長年与党内野党生活をしてきて 運命のいたずらなのか、思いもよらない与党のトップになり日本のトップリーダーになってしまった石破茂。
多くのしがらみから当初は本来の持論どころか、総裁選中の約束も果たせなかった石破茂。
ネットメディアには過去の発言をほじくり返すような、「日本を戦争のできる国にする。「焦げたアンパンマン」こと石破茂が首相就任前に口走ったトンデモ発言の数々」とか、
解散総選挙を急遽決めたことに対しては、
「なぜ石破新総理は「ウソつき」になったのか?高市氏と麻生氏は何に敗れたのか?自民“党内政権交代”と解散総選挙の注目点」
という記事までが登場していた。
当然ながらマスメディアの世論調査では内閣支持率は、岸田文雄内閣の末期に比べれば「「よりまし」程度であった。
そんな国民の声を意識してなのか昨日は、多くの国民も予想していなかったことを発表した。
「裏金議員、比例重複認めず 非公認拡大、萩生田氏ら」
石破茂首相は6日、自民党派閥裏金事件を受けた衆院選対応を表明した。政治資金収支報告書に不記載があった裏金議員を原則公認した上で、比例代表への重複立候補は認めない。40人程度に上る見通しだ。非公認の対象は、4月の党処分で「選挙での非公認」より軽い処分の一部議員にも広げた。旧安倍派幹部だった下村博文、西村康稔、高木毅各氏だけでなく、国会の政治倫理審査会に出席していない旧安倍派の萩生田光一、三ツ林裕巳、旧二階派の平沢勝栄各氏が含まれる。 世論の逆風を踏まえて厳しい基準とした。首相は記者団に「国民の不信や怒りにきちんと対応することが必要だ。有権者に説明を尽くし、一票一票を積み重ねていく努力を求める」と強調した。9日に党選挙対策本部を開いて正式決定する。 15日の衆院選公示に向け森山裕幹事長、小泉進次郎選対委員長と前日に続き党本部で協議した。 「選挙非公認」より軽い戒告処分の議員についても、説明責任が十分果たされず地元理解が進んでいないと判断した場合は非公認とする。都道府県連の意向や選挙情勢を考慮するとみられる。 |
しかしながら、 「自民、非公認議員に「刺客」は立てず 再選できれば「みそぎ」認める」という中途半端な対処には、やはり多くの批判が集まっていた。
衆院の裏金議員ら54名のうち非公認はたった6人のみではないか。
— 小西ひろゆき (参議院議員) (@konishihiroyuki) October 6, 2024
1で三人(党員資格停止の下村、西村、高木)
2で三人(役職停止一年&政倫審出席無しの萩生田、三ツ林、平沢)
派閥幹部の松野、武田氏、役職停止が10/3で切れたばかりの菅家氏(裏金で所得税控除)ら、残りはぜんぶ公認される。 https://t.co/zkfKjQ0Pu5
石破は、安倍派幹部を狙い非公認に。「非公認」より重い処分を受けた西村と下村、そして政倫審不参加の萩生田を非公認とした。
— あらかわ (@kazu10233147) October 6, 2024
また裏金議員は比例名簿に登載しないので杉田水脈もアウト。 https://t.co/bz3vTI7MEI pic.twitter.com/8ldX281z9H
>旧安倍派幹部「『安倍派を潰す』ということなのだろう」
— アームズ魂 (@fukuchin6666) October 6, 2024
はい正解。
>旧安倍派の中堅議員「新党つくって出ていった方がよかった」
はよ出ていけ。
石破首相 不記載で「党員資格停止」の議員など非公認の方針 | NHK https://t.co/UtuYxtRJGs
石破首相 不記載で「党員資格停止」処分議員など非公認の方針 | NHK https://t.co/x0UPreYcwa
— ガイチ (@gaitifuji) October 6, 2024
共産とは共闘しないから一転、裏金議員を落とすために一本化、とか今になって言い出し、当然ながらそれでまとまれるわけもない中、自民は先手を打ってくる。野田執行部は党首選後今まで何やってたんだ?
