ロドリゴ・ガルシアという監督は、ガルシア・マルケスの息子なのか・・・、なんて今頃知った私ヌルボ。その「愛する人」なんですが、こういう映画を観終わった後で「泣ける映画」などという言葉を口にすると、それがいかに低位な物差しにしかすぎないかがよーくわかります。しかし、1日1回(19:00~)で観客は1ケタとはなー・・・。「みんな、××よりもこっちを観てよー」とチケット売り場の中心で叫びたくなります。
昨日観た中国映画「再会の食卓」の観客はもっと少なくて4人でした。(あ、今年に入って観た5本、全部1ケタだったかも・・・。)
偶然ですが、「愛する人」も「再会の食卓」も38年という年月の経過が大きなポイントです。
とくに後者について具体的に説明すると、1949年国共内戦に敗れて、国民政府軍兵士だった夫は台湾に脱出しますが、身重の妻は混乱した状況の中で上海にとり残されます。その後2人はそれぞれ別の人と結婚し家庭を築きます。別れから38年後の1987年、台湾政府は長年の戒厳令を解き、中国への故郷再訪ができるようになりました。そして台湾から元の夫が上海にやってきて、すでに孫もいる元の妻の家を訪れます。・・・という展開。(少しだけソフィア・ローレンの「ひまわり」ともダブるかな?)
ここでヌルボが思ったのは韓国と北朝鮮のこと。コチラは朝鮮戦争から約60年も経って、いまだにわずかの例外を除いて離れ離れになった親子や夫婦の再会もできない状態が続いています。夫婦の別離という設定だけは似ている「大胆な家族」というB級コメディが2005年韓国で作られました。が、リアリティなし。「再会の食卓」のようなドラマが成り立つのも、約40年というのがギリギリの長さなのかも、ということを考えてしまいました。北にいる肉親との再会を心底望んでいる人たちが、今韓国にどれくらいいるのでしょうか?
別件で、今書店に出てる「キネマ旬報」2月下旬決算特別号について書くつもりでした。2010年のベスト・テン等各賞の内訳や2011年の上映予定作品リスト等々、盛り沢山で読み出のある号です。書き始めると長くなりそうなので今回は取りやめます。未読の人、買うなり立ち読みするなり急ぐべし! 次号は「韓国映画は燃えているか」というテーマで寺脇氏と阪本順治監督の緊急対談、との予告。
★★★ Daumの人気順位(2月8日現在上映中映画) ★★★
【ネチズンによる順位】
①なくな、トンズ(韓国) 9.7(839)
②瞳の奥の秘密 9.2(89)
③Io sono l'amore(I am Love) 9.1(38)
④グローブ(韓国) 8.9(855)
⑤のだめカンタービレ 最終楽章 後編(日本) 8.9(65)
⑥終着駅 トルストイ最後の旅 8.9(61)
⑦メガマインド 8.8(406)
⑧上海 8.8(437)
⑨You Will Meet a Tall Dark Stranger 8.7(34)
⑩ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ 8.6(56)
少しだけ順位が変わりましたが、新顔の作品はありません。
【専門家による順位】
①Io sono l'amore(I am Love) 8.5(5)
②Winter's Bone 7.7(5)
③You Will Meet a Tall Dark Stranger 7.0(5)
④クララ・シューマン 愛の協奏曲 7.0(4)
⑤カフェ・ノワール (韓国) 7.0(2)
⑥なくな、トンズ(韓国) 7.0(1)
⑦アウトレイジ(日本) 6.7(7)
⑧瞳の奥の秘密 6.7(4)
⑧キューバの恋人(韓国) 6.7(4)
⑩平壌城(韓国) 6.5(2)
⑩50歳の恋愛白書 6.5(2)
⑩のだめカンタービレ 最終楽章 後編(日本) 6.5(2)
⑩いま、殺しに行きます(韓国) 6.5(2)
初登場は次の2作品。
⑩「50歳の恋愛白書」は昨年2月日本公開。韓国題は「피파 리의 특별한 로맨스(ピパリの特別なロマンス)」です。
⑩「いま、殺しに行きます(죽이러 갑니다)」は2月24日開幕のゆうばり国際ファンタスティック映画祭<ゆうばりチョイス:韓国映画>部門に公式招請されたコミック・スリラー。内容はリンク先で見てください。韓国映画は他に5作品が上映されます。
