ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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韓国内の映画 Daumの人気順位 と 週末の興行成績[8月19日(金)~21日(日)]

2011-08-23 21:28:17 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
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 先週韓国映画「まぶしい一日」(2006)にについて「近日中記事にします」なんて書いて、そのままになってました。まあそのうち、とうことで・・・。
 次の日曜(28日)からはシネマ・ジャック<よこはま若葉町多文化映画祭>の中で「風吹く良き日」「鯨とり ナドヤカンダ」の上映スタート。28日には「アン・ソンギ —— 韓国『国民俳優』の肖像」(岩波書店)の著者・村山俊夫さんのトークもあるとのこと。(関連記事→コチラ)
 27日には「ハウスメイド」「ホームランが聞こえた夏」が始まります。観ようという映画は、忙しい時にまとまってくるというマーフィーの法則はあいかわらず。「ホームランが・・・」については、今年1月25日の記事で少し書きましたが、
事実に基づいた話のようで、映画と同じ校名の<충주성심학교(忠州誠心学校←漢字は推定)>のサイトに野球部や映画の情報が載っています。

    ★★★ Daumの人気順位(8月23日現在上映中映画) ★★★

【ネチズンによる順位】

①トゥルー・マッ(味)・ショー(韓国)  9.7(333)
②3バカに乾杯!  9.6(1377)
③アンサンディ  9.4(86)
④ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2  9.3(1136)
⑤サニー(韓国)  9.3(3229)
⑥未来を生きる君たちへ  9.2(83)
⑦E.T.  9.2(79)
⑧庭を出ためんどり(韓国)  9.1(626)
⑨カストラート  9.0(58)
⑩名探偵コナン:沈黙の15分(日本)  9.0(147)

 新登場は②だけ。2010年「したまちコメディ映画祭」で上映されたインド映画。なかなかの高評点です。<インドのシリコンバレーw>というブログの記事を引用すると、「とある工科大学のエンジニア養成コースが舞台」で、「そこでおバカをやっていた3人の学生のうち、卒業後に行方知れずになってしまった1人のおバカ(=主人公)を残る2人のおバカが探しにいくうちに、なぜ彼が消息を絶ったのかが次第に明らかになっていく・・・」というストーリーだそうですが、観た人たちのブログを10くらい読んだところ、皆大感動してるようで・・・。<あきちゃんの雑記帳>というブログでは、「ただただ素晴らしいの一言です。猛烈に感動しました。コメディーとなっていますが、泣かせる場面も多く、途中で何度もボロボロ泣きました。泣いては笑いを繰り返し、途中で色々と謎もあるのですが、次第に解けてきて最終場面に収束します。3時間近くあったのですが、退屈しませんでした」・・・と、まあこんな感じで・・・、私ヌルボも、これまで観た10数本のインド映画には外れはなかったし、ぜひ観たいなあ。「毎日新聞」にも紀平重成さんが<銀幕閑話>で「この傑作が映画祭の上映だけではあまりにも惜しい」
と書いているのになー・・・。日本公開未定とはねー。原題は「3 Idiots」、韓国題は「세 얼간이(3人のトンマ)」です。

【専門家による順位】

①E.T.  9.6(3)
②猿の惑星:創世記  8.5(6)
③ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2  8.4(7)
④トスカーナの贋作  8.3(6)
⑤イリュージョニスト  8.0(6)
⑥茂山日記(韓国)  7.9(11)
⑦アンサンディ  7.6(6)
⑧心臓が鼓動する(韓国)  7.5(2)
⑨告白(日本)  7.3(9)
⑩高地戦(韓国)  7.2(10)

 ②がランクインしましたが、先週興業成績の方で紹介しました。

   ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[8月19日(金)~21日(日)] ★★★
         韓国の時代劇「最終兵器 弓」が連続1位、300万人突破

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・封切り日・・・・・・週末観客動員数累計・・・・観客動員数・・・・上映館数

