いい国作ろう!「怒りのぶろぐ」

オール人力狙撃システム試作機

中国よ、お前もか(笑)

2009年03月10日 18時23分30秒 | 経済関連
デフレ仲間が増えてしまうのか…?

2月中国CPI、02年12月以来のマイナス=国家統計局(ロイター) - Yahooニュース


かなりの急落っぷり。
前にもディスインフレ~デフレだったからね、中国は。

06年1月>経済学は難しい13追加あり)

98~02年という、日本の落ち込み時期には一緒に落ちていたわけです。ITバブル崩壊で米国経済が失速したのも影響を受けたであろうと思います。けれども、その後世界経済が成長軌道に乗り、米国経済の恩恵を受けた日中は、共に成長局面を迎えたのでした。


それと、当時の中国は実質的に「ドルペッグ制」だったんですよね、為替が。
上の参考記事中にも書いたように、8.27~8.28元という狭いレンジでのドルペッグだったわけです。今よりも変動幅がなかった。これが何なのかというと、例の「スヴェンソン提案」の話に繋がるから重要なのですよ。

現時点で日本は円の減価を選択すべきか

為替をドルペッグ下に置いたとしても、必ずしも有効な解決策となるかと言えば、経済の実態によって異なるかもしれない、というのはあると思う。何が、というのは正確には判らないけれども。


日本への影響は考えた。

06年2月>2相性のデフレ


今後の予想は、判らない。
中国の場合、07~08年の上昇があまりに強烈過ぎたので、その反動が今、ということなら、単なる調整局面ということだろうし。



いよいよ在庫調節は一巡か?

2009年03月10日 17時32分28秒 | 経済関連
経常収支赤字が13年ぶりで1728億円もの赤字になったよ、というちょっと悲観的なニュースがあったけれども、全然大したことないですよ。だって、1月の貿易赤字は約9500億円もの赤字だったのに、所得収支でそこそこ挽回できたんですから。これだけ円高が進んでいても、それだけ入ってくるって、凄いんですから。


さて、ここで復習をしてみましょう。
貿易統計を昨年9月(リーマンショックだねw)から並べてみましょう。

      輸出    輸入    収支
9月   73640   72784    857
10月   69238   69909   -671
11月   53254   55503   -2250
12月   48319   51542   -3223
1月   34826   44325   -9526
2月   35000   36500   -1500*
   (*:2月は個人的予想、単位・億円)

まだ結果が出ていませんが、2月予想は輸出が前年約7兆円の50%ダウン程度、輸入額の減少トレンドから約4割近く減るものと推測しました。そうなると、1月の貿易収支は巨額赤字となってしまったわけですが、2月は大幅に改善するものと思います。こうなると、所得収支のプラスの方が大きくなる可能性が高いと思いますので、経常収支は再び黒字化するものと予想します(多分4千~5千億円程度?)。

輸出の鈍化がかなり強烈で、半減という水準まで落ち込んだものの、この辺が下げ止まりかな、と思ったりします。いくら「需要が消えた」とはいえ、ゼロになってるわけではありませんので。在庫調整の一巡感が出てくると、これまで逆回転だった大幅減速ギアが回りはじめ、順回転に戻っていくかもしれません。
まさしく糖尿病でのアセチルCoAが蓄積して、TCA回路が回っていないような状態、ということですね(オキサロ酢酸が枯渇してしまうので、アセチルCoAが回路に入れなくなる)。こうした代謝の回転は「急には止められない」のでどんどん溜まってゆく(=在庫が積みあがっていく)わけですが、代謝が復活して溜まったアセチルCoAが一掃されると、状況は改善するでしょう。それと似たようなものだ、ということです。


輸入減少もここまで落ちてくると、今後の落ち方は小さくなってゆくか、逆に円高が緩和されてきたので円ベースでは増加してゆくかもしれません。となると、4兆円前後で輸出入がバランスしているのであれば、経常収支はプラスが維持されます。輸出ペースの戻りがそれなりにあるのであれば、やはり貿易収支が改善するかもしれませんし。トヨタをはじめとする自動車業界が恐らく「一服」感が出たものと推測していますが、どうでしょうか。ホンダにしても、インサイトの大健闘で、致命的ダメージは回避されているであろうと思います。今後GM等ビッグ3問題の泥沼化が継続する可能性はありますが、日本の関連メーカーにも底打ち感が出てくるかもしれません。受注が1割減った、とかいう生易しい水準ではなく、残った仕事が1割とか2割しかないといったレベルなわけで、GM等の仕事が消滅したとて「まあそんなもんかな」という程度でしかないでしょう。これ以上の底はない、というくらいに、ドン底まで行ったんだろうと思いますね。