★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[2月4日(金)~6日(日)] ★★★
「朝鮮名探偵」快調、300万人に迫る
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・封切り日・・・・・・週末観客動員数累計・・・・観客動員数・・・・上映館数
1・・朝鮮名探偵・・・・・・・・・・・・・・・1/27 ・・・・・・1,107,805 ・・・・・・・・・・・・2,722,261・・・・・・・・・675
:トリカブトの秘密(韓)
2・・ガリバー旅行記・・・・・・・・・・・1/27・・・・・・・・・565,218 ・・・・・・・・・・・・1,563,065・・・・・・・・・548
3・・平壌城(韓) ・・・・・・・・・・・・・・・1/27・・・・・・・・・527,294 ・・・・・・・・・・・・1,348,667・・・・・・・・・521
4・・グローブ(韓)・・・・・・・・・・・・・・・1/20・・・・・・・・330,404 ・・・・・・・・・・・・・1,608,772・・・・・・・・・426
5・・上海 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1/27 ・・・・・・・・・71,398・・・・・・・・・・・・・・・227,748・・・・・・・・・234
6・・グリーン・ホーネット 3D・・・・・1/27 ・・・・・・・・・48,749 ・・・・・・・・・・・・・・・178,335・・・・・・・・・251
7・・メガマインド・・・・・・・・・・・・・・・1/13 ・・・・・・・・・47,145 ・・・・・・・・・・・・・・・862,523・・・・・・・・・169
8・・タウン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1/27 ・・・・・・・・・21,876 ・・・・・・・・・・・・・・・・85,611・・・・・・・・・148
9・・ハロー、ゴースト(韓)・・・・・・12/22・・・・・・・・・・16,532 ・・・・・・・・・・・・・3,038,157・・・・・・・・・・73
10・・塔の上のラプンツェル・・・・・2/10・・・・・・・・・・11,562 ・・・・・・・・・・・・・・・・21,188・・・・・・・・・・21
7つも入れ替わった先週とうってかわって、1~9位に順位変動なし。新登場は10位だけです。
数字を見ると、この正月連休で「勝った!」といえるのは4位までですかねー。中でも「朝鮮名探偵」は来週にはもう300万人を越える勢い。
10位はディズニーの3Dアニメ。日本では3月12日公開で、映画サイトに内容紹介あり。韓国題は「라푼젤」です。
昨日観た中国映画「再会の食卓」の観客はもっと少なくて4人でした。(あ、今年に入って観た5本、全部1ケタだったかも・・・。)
偶然ですが、「愛する人」も「再会の食卓」も38年という年月の経過が大きなポイントです。
とくに後者について具体的に説明すると、1949年国共内戦に敗れて、国民政府軍兵士だった夫は台湾に脱出しますが、身重の妻は混乱した状況の中で上海にとり残されます。その後2人はそれぞれ別の人と結婚し家庭を築きます。別れから38年後の1987年、台湾政府は長年の戒厳令を解き、中国への故郷再訪ができるようになりました。そして台湾から元の夫が上海にやってきて、すでに孫もいる元の妻の家を訪れます。・・・という展開。(少しだけソフィア・ローレンの「ひまわり」ともダブるかな?)
ここでヌルボが思ったのは韓国と北朝鮮のこと。コチラは朝鮮戦争から約60年も経って、いまだにわずかの例外を除いて離れ離れになった親子や夫婦の再会もできない状態が続いています。夫婦の別離という設定だけは似ている「大胆な家族」というB級コメディが2005年韓国で作られました。が、リアリティなし。「再会の食卓」のようなドラマが成り立つのも、約40年というのがギリギリの長さなのかも、ということを考えてしまいました。北にいる肉親との再会を心底望んでいる人たちが、今韓国にどれくらいいるのでしょうか?