1・・最終兵器 弓(韓)・・・・・・・・・・8/10 ・・・・・・・・・・・894,594・・・・・・・・・・・3,158,817・・・・・・・・・702
2・・猿の惑星: 創世記 ・・・・・・・・・8/17 ・・・・・・・・・・・671,396・・・・・・・・・・・1,012,190・・・・・・・・・604
3・・ブラインド(韓)・・・・・・・・・・・・・・8/10 ・・・・・・・・・・・338,259・・・・・・・・・・・1,351,030・・・・・・・・・444
4・・スマーフ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・8/11・・・・・・・・・・・200,393 ・・・・・・・・・・・・756,594・・・・・・・・・358
5・・庭を出ためんどり(韓)・・・・・・・7/27・・・・・・・・・・・198,305 ・・・・・・・・・・・1,686,784 ・・・・・・・・388
6・・3バカに乾杯!・・・・・・・・・・・・・8/18・・・・・・・・・・・・87,458 ・・・・・・・・・・・・119,068・・・・・・・・・283
7・・クイック(韓)・・・・・・・・・・・・・・・・7/20 ・・・・・・・・・・・・79,957・・・・・・・・・・・3,015,829 ・・・・・・・・301
8・・Larry Crowne・・・・・・・・・・・・・・8/18・・・・・・・・・・・・52,537 ・・・・・・・・・・・・・77,165・・・・・・・・・291
9・・7鉱区(韓)・・・・・・・・・・・・・・・・・8/04・・・・・・・・・・・・35,906 ・・・・・・・・・・・2,208,902・・・・・・・・・322
10・・名探偵コナン: ・・・・・・・・・・・・8/03 ・・・・・・・・・・・29,788 ・・・・・・・・・・・・・619,154・・・・・・・・・135
     沈黙の15分(日)
                                      ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。

 新登場は6位と8位の2作品。
 1位「最終兵器 弓」はあれあれ、という間に300万人突破。先発の「クイック」や「7鉱区」をあっさり抜き去ってしまいました。その「クイック」も300万人を超え、今秋10月「クイック!!」と「!!」がついて早々と日本公開とか・・・。
 6位については前述しました。
 8位「Larry Crowne」。海軍を退役後十数年も勤めてきた量販店から「学位を持っていない」という理由で突然解雇された男性(トム・ハンクス。監督も彼)。家のローンも抱え、収入もなくなった彼が取った行動は、洒落た車を手放して中古のスクーターに買い換え、厨房のパート仕事をゲットし、市民向けカレッジへ通い始める。そこで女性教授(ジュリア・ロバーツ)と知り合う。・・・というロマンティック・コメディ。トム・ハンクスは、この映画に不満を持った夫婦に、映画鑑賞代を返却する、と申し出たというニュースも・・・。韓国題は「로맨틱 크라운(ロマンティック・クラウン)」。日本公開は未定。 
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韓国で人気絶大のゲーム スタークラフトのすべて(下)

2011-08-23 13:48:26 | 韓国の文化・芸能・スポーツ関係の情報
 (上)で記したように、世界の中でスタークラフトが例外的に普及していない日本とは違って、韓国での人気度は大変なものです。さらに詳しく見てみると・・・・。

全世界で売られた1100万本のうち半数近くが韓国で販売されています。「海賊版を抜きに考えても、国民の11人に1人が持っている計算」で、パソコンを手に入れた子どもたちが最初に欲しがるのがスタークラフトといわれているとか。

スタークラフト専門のプロリーグがあり、プロゲーマーは子どもたちがなりたい職業の第一位に君臨しているとのことです。世界選手権も開かれていますが、昨年ロサンゼルスで開かれた国際オンラインゲーム大会のスタークラフト部門で「メダル独占」という記事にもあるように、韓国の選手だけが実力的に飛び抜けてしまい、他国の選手が入り込む余地がほとんどなくなってしまっているそうです。2007年の<eスポーツ日韓戦>開催の時にゲストとして来日した<女帝>ソ・ジス選手(1985~)のような女性のプロゲーマーもいます。(インタビュー動画→コチラ) その関係記事によると、同じ時に来日したイ・ユンヨル選手は「街を歩いているとお年寄りの方たちも僕らの顔を知っていて、声をかけてきたりするんですよ」と語っています。

選手権戦はTVで実況中継され、会場は「さながらどこかのアイドルグループがコンサートでも行うかのような熱狂的な雰囲気に包まれている」とのことです。YouTubeでその動画を見ることができます。
 たとえば、ということで、「WCG Korea 2010 NF/SC Final」という大会の決勝戦「イ・ジェドン選手対イ・ヨンホ選手」の3連戦中第2戦を見てみて下さい。



 第1戦は約50分の大熱戦でイ・ヨンホ勝ち、この第2戦は約20分でイ・ジェドン勝ち、第3戦もイ・ジェドンが約6分であっけなく勝って優勝しました。
※2007年優勝のイ・ジェドン選手(1990~)のインタビュー記事は→コチラ。彼はメジャー大会で5回優勝のプロ選手。09年国際大会でも優勝しました。