そういうわけで、今後今まで以上に輸出が減るとしても、全部なくなるというのは考え難く、3兆円分が残るならそういうレベルに落ち着くし、これが「1兆円まで減る」とかっていうことにはならないだろう、ということはあるかと思います。つまり貿易収支の悪化具合にも限度がありますよ、ということですね。



紳士協定を破る日本のマスメディア

2009年03月10日 12時31分28秒 | 政治って?
大した問題とも思われない事柄を針小棒大に伝えることで、一体何を「リカバリー」(笑)しようというのか?

首相「誤った報道」撤回、漆間発言を「認識のずれ」と修正(読売新聞) - Yahooニュース

この記事中には、
『首相は同日午前の委員会では、「発言が誤って報じられた」と語り、漆間氏の発言に関する報道が誤りだとする見解を示していたが、修正した。』
と書かれているのだが、テレビニュースでこの答弁の場面を放送していたのを見たけれども、記事中にある通り「誤って報じられた」ということだった。

ところが、「報道が誤っていたんですか、(記者たちの方が)間違っていたということですか」みたいな物言いというのは、明らかにオカシイわけで、日本語の能力を疑いますね。麻生総理の答弁が悪いとか、言葉の間違いが多いとか、そういった個人的非難を含むものなのかもしれませんが、たとえそうであるとしても、答弁からは新聞記事のような解釈をひねり出して来るというのは困難であり、意図的な捻じ曲げみたいなものとしか思われない。麻生総理が「過った報道」と答弁したという事実があるのでしょうかね。


また例で書いてみるよ。

ある封筒に書類が入っていて、甲さん宛てのものでしたが、会社の同僚乙さんが過って自分宛てと思い込みうっかり開封してしまいました。この時、乙さんは、甲さんに言いました。
「誤って開けてしまいました、ごめんなさい」

この「誤って」というのは、本来開けるべきでないものを「間違えて」開けてしまった、ということですね。麻生総理答弁の「誤って報道された」というのは、本来報道されるべきでない発言が「間違えて」報道されてしまった、ということを言っているまでです。報道の中身が間違っていた、とかいう解釈には、どう考えても受け取りようがないはずです。「誤って開封してしまいました」とか言うとき、「書類が間違っているということか!」みたいなツッコミは出てくるはずがないのです。


「誤って報道された」というのを「誤った報道」と勝手に解釈し、撤回も何もないはずのものを、「報道内容が間違いだということか」みたいに質問する側の読解能力に著しい問題があるとしか思えないわけだが。日本語として、普通にオカシイでしょ。例えば「名前の漢字を間違えて報じられた」というのであれば、漢字(の内容)が間違っていたんだな、という話にはなるけれども、「誤ってレイプ被害者の名前が報じられた」という時、被害者の漢字とか名前の中身が間違っていた、とかいうことではなくて、「報じられた」という事態そのものが「過誤」である、発表するつもりではなかったのに(うっかり)公表されてしまった、ということを言うのでしょ。

こうした文脈から判断する能力というのは、ごくごく普通だと思うのだけれども、「誤って名前が公表されてしまった」とかいう時に、「発表した名前が間違ってるっていうのか!」とか凄まれても困るだけですね。


漆間元警察庁長官には言語道断事件でネガティブなイメージしか持っていないし、肩を持つべき理由もないのだが、今回の一件では「重大な落ち度があった」とは思われない。

そもそもオフレコで発言というのは、「表に出ないから、ちょっとしゃべるよ」という暗黙の了解事項であろうし、まさか「表に出さないでね」というつもりで発言した中身について「責任問題だ」とか取り上げられるのは、フェアじゃないでしょ。報道機関側も、いってみれば「紳士協定違反」でしょうよ。


