いい国作ろう!「怒りのぶろぐ」

オール人力狙撃システム試作機

米国のジャブジャブ度(笑)は桁外れ?

2009年03月08日 19時09分02秒 | 経済関連
これはこれで、恐るべし、とは思う(笑)。

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昨日書いた記事中で、

 中央銀行の金庫(現金)⇔市中銀行の金庫(現金)

というのが直結になってしまうよ、というのは、まあそうなんだろうね。


日本の場合だと、ここから主に「国債買い」へとバイパスされたわけだが、それこそが「スティール現象(*)」的だ、ということですわな。

(*):虚血部位(血流の足りてない部分)に必要な血液が流れずに、健康部位(潤沢な血流がある血液の足りてる部分)にばかり血液を盗られてしまう、という現象のことです。お金の場合ですと、「国債買い」というのは安全投資で金が十分足りている=国債が買われるので価格上昇(=金利低下)が起こっていて、もっと資金を流さねばならない場所(借りたい人たちや企業など)に資金が全然回っていかない、ということ。


中銀がキャッシュをジャンジャン供給を続けても、当座預金残高とか銀行金庫に積み上がっているだけ、という状況は、日本だと既におなじみですわな(笑)。しかし、これには銀行のバランスシートが関係してくるかもしれないから、そこに積んどかないとマジヤバいです、ってことなのかもしれませんし。


けど、貨幣を選好してしまう、というのはまさしくその通りで、単に貨幣供給を続けても貸出需要は増えない、ということも、やはり起こってしまうわけです。理屈どおりなんだわ。

 貸出⇔金庫(現金)⇔国債

この経路において、①右側へ行くルート(水道管かパイプか何でもいいけど)を絞って通過しにくくするか、②左側へのルートを太くして通りやすくするとか、そういったことを考える必要がある、ということだね。あとは、デリバリーという問題で、金庫を通じないで「ダイレクトに」貸出サイドに届ける、というシステムかな。

①の方法だと、反応定数を変える(金利などの取引レートを変える)、国債需給バランスを変更し右側に行きにくくする(国債を非常に高価なものに変えるなど)、などがあるかな。

②の方法としては、反応定数を変える(金利を引下げ)、連帯保証などの信用保証のサポート(=リスクプレミアムを引き下げる)、借入・貸出コストを下げる(利子補給、優先的低利融資など?)、かな。


ま、賢い人が考えてくれ。



これは素晴らしい考察~日米の税金比較

2009年03月08日 18時29分37秒 | 経済関連
とても参考になった。というか、知らないことが多いので、すごく勉強になったよ。

日米税金比較


ブログ主の方が述べている通り、米国の金持ち優遇策というのは、確かにあると思う。日本は格差があるとはいえ、大金持ちが超優遇されているかというと、そこまでは行ってないだろうからね。

あと、日本だと利子や配当所得の大きい人でも、課税が小さいまんま。これは改めた方がいいに決まってる。一定額までの利息や配当には課税せず、ドーンと受取っている人たちや法人が多く払うべきなのは当たり前。日本企業が配当額が少ないとか怒られることが多いが、これって税制の違いがかなり大きいと思うよ。

米国だと、1株当たりの配当額が若干多いとしても、結局課税されて手元に残る金額は小さくなってしまう、ということだね。そういう社会なのに、日本と全く同じように比較されてもしょうがないわな。最終的に手元に残る額で比較してくれんかね。税制の違いって、実は配当にしても企業利益にしても、大きな影響を受けるだろうね、きっと。


かといって、本社をタックスヘイブンに移動している大企業とか、聞いたことがないけど(笑)。本当にそれが素晴らしい方法で正しいなら、目聡い外資系がやらないはずがないんじゃないか?
利益追求に血道を挙げる企業が、折角「法人税がほぼ無料ですよ」というような「超ウマイ話」があるのに、それに飛びつかないはずがないもの。そんなにいい話なら、こぞって「大移動」が起こりそうなものだけど。

よく「企業が出てゆくぜ」とか言い出す、お間抜け経済ナントカみたいな連中がいるわけだが、そんな本社移転というのを積極的にやってる米国の大企業とか知らんけど。彼らがやらない、ということなら、それはそれでワケがあるんじゃないか?

これはまあいいや。


制度の違いって、単純な「税率」とか「国民負担率」みたいな形で比較してみても、生活実態とか実感とは若干ズレがあるのだろうね、とは思った。社会の仕組みとか、背景とか、そういったのも勿論含まれるしね(例えばチップ制とか、教会や非政府団体の発達程度とか)。

そういうわけで、大変勉強になりました。



海堂尊・著 『イノセント・ゲリラの祝祭』読んだよ

2009年03月08日 14時14分03秒 | 俺のそれ
うーむむむ、これを一般の方々が読んでどう感じるのだろうか、というのは、ちょっと思った。理解するのが結構難しい部分があるかもな、と(自分自身が一般読者なんだけど、笑)。でも、状況は変わりつつあるかな、とは思ったけど。

こんなのとか>広がるAi 不審な遺体、CTで死因究明 低い解剖率…「犯罪見落とし回避」(産経新聞) - Yahooニュース


多分、本作を最も読んで欲しい人というのは、「中の人」ということなんではないかと思った。つまり、医療関係者たち―特に、解剖・病理、法医学、医師会とか―と、行政の人では。行政の人というのも、本物の官僚とか内部の審議会や有識者会議の人たちとか。


