芥川龍之介は、関東大震災の直前、鎌倉の「平野屋別荘」に宿泊していた。
すると、座敷の軒先には季節外れの藤が咲いていたが、それだけではなく、裏庭には山吹も花をつけていて、駅前の洋食屋には菖蒲も蓮も咲いている。
この季節感のなさはどうしたことか。まるで自然が狂ったようだ……。
違和感を感じた芥川は、8月25日に東京に帰って以来、人と会うごとに「天変地異が起こりそうだ」と話したが、誰も真に受けなかった。
しかし、帰京してちょうど1週間後(大正12年9月1日)、大震災が起きたのである。
今日から明日にかけて、泊りがけの会議に出席するので、いつもの「つぶやき」に代わって、関東大震災前後の東京の街の「空撮」写真をお届けします。
【1922年関東大震災前後の東京-1】
【お茶の水、ニコライ堂上空を飛ぶ飛行機】
【震災時の丸の内(政府が公表した空撮写真)】
【震災時の神田神保町】
【日比谷公園(1922年)】
【両国橋、国技館】