一方、政治評論家や忖度ジャーナリストではないこの御仁は的確な分析とバランスの取れた評価をしていた。
「ようやく見えた安倍政治の終焉。石破氏の総裁選勝利でギリギリ回避できた“嘘と開き直りの政治”への逆戻り」
■新しい内閣総理大臣が石破茂氏に決まる。私が思う良かったこと、気になること 新しい自民党総裁に石破茂氏が選出され、10月1日に召集された臨時国会で第102代内閣総理大臣に指名されました。前号で、自民党総裁選で決選投票に進む可能性があった石破氏、高市早苗氏、小泉進次郎氏について簡単な論評を行いましたが、そこで石破氏については次のように書きました。 石破茂氏 この3人の中で選ぶなら、消去法になりますが、高市氏も小泉氏もあり得ないので、この人しかいないと思います。実際、今回の候補者の中では、あるいは現自民党議員の中でも、最も見識の高い政治家の一人であることは間違いないと思いますし、田中角栄氏や宮澤喜一氏など、戦後の大物政治家たちの薫陶も直接受けています(良い意味で)。 軍オタと言われますが、オタク的な性格なので、安全保障や地域振興などについては、深い議論ができるだけの知見や経験も持ち合わせています。今回、総裁選候補者としての発言の中で注目すべきは、タブーともされてきた日米地位協定の見直しに言及しており、日米関係を、従来の従属的なものから対等なものへと見直す意欲を持ち合わせている点は評価できると思います。 また現在、豪雨により能登地方が再び被災して大変な状況ですが、地方の現場をよく理解した立場から、防災省(防災庁)の新設について提案しており、これにも賛同できます。 前述した、旧統一教会との関係の再調査について聞かれた場面では、一瞬手を挙げかけたように見えましたから、党内改革の必要性についてもまともな認識は持ち合わせていると思います。 ただ、その挙げかけた手を引っ込めた挙動からもわかる通り、党内基盤が弱過ぎて、党内改革を声高に主張できない弱みがあります。何が何でもこの人についていくという議員が少ないため、決選投票で勝ち残るのは難しいでしょう。菅氏も麻生氏も頼れない以上、1回目の投票で他を引き離す圧倒的な党員票を集めない限りは、決選投票で議員票を積み増すのは厳しいと思います。ただ、最後の最後の情勢によっては、菅氏が乗ってくる可能性もないとはいえず、そうなれば一縷の望みはあるかもしれません。 なお、消去法ではこの人しかいないものの、改憲論者として9条2項の削除を言明している点や、アジア版NATOの構築を検討すると言っていることには、私は賛同できません。そもそも、ウクライナ戦争に関する発言を聞いていても、この戦争の裏の事情を正しく理解しているのかについては疑問です。 米大統領選も控えていますが、万が一にもこの人が総理総裁になることがあれば、党内改革を断行することは当然として、世界のパワーバランスの大きな変化を見極めた上で、対米追従一辺倒から脱却して、戦後平和憲法を堅持してきた日本の強みを尊重した国家運営に立ち戻って欲しいものです。 ■石破氏が人事で発した安倍政治への明確な決別宣言 自民党総裁選では、それこそ最後の最後で高市氏が大きく伸ばして、一回目の投票では、党員票、国会議員票共に石破氏を上回りましたが、決選投票では石破氏が僅差で逆転勝ちしました。決選投票前の両者の最終演説では、石破氏の方が聴衆の心を掴んだと思います。高市氏の演説は稚拙な印象で心に響くものが無く時間もオーバーして巻きを入れられていました。 決選投票では、小泉氏を支援していた菅氏のグループや、高市氏を嫌う岸田氏のグループなどから多くの議員票が石破氏に流れたようです。土壇場で高市氏に対する警戒感が一気に高まり、もともと石破氏に投票するつもりではなかった議員などの票も石破氏に回ったものと思われます。 前回も言いましたが、私は、9人の候補者の中から最終的に石破氏が選ばれたのは、消去法にはなるものの良かったと思います。石破総裁誕生によって円高・株安に振れたことが一つの象徴でしたが、アベノミクスを始め、岸田政権まで続いた安倍政治の終焉がようやく見えたからです。 安倍政治にも功罪ありますが、私は、日本の民主主義や法治主義を崩壊させた元凶は安倍政治(安倍・菅・岸田の3政権)にあったと解釈している立場です。旧宏池会出身の岸田氏が首相になった瞬間には多少の揺り戻しを期待したものの、実際には安倍政治の延長線上でのさらなる暴走が続いて国の形が変わり、政治腐敗も進みました。もしも高市氏が総理総裁に選ばれていたら、また嘘と開き直りの安倍政治に逆戻りするところでしたが、何とかぎりぎりで回避できました。 ただ、懸念していた通り、党内基盤の弱さに起因するブレが早々から出てしまい、石破氏は、事前にあれだけ国民に十分な判断材料を与えるまで拙速な衆院解散はしないと明言していたにもかかわらず、結局9日解散、15日公示、27日投開票ということになりました。しかも、この発表を内閣総理大臣に指名される前に行ったことが問題視されました。総裁選ではさかんに「ルールを守る政治」を声高に主張していましたが、早速の言行不一致と批判されています。 