いい国作ろう!「怒りのぶろぐ」

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次は勝って、米国戦が望ましいね

2009年03月19日 21時01分02秒 | いいことないかな
ベネズエラvs米国は、10-6でベネズエラが勝利だそうだ。きっとチャベス大統領が小躍りして喜んでいるに違いない(笑)。

ここまで、ベネズエラは6勝1敗で、1Rで米国に6-15で敗戦した以外は、全て勝利。中々強い。メジャーの有力選手も揃っており、投打のバランスは良い。2Rだけで見ると、3試合で15得点7失点ということで、1試合平均で5得点、2.3失点、という数字だ。通算では43得点26失点ということで、ちょっとくらいの失点はものともせずに打棒で挽回というのができるチーム。


一方、米国は4勝3敗で、プエルトリコ戦での奇跡的勝利で地獄の淵から復活してきた。2Rでは4試合で22得点29失点と、ボロボロに打たれているのが特徴(笑)。通算だと46得点45失点と、どうにか1点勝ち越しているが、防御が弱いという数字だろうね。だが、ベネズエラには1度勝利していること、大逆転のサヨナラゲームなど、一度ツボに行くと、驚異的な力を発揮する可能性があるのかもしれない。しかし、集中力がどの程度通じるのかは判らない。2Rの得点力で見れば、ベネズエラの攻撃力と遜色ない。どちらかといえば、乱戦で力を発揮してくるチーム。


日本は1試合残しているが、これまでの数字を見てみよう。
2Rの3試合だけで12得点4失点、1試合平均では4得点1.3失点と、抜群の防御力を誇る。得点力はやや落ちるものの、これまで6試合で30得点7失点と、平均得点力は米国やベネズエラに劣るものの、得失点差では+23点と米国の+1点やベネズエラの+17点をはるかに上回っている。2Rだけで見ても、日本の+8(12-4)、米国の-7(22-29)、ベネズエラの+8(15-7)と比べて、見劣りするわけではない。


できれば準決勝で米国と対戦し、失点を防ぎつつ、日本得意の形ができれば、勝利がかなり期待できるだろう。普通に投手の力が発揮されれば、大丈夫だと思うよ。ベネズエラと当たってしまった場合には、終盤の抑え陣が整っているので、それまでに日本がリードを奪っておかねば逆転勝利というのは難しいだろう。参考になるのは、2Rでオランダが1-3負け、プエルトリコが0-2負けだったのだが、どちらも少ない得点しか挙げられなかった、という試合だったのです。つまり、意外に打撃陣を「抑えられる」可能性というのがあるのだ、ということです。負けたとはいえ、オランダの健闘が光ますよ。守り主体という野球が通じない相手ではない、ということです。


いずれにせよ、次の韓国戦にサクッと勝利して、準決勝で米国を倒し、決勝でベネスエラのメジャー軍団を倒して、「日本野球、ここにあり」という実力を見せてあげたいですよね。オリンピックの雪辱というのもありますからね。
それに、連続優勝というのは、まだ日本しか狙えないのですし(笑)。



WBC2009~SR・再びキューバ戦

2009年03月19日 16時56分02秒 | いいことないかな
いやいや、ナイスゲーム。
やっぱ、岩隈は良かったね。この前の韓国戦でも、ナイスピッチングだったから。僅か1失点。今日も、素晴らしい投球。
力の抜けた、落ち着いた投球が光る。
打てそうで打てない、キューバ打線を翻弄し、凡打の山を築かせる。内野ゴロの嵐。
これは、バッテリーの術中にハメたということだね。

ポイントは、当たり前なんだけど、連打を許さない。
もっと重要なのは、回の先頭打者に神経を集中していたこと。
低目の球をことごとく振らせ、内野ゴロ。
長打を食らった時とか、3塁に進んだ時もあったが、あれも、「余計なランナーを出していなかったこと」が失点を防いだのだった。
2アウトからのヒットだったので、失点には繋がらなかった。何度も打てるチャンスなんて来ない、ということだ。

6回で僅か69球という省エネ投法。これまでと同じペースだと、あと1~2回は行けたかも(笑)。夢の「85球で完封劇」はできなかったけれど、それを思わせるような投球術だった。「力で三振」も素晴らしいのだけれど、内野ゴロで凡打の山というのは、更に凄い技が必要なのだ。

岩隈の後を受けた杉内も、これまた完璧な内容。
安心して見ていられる。文句なし。
日本の場合は、3点取れば大体「いただき」ってゲーム内容が殆どなので、投打が噛み合って良かった。


攻撃の面では、青木のヒットと稲葉の2塁打でチャンスを作り、小笠原の「ラッキー2塁打」という落球で先制。悪夢のような北京での落球を彷彿とさせた(笑)。まあ、あれは外野手にちょっと同情もあるね。霧が結構出てきていたこと、気温が下がっていてキューバ選手の動きに影響してきていたかもしれないこと(寒さに弱そう、笑)、セカンドランナーを本塁に返さない為に浅目の守備陣形だったこと、背走で処理しなければならなかったこと、等々、エラーに結びつきそうな悪条件が重なっていたものと思う。野球って、プレーの質もあるけれども、気象条件など頭を使わないとダメな部分、ってのはあるんだと思うよ。

