決定過程や判断基準に合理性があるかどうか、あやふやな理由で政策決定が行われていないかどうか、結果については正しく検証がなされているかどうか、そういうことが重要なのであって、人的効果に重きがあるわけではないのである。言った言わないみたいなもので、「止めるなんて聞いてねーよ」というのがどれ程愚かしい理由なのか、「オレ様がやると言ったからにはやるんだ」というのが本当に望ましいのか、そういったことは普通に考えればすぐに分りそうなものである。だが、その程度すら考えられない人たちがいるようだ。一般人よりもはるかに経済通、業界(事情?)通、専門家風、といった方々なのに、不思議なものである。
記事では、次のような感じ。
Yahooニュース - 時事通信 - 利上げ見送り、票割れる=最多に並ぶ3人が反対-日銀
要するに、利上げ肯定派たちに配慮しました、日銀は政府や与党の圧力とは無関係に決めました、というのを暗示したということだろう。それが、「反対3票」の意味である。
日銀の発表はコレ。
金融経済月報(基本的見解)2007年1月)
これを読んで、利上げする環境が揃っています、根拠も十分です、などとは到底思えないのである。まあ、頑張って(それとも嫌々?渋々?)「弱含み」と入れたことは認めてあげるべきかもしれない。ひょっとして、水~木曜日深夜にかけてとか、ギリギリ土壇場で文言を差し替えたの?
それと、ちょっと言い訳(笑)してる風なのが、
わが国の景気は、昨年10月の「経済・物価情勢の展望」(展望レポート)で示した「経済・物価情勢の見通し」に比べて、これまでのところ、天候要因等一時的な下押し要因もあって個人消費を中心に幾分下振れている(注)。
(注) 成長率の下振れについては、2005年度計数が確報化により下方修正されたことに伴い、2006年度への発射台(年度中の各期の前期比伸び率がゼロであった場合の年度平均の前年比)が0.3%ポイント縮小したことも影響している。
という部分だ。
それでも、触れないよりは誠実ではある。下振れに言及しなければ、どう考えても現実とは合致しない。
この注の部分は今回から入れられた(数値確定は12月後半だったからかな?もう忘れてる・・・泣)。要するに統計処理に伴うテクニカル要因によっても数字が下がっているのだよ、と(笑)。それにしても、「発射台」という表記はこういうものなんでしょうかね。初めて見た(知った)。
「オーバーナイト物…」
「欧米かっ!!」
「今年度の発射台…」
「テポドンかっ!!」
この前のもつまらなかったのに、今回のはもっと面白くなくてゴメンなさい。
一部に「日銀が政府や自民党の圧力に屈する」とか、「日銀の面子にキズがつく」とか、そういうことを解説しているエコノミストだか金融系の記者?がいたようだが、これも全くの見当外れではないか。そもそも、総裁、審議委員やその他日銀幹部らの人的つながりで漏れ聞えてくる「情報」を基に、金融政策の妥当性を判断することの方がおかしい。「やると言っていたのにやらなければ、日銀の独立性が損なわれる」というのも、理屈としては相当オカシイのではないか?「やると言っていた」って、一体どこの誰がそんなことを言ってるのか、明らかにして欲しいものである。重要な金融政策決定は、本当は政策決定会合前に全て決まっているとでも言うのか(笑)。つまらん儀式である、ということは十分証明されたということだ。事前に振り付けが決まっている事柄について、台本通りに演じてみせるのが決定会合役割である、というのが彼らの主張なのかもしれない。
日本の中央銀行も、関連の業界メディアも、金融機関やシンクタンクその他モロモロの関係者たちも、「日本的閉鎖社会」の内部で長年馴れ合ってきたのではないか?恐らく、一般の人々にはあまり興味を抱かれることの少ない分野であるし、結構マニアな集団みたいなところがあったのではなかろうか。業界内では、立場や職種が違えど、一種の仲間意識みたいなものがあるのかもしれない。「金融」「経済」などのことについて、ましてや日銀の専門的な業務内容・制度・政策の仕組みなどを理解しようと思えば、それなりの知識を必要とするし、普通の人にはあまり縁も馴染みもない分野としか思えないからである。そういう繋がりの中で、運営も情報交換も一緒に行われてきたのではないか。
しかし、よく考えてみるといい。総裁がやると言ったから、などという曖昧な理由よりも、決定過程や判断基準に合理性があるかどうか、あやふやな理由で政策決定が行われていないかどうか、結果については正しく検証がなされているかどうか、そういうことが重要なのであって、人的効果に重きがあるわけではないのである。言った言わないみたいなもので、「止めるなんて聞いてねーよ」というのがどれ程愚かしい理由なのか、「オレ様がやると言ったからにはやるんだ」というのが本当に望ましいのか、そういったことは普通に考えればすぐに分りそうなものである。だが、その程度すら考えられない人たちがいるようだ。一般人よりもはるかに経済通、業界(事情?)通、専門家風、といった方々なのに、不思議なものである。
記事では、次のような感じ。
Yahooニュース - 時事通信 - 利上げ見送り、票割れる=最多に並ぶ3人が反対-日銀
要するに、利上げ肯定派たちに配慮しました、日銀は政府や与党の圧力とは無関係に決めました、というのを暗示したということだろう。それが、「反対3票」の意味である。
日銀の発表はコレ。
金融経済月報(基本的見解)2007年1月)
これを読んで、利上げする環境が揃っています、根拠も十分です、などとは到底思えないのである。まあ、頑張って(それとも嫌々?渋々?)「弱含み」と入れたことは認めてあげるべきかもしれない。ひょっとして、水~木曜日深夜にかけてとか、ギリギリ土壇場で文言を差し替えたの?
それと、ちょっと言い訳(笑)してる風なのが、
わが国の景気は、昨年10月の「経済・物価情勢の展望」(展望レポート)で示した「経済・物価情勢の見通し」に比べて、これまでのところ、天候要因等一時的な下押し要因もあって個人消費を中心に幾分下振れている(注)。
(注) 成長率の下振れについては、2005年度計数が確報化により下方修正されたことに伴い、2006年度への発射台(年度中の各期の前期比伸び率がゼロであった場合の年度平均の前年比)が0.3%ポイント縮小したことも影響している。
という部分だ。
それでも、触れないよりは誠実ではある。下振れに言及しなければ、どう考えても現実とは合致しない。
この注の部分は今回から入れられた(数値確定は12月後半だったからかな?もう忘れてる・・・泣)。要するに統計処理に伴うテクニカル要因によっても数字が下がっているのだよ、と(笑)。それにしても、「発射台」という表記はこういうものなんでしょうかね。初めて見た(知った)。
「オーバーナイト物…」
「欧米かっ!!」
「今年度の発射台…」
「テポドンかっ!!」
この前のもつまらなかったのに、今回のはもっと面白くなくてゴメンなさい。