ある事件があって、今後の捜査見通しとか事件の見立てについて非公式見解を尋ねられた時、

(A)元検察庁のお偉いさん(検事総長、次長検事、検事長、特捜部長、等)の弁護士が、「他の容疑者逮捕には広がらないのではないかな」と回答

(B)元警察庁のお偉いさんの公務員が、「他の容疑者逮捕には広がらないのではないかな」と回答

だとしよう。

(A)のケースで回答した弁護士に対して、「お前は検察内部に情報源を持っているから、そういう回答をするんだろ、さては通謀しているな」とか言ったりするのだろうか。元職である、というだけで、「必ず内部と繋がりがある」みたいな大前提でも置かないと、そういうことにはならないわけで。元検弁護士(特に特捜出身者)がマスコミでは重宝されていて、誰も「元検だから」みたいに批判はしてないと思うけど。

(B)のケースだと、特捜部や検察幹部が情報を流してこない限りは当該公務員に判りようがないわけで、もし「検察幹部が内部情報を渡して、それを聞いた公務員が守秘義務違反で漏らしたのだ」ということなら問題があろうかと思いますが、あくまで個人的見解と断った上で予断を非公式に述べただけなら、何か問題があるのでしょうか?

もし、秘密漏洩の問題がある、ということなら、マスコミ連中は特ダネ取りに「たかる」のは、今後一切やめるべきでしょう。これまでに散々警察や検察(特捜含め)やら、法務省幹部や防衛省幹部にだって「情報をクレ」といって、公務員に秘密を漏らさせてきたわけでしょう?実際、裁判にまでなって、公務員の秘密漏示が報道の問題になってきたわけでしょう?そういった手法をとってきて、情報を漏らすことを唆してきたのに、ここに至っては「情報の中身」ばかりではなく「情報ソース」すらも信義則に反して漏らしている上に、「漏らしたあなたが悪いんだろ」と叩く側に回っている、というのも、どうなのよ。


「誤って~」の意味も取り違え、オフレコ情報の中身をバラす、情報源もバラす、という、最低のマスコミが生んだこじつけ報道みたいなものなんじゃないの。
紳士協定なんて、もう存在していないのでしょう、きっと。



追記(13時過ぎ):

「誤って~」というフレーズは、見出しも含め、報道では割と一般的でしょう。

誤って公表(発表)
誤って破棄
誤って注入
誤って停車
誤って発送
誤ってネット公開
誤って送信

いくらでもあるよ。
これらは要するに、(本来破棄すべきでないのに)間違って破棄した、ということで、行為そのものが「誤り」を言うでしょう。「誤って」は、行為に懸かる語だよ。

本来注入すべきでないのに…(以下略)
本来停車すべきでないのに…
本来発送すべきでないのに…
本来送信すべきでないのに…

が、「誤って~(以下略)」だよね。

で、『本来報道すべきでないのに報道された』という答弁が、どうして「報道内容が間違ってたと言うのか!虚偽内容だと言うのか!複数の記者の方が間違ってると言うのか!」みたいな方向に行くわけ?

日本語の理解がオカシイんじゃないか?
解釈や受け止め方を間違うような水準のことではないでしょう?

正しい日本語だの文だのとかいうことに本来正確であるはずの人たちが、揃いも揃ってこんな言いがかりみたいなことを言うのって、おかしくないか?




日本の新聞社が倒産する日

2009年03月10日 09時52分19秒 | 俺のそれ
「新聞離れ」と言われて久しいが、今回の経済危機で顕在化したことがある。
それは、マスメディアの危機、ということ。このダメージは驚くべきスピードでテレビ、新聞や出版業界などに波及してきている。ビジネスモデルの根本から変革を迫られていると言っていいかもしれない。電波利権だの再販制度だのといった、特殊な構造で守られてきた業界にさえも、危機が迫っていると言えるかもしれない。

テレビ広告の枠にしても、昔はずっと安い金額だったはずだ。地元の「割と地味な企業」とかが、ユニークな広告を打てたような時代だったのだから。ここ数年では、そうしたCMはほぼ消え去り、大資本の大手企業のCM(特に消費者金融?、笑)ばかりになったような気がする。流行りのCMソングとか一世を風靡するようなフレーズというのが、かなり少なくなった。近頃の人たちがテレビを見なくなったから、というのもあるかもしれない。けれど、かつては輝きを放った世界だった。まるで「ニューシネマパラダイス」的世界観なのだけれど。