石破氏は、党内の反主流派の時代には比較的言いたいことを言い正論を吐いてきたものの、主流派になった途端、支持基盤の弱さゆえに裏の長老をはじめ、配慮すべきステークホルダーや抵抗勢力が多過ぎて身動きが取れなくなっているのでしょう。 解散については、もともとの自民党のシナリオが早期解散であり、総裁選では、いわばそれに異を唱えていたわけですが、いざ総裁になってみると、もはやそのシナリオを受け入れざるを得ない状況に外堀が埋められていたのだと思います。結果的に、石破氏の言行不一致となった早期解散が、吉と出るのか凶と出るのかはわかりませんが、何事につけ、できる限り本来の石破流をブレずに貫く方が国民の支持は集まると思います。石破氏もそこは良くわかっていて、「(石破カラーを出すと)国民は喜ぶが党内は怒る」と苦しい胸の内を吐露しているようです。 石破流をブレずに貫くという意味では、今回村上誠一郎氏を総務大臣という要職に抜擢したのは素晴らしいと思いました。周知の通り、村上氏は安倍氏を「国賊」と呼んで党から懲戒処分を受けた人物ですが、安倍氏全盛の時代から、石破氏以上に、安倍政治に異を唱え続けてきた人です。そのためずっと党内では隅に追いやられていましたが、この人事は岸田政権まで続いた安倍政治への明確な決別宣言であり、高市氏や旧安倍派などからは反発が大きく党を分断しかねない人事ですが、石破氏の覚悟を感じる人事でもあり、今後の総務大臣としての村上氏の手腕には注目したいと思います。 その他、現時点で、私が今回良かったと思うことと気になることをいくつか列記しておきます。 ■自民党内の世代交代が一気に進むことを期待 良かったことその1 まず、前号でも書いた通り、石破氏が日米地位協定の見直しに言及したことは高く評価できると思います。この不平等条約が戦後80年近くもの間手つかずできたことは異常なことであり、戦後処理が未だ中途半端なまま収束していないことの証左でもあります。日米関係を現在の従属的なものから対等なものにしていく上では避けて通れない一歩であり、まさに石破氏がそこに命を懸けて向き合うということであれば、日本国民としてはしっかり応援していくべきでしょう。 良かったことその2 これまで、菅氏や岸田氏など、自分の言葉で政策を語ったり、アドリブで記者や野党議員からの質問に答えたりすることができない首相が続きましたが、少なくとも石破氏は自分の言葉で目指すべき国家像や政策が語れる人ですから、その考えに賛成にしろ反対にしろ、国民や野党からしてもちゃんと議論ができる相手だと思います。こんなことは当たり前のことなのですが、長くそのような人が首相にならなかったので、これも良かったことです。 良かったことその3 総裁選で支援に回った候補がことごとく敗れた麻生氏の失脚も良かったと思います。麻生氏については、総理時代の失政で自民党が下野するきっかけとなった人ですが、なぜかこれまで「キングメーカー」などと呼ばれて影響力を保持してきました。今回、最高顧問という名誉職を与えられ実質的に影響力を失ったことは、いびつな長老支配終焉の第一歩を示すものとして良かったと思います。 旧安倍派が壊滅したことで森喜朗氏の影響力も薄れることになるでしょうし、副総裁に処遇された菅義偉氏も映像を見る限り衰えが隠せず、二階俊博氏も次の選挙では引退することになっているので、自民党内の世代交代が一気に進むことを期待したいと思います。新たなキングメーカーとして岸田氏が意欲満々のようですが、大人しく引っ込んでいてもらいたいものです。 良かったことその4 河野太郎氏の失脚も良かったと思います。行政のデジタル化はまさに待ったなしの重要課題ですが、この人がデジタル担当大臣になったことによって、マイナ保険証など、最初からボタンの掛け違いや強引な進め方で国民の不信を広げ、逆にデジタル化を遅延させる障害となっていた印象です。 X(旧ツイッター)で気に入らない発言を見つけると片っ端からブロックしたり、記者会見や国会質疑などでも、気に入らない質問には一切答えないなど、そもそも政治家としての資質に大きな問題がある人です。「デジタル」は「オープン」と表裏一体ですが、彼のような性癖はデジタル担当としても不向きでした。 総理候補になること自体があり得ないことだと思っていましたが、今回の総裁選では党員票も国会議員票もほとんど集めることが出来ずに下から2番目の惨敗に終わりました。このまま政界から消えてもらうのが良いと思います。ちなみに、この人が如何にデタラメな人であるかについては、以下のBBCの番組を観るだけでもよくわかりますのでご参考まで。 また自分がさんざんヘイト発言をする一方で、パリオリンピックの時には、選手を誹謗中傷する人は全員逮捕してひとり残らず処罰すべき、などという乱暴な発言もしていました。この先、解散後も再選されて法相に留任するようなことになれば、国会審議などで間違いなく法務大臣としての資質が追及される事態となり、石破政権のアキレス腱になると予想します。 |
共産党を除いた野党が束になっても、ましてや立憲民主党の共産党排除から、共産党が小選挙区に独自の候補を立てるという「現在の野党の状況からして、次の選挙での政権交代はあり得ない」という見立ては、オジサンも全くそう思う次第である。