別件で、今書店に出てる「キネマ旬報」2月下旬決算特別号について書くつもりでした。2010年のベスト・テン等各賞の内訳や2011年の上映予定作品リスト等々、盛り沢山で読み出のある号です。書き始めると長くなりそうなので今回は取りやめます。未読の人、買うなり立ち読みするなり急ぐべし! 次号は「韓国映画は燃えているか」というテーマで寺脇氏と阪本順治監督の緊急対談、との予告。
★★★ Daumの人気順位(2月8日現在上映中映画) ★★★
【ネチズンによる順位】
①なくな、トンズ(韓国) 9.7(839)
②瞳の奥の秘密 9.2(89)
③Io sono l'amore(I am Love) 9.1(38)
④グローブ(韓国) 8.9(855)
⑤のだめカンタービレ 最終楽章 後編(日本) 8.9(65)
⑥終着駅 トルストイ最後の旅 8.9(61)
⑦メガマインド 8.8(406)
⑧上海 8.8(437)
⑨You Will Meet a Tall Dark Stranger 8.7(34)
⑩ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ 8.6(56)
少しだけ順位が変わりましたが、新顔の作品はありません。
【専門家による順位】
①Io sono l'amore(I am Love) 8.5(5)
②Winter's Bone 7.7(5)
③You Will Meet a Tall Dark Stranger 7.0(5)
④クララ・シューマン 愛の協奏曲 7.0(4)
⑤カフェ・ノワール (韓国) 7.0(2)
⑥なくな、トンズ(韓国) 7.0(1)
⑦アウトレイジ(日本) 6.7(7)
⑧瞳の奥の秘密 6.7(4)
⑧キューバの恋人(韓国) 6.7(4)
⑩平壌城(韓国) 6.5(2)
⑩50歳の恋愛白書 6.5(2)
⑩のだめカンタービレ 最終楽章 後編(日本) 6.5(2)
⑩いま、殺しに行きます(韓国) 6.5(2)
初登場は次の2作品。
⑩「50歳の恋愛白書」は昨年2月日本公開。韓国題は「피파 리의 특별한 로맨스(ピパリの特別なロマンス)」です。
⑩「いま、殺しに行きます(죽이러 갑니다)」は2月24日開幕のゆうばり国際ファンタスティック映画祭<ゆうばりチョイス:韓国映画>部門に公式招請されたコミック・スリラー。内容はリンク先で見てください。韓国映画は他に5作品が上映されます。
★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[2月4日(金)~6日(日)] ★★★
「朝鮮名探偵」快調、300万人に迫る
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・封切り日・・・・・・週末観客動員数累計・・・・観客動員数・・・・上映館数
1・・朝鮮名探偵・・・・・・・・・・・・・・・1/27 ・・・・・・1,107,805 ・・・・・・・・・・・・2,722,261・・・・・・・・・675
:トリカブトの秘密(韓)
2・・ガリバー旅行記・・・・・・・・・・・1/27・・・・・・・・・565,218 ・・・・・・・・・・・・1,563,065・・・・・・・・・548
3・・平壌城(韓) ・・・・・・・・・・・・・・・1/27・・・・・・・・・527,294 ・・・・・・・・・・・・1,348,667・・・・・・・・・521
4・・グローブ(韓)・・・・・・・・・・・・・・・1/20・・・・・・・・330,404 ・・・・・・・・・・・・・1,608,772・・・・・・・・・426
5・・上海 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1/27 ・・・・・・・・・71,398・・・・・・・・・・・・・・・227,748・・・・・・・・・234
6・・グリーン・ホーネット 3D・・・・・1/27 ・・・・・・・・・48,749 ・・・・・・・・・・・・・・・178,335・・・・・・・・・251
7・・メガマインド・・・・・・・・・・・・・・・1/13 ・・・・・・・・・47,145 ・・・・・・・・・・・・・・・862,523・・・・・・・・・169
8・・タウン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1/27 ・・・・・・・・・21,876 ・・・・・・・・・・・・・・・・85,611・・・・・・・・・148
9・・ハロー、ゴースト(韓)・・・・・・12/22・・・・・・・・・・16,532 ・・・・・・・・・・・・・3,038,157・・・・・・・・・・73
10・・塔の上のラプンツェル・・・・・2/10・・・・・・・・・・11,562 ・・・・・・・・・・・・・・・・21,188・・・・・・・・・・21
7つも入れ替わった先週とうってかわって、1~9位に順位変動なし。新登場は10位だけです。
数字を見ると、この正月連休で「勝った!」といえるのは4位までですかねー。中でも「朝鮮名探偵」は来週にはもう300万人を越える勢い。
10位はディズニーの3Dアニメ。日本では3月12日公開で、映画サイトに内容紹介あり。韓国題は「라푼젤」です。