テレビは生活や社会を変えたかもしれないが、役割は変化しつつあるのかもしれない。一時期は酷い凋落を経験したけれども、映画は未だに生き延びているし、邦画は依然として消えていない。そう考えると、テレビにも生き延びる道はあるのかもしれない。が、かなり厳しい淘汰の波がやってくることになるだろう。雑誌をはじめとする出版業界では淘汰の嵐に襲われており、いくつもの休刊が相次いだ。『論座』のような雑誌が何故休刊となるのか、その理由というものが判らないのだが、コストがかかり過ぎている、コアな読者がついてくれない、みたいなことなのかな、と思う。雑誌の書き手や記事の水準が下がる、常連さんたちが離れていってしまう、といったことがあったのかもしれない。「釣り記事」みたいなもので仮に一発当ててみても、それまでの熱心な読者たちが離れていってしまう結果になると、かえって逆効果なのかもしれない。ネット以下の水準でしか書かれていない、ということになれば、誰も買おうとはしなくなる、ということなのかも。

新聞はどうなのかと言えば、諸外国では既に生き残り競争が始まっている。
今はネットのお陰で水準の低い記事を敢えて読む必然性がなくなった。海外紙を読める人たちはそちらを読んでしまい、低級の国内紙をネットですら読む動機というのは起こらないのだろう。ましてや、「金を払ってまで読みたい」とは思わない、ということでもある。競争に負けている、ということに過ぎないのだと思う。

話が飛ぶけど、統計局が頑張っていて(*)、「世界の統計」はとても面白いよ。
統計局ホームページ世界の統計 第15章 教育・文化

この15-7の「新聞発行部数」という統計があるので、それを見て下さいね。04年のデータなので、ちょっと古いんだけど、世界との比較なのでしょうがないと思って、我慢してちょ。

(*):e-japanの流れなのか、統計も「e-stat」ということです。財務省の統計関係もリニューアルされていたよ。数値利用をしやすく、という配慮がなされたらしい。

世界中で新聞発行部数が多いのは、人口1000人当たり発行部数は、1位がアイスランドの551.6、2位は僅差で日本の551.2、3位はノルウェーの516.0だった。後は、大体御馴染みのスイスとか北欧(スウェーデン、フィンランド、デンマークなど)が多いね。アジアではシンガポールの360.8部が多いね。

発行部数世界一は、中国。やっぱ、そうだよね。9670万部と日本の約7045万部よりも多いけど、人口当たりだと僅か74.1部とかなり少ない。識字率も関係しているだろうからね。米国は種類がやたらと多くて1486種(日本108種、中国963種)もあるが、部数は5735万部しかなくて、人口当たりでも193.2部。地方紙のような小規模新聞が多くて、経営的にも不安定そうな気がする。高級紙を読む人たちはかなり限られた層だけで、それがWSJとかNYTとかWPとかの発行部数程度、ということなんだろう。


日本に煩悩の数ほどの新聞社が必要なのだろうか、という疑問はとりあえずおいといて、発行部数は「押し紙」込みの数(笑)なのかもしれないね。最近はどうなったのか知らないんだけど。サバ読みは、年齢だけに限らず、発行部数(新聞や雑誌)の公称数にもあるかもしれないし。実際、公取に指摘されたことは、そういう現実ですからね。けど、日本の新聞が108種類もあるなんて、思いもよりませんでしたよ。業界紙みたいなのも込み、ということなんですかね。「聖教新聞」や「赤旗」や「ナントカ工業新聞」とかも?
ま、少なくとも『恐怖新聞』はカウントされていないとは思いますけれどもね(笑)。


新聞離れは今後も進んでゆくと思いますので、今の高齢者層が読まなくなれば、かなり経営的に苦しくなってゆくだろうな、ということは予想されるわけです。特に地味な地方紙とか、特に強みのない新聞は、危機的状況が訪れる可能性があるでしょうね。良い書き手を集めるなどの工夫がなければ、ただの「拡声器」以上の存在にはなれない、ということになり、それは存在意義が問われることになるだろう、ということです。