だって、一般読者の多くが会議とかの丁々発止を「心が躍るぜ」みたいには感じ取れないのではないだろうか、と思ったんですよね。あまり売れなくてもいいので、「関係者向け」ということでも数万部くらいは行くだろうから、それでいい、と思って書いたのではないかとしか思えなかった(笑)。


拙ブログ記事でも、近い領域については書いたことがあった。

08年7月>免責バトル

08年8月>医療過誤と責任・賠償問題についての私案~その7

08年9月>医療過誤と責任・賠償問題についての私案~その8

同>結局誰を信じればいいのやら(ちょっと追加)

同>福島地裁判決と医師法21条違反の考察


登場人物を代弁者にするというのは、いつも通り。
法曹界にも厳しいビンボールを投げつけたり、医療側の苦しい立場や言いたいことを存分に言わせていた。医師たちの内部的な対立構図についても、ためらいなく攻撃させていた。きっと「我々は何に気付かなければならないか、何を目標に考えてゆくか」という効果を狙ったものなのだろう。全体的には、海堂氏の考えを提示したものと思われる。


特に受けたのは、「えーあい、えーあい」と啼く鳥みたいな感じになっていたこと。因みに九官鳥は出ていた。
偉い病理界の大先生に辛辣に言わせていたのが、あまりに自虐的でバカ受け。解剖系とか法医学系とかの「弱小勢力」のみみっちい内部抗争・対立というのを滑稽に描くことで、「一致した目標に向かって進もうよ」という(医師たちへの)呼びかけになっていた。ま、これを読んで、各自気付いてくれや、ということだろう。

どうやら、著者の努力は実を結びつつあるのかもしれない。


次は極北での事件でしょうから、きっとあの「F島」の事件がテーマになってくるのでしょう。ところで、どうして北だと「海の幸」ってイメージなんだろ(笑)。



WBC2009~TR日韓戦

2009年03月08日 12時00分22秒 | いいことないかな
中国戦では順当勝ちだったものの、やや消化不良気味の内容だった。そのことが多くのスポーツメディアなどで語られ、一抹の不安を国民にも抱かせていたかもしれない。北京で連敗を喫した韓国戦だけに、不安視する人々がいたのは当然だったかもしれない。


だが、蓋を開けてみると、コールド勝ちという日本の完勝だった。韓国で期待していた人々をどん底に落とした、まさに屈辱的な敗戦であったに違いない。大敗を喫す、ということが稀にはあるかもしれないが、そうではあっても「コールド負け」というのは違ったものだ。かつて日本がラグビーのW杯で100点差以上の大敗(*1)を喫したのと近いかもしれない。それくらいの負け方をしたのだ、ということ。何年後かになった時、勝った方はあまり憶えていないかもしれないが、負けた方は強く記憶に刻み込まれ忘れられないかもしれない。

(*1):いかにNZが強いとはいえ、145対17という涙の大敗だった。高校生などの国内大会で、あまりに実力差があったりするとこうした負け方を見ることはあるが、それでも滅多にはない話である。これが「国際大会で起こってしまう」というのが、コワイというか悲しいことなのである。途中でギブアップが許されず、コールド負けとかがない分、それなりに残酷ではある。


一言で言うとすれば、イチローの存在は大きかったのだな、ということ。
初回の1本に全てが集約されていた。
スライダーを完璧に狙い打って、相手投手のリズムを崩した。日本キラーの好投手(*2)という前評判は高かったが、あっさりと攻略されてしまった。

(*2):いかに日本戦には強いと言われていたとて、北京五輪準決勝では途中まで0-2で負けていた投手であることには変わりがないのである。日本の打撃陣が打ってない、というものではない。

イチローの打球は、一条の糸を引いてライナーで飛んでいった。
あの打球が、中島や青木に強い気持ちと自信をもたらしたに違いない。「トン、トン、トーン」と長島さん風な表現がピッタリな、あっという間の先制点だった。考える暇も、立ち直りのキッカケさえも与えない、ゴング早々先制パンチでいきなりダウンを奪ったようなシーンだった。スライダーを狙い打ったことが、かなりダメージを与えたに違いない。その後、内川も起用に応え、タイムリーを放った。

試合を決めたと言っていい2回の攻撃。ノーアウト1、2塁で、バッターはイチロー。初回の攻撃に気を良くして、打ちに行っても良かった場面だったが、イチローは「勝つこと」を何よりも重視した。あの場面で最も「得点の入る可能性の高い攻撃」を選択したのだった。全てはチームの勝利の為に。それが、バントだった。あれが結果的にはビッグイニングを呼び込むこととなり、村田の3HRを生んだ。

イチロー、中島、青木という脅威のヒッティングマシーンが機能した結果が、今回のコールドゲームを生んだと言っても過言ではないだろう。


投手陣は、松坂が初回制球に苦しみ、高目の棒球(変化しない変化球?)を2ランされたが、スライダーに拘らずに組み立てを変えてからは良くなった。城島の切り替えとか、松坂の修正能力とかの高さを実感した。北京五輪でも、日本チームの投手力はピカ一だったので、あまり心配はしなくてもいいと思っている。この2戦でも安定感と層の厚さを感じさせた。まあ勝負運みたいな面はあるので、アンラッキーとか、僅差負けとかはないわけではないが、あまり大量失点につながる心配というのはしなくてもいいのでは。

日本のお家芸とも言うべき、投手力は健在と思う。