新・定年オジサンのつぶやき

残された日々をこの世の矛盾に対して勝手につぶやきます。
孫たちの将来に禍根を残さないよう、よき日本を「取り戻したい」。

答弁能力と資質が著しく劣化している大臣たちを支える国家公務員は誰のための仕事?

2019年12月08日 11時55分05秒 | 政治

突然ですが、こんなビデオを思い起こしてほしい。



決して某テレビ局の動画ではなく首相官邸が世界中に公開している今年の「桜を見る会」の一場面である。

招待客の顔が明確に判別できるように撮られている。

招待客名簿の公表に関して安倍晋三は「プライバシー」、「個人情報」という言葉で拒否していたが、言っていることとやっていることに違和感がある。

「招待されたかどうかということは、これは個人に関する情報でございまして、お答えを従来から差し控え」るのに、招待者へ事前にSNS等への投稿を禁止するようアナウンスした形跡もなければ、官邸自身が当日の動画をYouTubeにアップしているのである。

個人情報云々は政府が答弁を拒否するための方便以外の何なのであろうか。

もっとも安倍晋三に言わせれば、芸能人や著名人等は自己の宣伝のため大いに顔出しをしてもかまわないのだが、「首相枠」で招待した人たちは、「お友達」や、決して人前には出られない事情がある連中が多いので、その人たちの「プライバシー」を守るためとして、己の「後ろめたさ」を隠したのであろう。

名簿を巡るやり取りで「公文書管理」という観点から様々な指摘が出ているが、こんな過去の事実があった。

<「桜を見る会」関連文書にまつわる、問題と矛盾と逃げだらけの政府答弁。安倍総理に突き刺さる「9年前のブーメラン」>
 2019.12.07 ハーバー・ビジネス・オンライン
・・・前略・・・
■9年前の安倍首相の発言のすばらしさ
 森友問題や加計学園問題等でもそうであったように、今回の桜を見る会をめぐる問題もまたもや政府による公文書管理と情報公開の問題に逢着したようである。いったい何度同じことが繰り返されるのだろうか。
 ところで、先述した尖閣諸島中国漁船衝突事件は民主党政権下において起きたものである。事件後、海上保安庁が撮影した衝突時の映像がYouTubeに流出した際、当時下野していた安倍首相は以下のように「述べていた。
“ビデオは国家機密として隠すべきものではなく、国民にそして世界にとっくに示すべきものでした。
「外交上の問題」とコメントした有識者?がいましたが、ビデオを出さないとの外交上の約束は存在しないのですから、まったく馬鹿げた指摘です。(中略)
責任が問われるのは海上保安庁ではなく、まったく馬鹿げた判断をした菅総理、あなたです。”
安倍晋三メールマガジン2010年11月16日号「『義憤にかられて・・・』尖閣ビデオは国家機密では無いっ!」のwebアーカイブより)
 政府に情報公開を求め、時の総理による「馬鹿げた判断」の責任を鋭く問うていた人が、いまやなんという体たらくだろうか。一刻も早く国民に対して情報を開示し、そして自らの責任を見つめていただきたいものである。

こんな安倍晋三に対して今さら「体たらく」などと批判しても、本人はその言葉の意味を理解できないので、「馬の耳に念仏」であろう。

トップがこんな状態ならばそれを支える政権の面々はどうなのか。

直近の会見の模様をとくと見てほしい。   

12月の企業調査によると、「12月ロイター企業調査:次期首相候補、石破氏支持が躍進」となっているらしい。

企業の「安倍離れ」が始まると見るのかはまだ怪しいばかりなのだが、潮目が確実に変化していることは確かなようである。
潮目の変化というのは安倍晋三の心の中にも起きているらしく、本人の直接の発言ではないのだが、「首相、憲法改正『20年施行』を断念 『21年国民投票』に修正」という情報が流れている。

この情報に対して、澤藤統一郎の憲法日記では、「『安倍改憲スケジュール断念』という当面の勝利」という記事の中で、「2017年の5月3日に始まった『安倍改憲』の妄動は、とりあえず押さえ込んだ。ひとまずは、『バンザイ』と小さく叫ぼう。」としつつ、「モリ・カケに続いての桜疑惑。そして閣僚辞任、入試問題、FTAに給特法である。改憲提案など、やれる状況であるはずもない。
さて、ここまでは、改憲阻止勢力の優勢で水入りである。改めて、仕切り直して、通常国会での取り直しの一番が始まる。先行きに安易な楽観は許されないが、見通しけっして暗くはない。ほのかに桜色さえ、見えるではないか。」と来年の「桜」を見る気分のようである。

安倍晋三に陰りが出始めた途端に、定例会見では倫理破綻をしていたこの男が、唐突なアドバルーンを放った。

官房長官 外国人誘客に『世界レベルのホテル約50か所新設』」 

「はあ~、それ、いま言うことか。ていうか、50の高級ホテルって、どこにそんな需要があるのかねえ、バッカじゃないの。それこそ第2、第3のニューオータニを作って、新たな利権を確保しようって魂胆なんじゃないのか」

「新設より日本中の廃ホテル撤去が先。倒産したホテルの解体費用は億単位だから誰も解体できずに廃墟として地方に負の遺産として残り続ける。新設を国が後押しするなら倒産後のことも考えてからにして欲しい」

「『「震災からの復旧、復興にとどまらず、地震の発生前以上に、地域のにぎわいを取り戻し地域経済を活性化することが重要』という前に未だに仮設住宅の人がいるだろ、その人たちに住宅を建てたら雇用は増えて住居問題も減るだろ」

「箱モノとか癒着とか疑われるのは行いが悪いからだが、実際、最高級のラグジュアリーホテルが不足しているというのは結構前から聞いている。その層は客単価が桁違いなので、今までの延長の発想だと難しい」   

こんなネット民の声を聴きながら、改めてTBS報道局記者・キャスターの金平茂紀の言葉を、劣化した連中に届けてあげたい、とオジサンは思う。


答弁する大臣たちの能力と資質が著しく劣化している。自分の言葉で答えられない。官僚の差紙を読み上げていると。酷い場合は差紙と無関係の所を読み上げたりする。これは末期的な光景です。国民をなめている。あと必死で差紙をしている国家公務員の方に申し上げたいのですが、『あなた方は一体誰のために仕事をしているのか』、公務員とは全体の奉仕者であって、一大臣や一政権の為に働いている訳ではないですからね。いったいこんな国にいつからなっちゃんたんだと思いますね。」

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« シュレッダーにかけるべきは... | トップ | 12月は「国家公務員倫理月間... »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

政治」カテゴリの最新記事