ま、サンキュー2点ではなんですので、5回の鮮やかな攻撃が決まったわけですが、あれも、中島の復帰というのがかなり大きかったのではないかと思う。

岩村がノーアウトで出塁し、不調のイチローが「送り」に行ったのは当然。チームプレーを最優先だから。
だが、イチローの迷いというか、心理的不振がここまで酷かったのか、というのが、まさかのバント失敗だった。
普通、バント安打を量産しているような選手のイチローが、(バントできるか)球の見極めという能力が低かろうはずがないのだ。ブンブン振り回すホームラン打者タイプではないのだから、バントなどの小技が上手くて当然だし、選球眼も良いに決まっている。しかし、である。不振の極地に到達してしまったイチローは、何と「バントで小フライ」という、絵に描いたような失敗をしてしまう。顔の近くに来たから、というのはあったけれども、完全に避けるべき球なのに、「迷いがあったが故に」バットに当てに行ってしまったのだった。

バントのできる人なら、間違いなく即バットを引くであろう球に向かって、何と「バントをしに行って」しまったのだ、ということ。これは、心理的ダメージがなければ、こんなプレーをするはずがなかった。それほど重症だったのだ、イチローは。

でも岩村は奇跡的に帰塁でき、アウトは増えたが塁に残れた。
イチローのピンチを救ったのは、中島だった。結果的には送りの後に、敬遠気味に四球、みたいな展開と同じ状況を生んだ。この1、2塁から、当たってる青木のセンター前ヒットで、岩村は一気にホームをついた。好走塁だった。タッチをかいくぐり、難しいタイミングだったのを1点もぎ取った。これが、イチローにどれほどの勇気を与えたことか。
自分のミスで、打てないばかりではなく、ランナーを進めることさえできずにアウトになってしまった、己の不甲斐なさに、怒り狂い、心が凍えそうになっていただろう。

だけど、中島が粘って四球で繋いで、青木のタイムリーを引き出せたわけだ。
ノーアウトのランナー、送って2塁、ヒット1本、という基本構造だよね。高校野球みたいだとか思うかもしれないが、必勝しかないゲームというのは、そういうものなんだよ。イチローはこの1点をどんなに心強く思ったことか。ミスを取り返してくれた、中島や青木に大きな感謝をしただろう。

この効果は早速現れた。
7回、前と同じ、ノーアウトで岩村出塁。そして、イチローへ。
3点差あるから、気持ちがかなり楽になっていた。それに、本日のキューババッテリーは、執拗な牽制を重ねていたのだった。日本の足を警戒していたのかもしれない。これが、結果的にはイチローのゴロが捕れずに、ライト前に抜けていくヒットになってしまったのだった。普通に1塁手が守っていたなら、多分抜けてなかったんじゃないかな。

だけど、いい所に弾んで、ライト前に転がっていったのだった。先の好走塁があった岩村は、再び迷わず3塁へ。ファインプレーだ。3塁に
到達したが故に、リラックスして打席に入った中島は、楽々外野フライ。これも1ヒットで1点。こういうプレーが日本の持ち味なのだよ。ハードパンチはあったら嬉しいけど、なくてもいいんだ。ソツなく攻めて、足を絡ませ、1ヒットで加点。お手本のようだ。イチローは進塁打の為に、多分右方向を意識していただろう。そういうチームへの貢献こそが、よい結果を導いてくれるんだ。これも、5回のミスを取り返してくれた、チームメートのお陰だったんだよ。

こうして、苦しみが軽減されたイチローは、遂に火を噴いた。
イチローらしい3塁打がスパンと打てて、本日は一番乗ってる青木に回って、気分よくダメ押しタイムリー。
イチローは、自分の仕事を思い出せたのではないかな。自分の足で、ホームベースを踏む、ということを。凡退には、それなりの意味があるのだ。チームに貢献できないなんてことはないんだ。派手にタイムリーもあったらいいけど、四球で繋ぐ、進塁打を打つ、生き残ったら足を見せる、色んな形の貢献があるはずなのだ。


ナイスゲームだったのに水を差すようだが、片岡を代走に行かせて、警戒をかいくぐって盗塁成功は良かったんだけれども、その次にも更にギャンブルを仕掛ける意図というのがどうだったのよ、と。重盗はダメじゃないけど、ギャンブルを1つ成功させたのなら、あそこは打ててる城島なので、何故リスクの大きい3盗なんだろうか、とはちょっと思った。サインじゃなくて、片岡の自己判断なのかもしれないけれど。ギャンブルというのはリスクがあるので、毎回毎回成功できるわけではないよ。何を意図してやるのか、ということの意味合いを考えた方がいいよ。一つ成功させてかなり警戒されていた片岡が、3盗も成功できるかというのは、割と難しいから。ま、勝ってる場面だったから、別にいいけど。


完勝でした。

強豪キューバを2度連続で完封できるチームなんて、世界広しといえども日本くらいしかないのではないか。
それくらい、日本の投手力は凄い、ということだな。


ああっと、ちょっと追加ですけど、米国は奇跡的に勝ち上がってきて、かなり勢いがあるかも。9回表に追加点を取られて、決定的となってしまったかと思われた5点目だったのに、裏の攻撃で2点差をはね返しての逆転サヨナラ劇。
まさに、絵に描いたような、まさかまさかの大逆転勝利だった。映画でも、なかなかこれほどの筋書きにはならないよ。もしも、米国チームが万が一優勝してしまった場合(多分ないけど、日本が勝つから、笑)、勝利の軌跡は映画になりそう。

簡単に言えば、巨額報酬のメジャーリーガーだけで勝てるほど、野球というスポーツは甘くない、ってことなんだろうね、やっぱり。何の為のチームゲームなのか、ということだね。それを最も表していたのは、オランダが勝ち上がっていったことだろう。ドミニカはよもやの敗戦。

野球というのは、本当にドラマチックなんだよ。
時に、凄いドラマを生んでしまうのさ。