ファンのすそ野が広く、お笑い番組のネタにもなっています。各ユニットの音声の物真似ですが、観客の皆さん、笑ってますね。
 人気の一方で、ゲーム中毒のような社会問題も深刻化しています。
 今年(2011年)になって、いわゆるシンデレラ法の制定が提起されました。夜12時から午前6時まで満16歳未満の青少年のオンラインゲームアクセスをできなくするシャットダウン制導入を内容とするものですが、その是非や具体的内容をめぐって今論議となっているところです。
 また、プロ選手を巻き込んだ賭博事件も報じられています。

 これまで長々と書いたように、韓国のスタークラフト熱は日本では理解しがたいほどです。ではなぜ日本では他の国々、とくに韓国のようにほとんど普及していないのでしょうか?
 諸サイトを参考に理由を列挙します。

①日本では早くからファミコンのような家庭ゲームに人気が集まり、RTSというゲームジャンルは全般的に関心が示されなかった。 ②スタークラフトの発売当時はインターネット網の拡大初期であり、ネット対戦があまり評価されなかった。(一方、韓国では今世紀初頭スタークラフトのために国内のインターネットカフェ(PC房)が急増し、短期間に定着した。)
③日本ではスタークラフトの日本語マニュアル付き英語版の販促に消極的で、また後に発売された日本語版の出来がよくなかった。
④日本の初級愛好者がBattle.netで対戦しようとすると、韓国等他国プレイヤーによる<荒らし>に遭うことがしばしばあった。
⑤日本では、ゲームに夢中になる(主に)若者は社会病理の1つとしてとらえられることが多く、<e-スポーツ(エレクトロニック・スポーツ)>として社会的に十分に認知されていない。
※ウィキのエレクトロニック・スポーツの説明によると、日本はeスポーツが未発展である数少ない先進国のひとつである。


 文化的に共通点の多い両国ですが極端に異なる事例もあります。スタークラフト文化はその好例でしょう。

※関連記事①「ネトゲのスタークラフトにみる日本人・韓国人・中国人・台湾人の違い」
 →コチラ
 どこまでホントか・・・。まあ笑える。

※関連記事②「統一部長官「南北青少年ゲーム交流を支援」
 →コチラ
 統一問題に政治利用まで!?
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韓国で人気絶大のゲーム スタークラフトのすべて(上)

2011-08-23 13:14:39 | 韓国の文化・芸能・スポーツ関係の情報
 最近、仲間内でアメリカの軍用無人航空機のことが話題になりました。 そこで思い起こしたのは、湾岸戦争当時のあのピンポイント爆撃の映像。ほとんどゲームのような感覚ですね。

 SFの名作とされる作品の1つに、オースン・スコット・カードの「エンダーのゲーム」があります。
 思い切り簡略化してストーリーを記すと、優秀な頭脳の少年に戦争シミュレーションゲームをやらせる。みごと勝利のその時、おとなたちが狂喜したのは、それがシミュレーションではなく、現実の侵略者との戦いそのものだった、というわけ。
 最初に短編で書かれたのが1977年、日本では1985年に翻訳本が刊行されました。その後の現実を見ると、たとえば2007年には「アメリカ空軍、ゲームヲタに無人航空機を操縦させる計画」というニュースもあったりして、「エンダーのゲーム」がSFの世界の話ではなくなってきているようです。

 さて、ここから本論。
 10年くらい前から、韓国に行って旅館に泊まった時、数十にも及ぶテレビchの中で、釣りや宗教等々の韓国特有のチャンネルとともに、何か複雑な戦闘ゲームで、プレイヤーだけでなく応援団or観客も興奮しまくっているゲーム・チャンネルが目にとまりました。
 ゲームの画面は下のようなもので、ユニットとしては空飛ぶ円盤のようなものとか、アリのような昆虫っぽく地上を動くのもの、鳥のように翼があって空を飛ぶもの等々いろいろあります。

    

 私ヌルボ同様、韓国の宿で夜更けてテレビのチャンネルをカチャカチャ切り換えたりしてた人はきっと記憶にあると思います。

 ゲームに詳しくない私ヌルボ、日本に戻ってそれらしいものはないかと家電量販店のゲームソフト売り場を眺めたりもしたのですがわからずじまい。最初に見てから5年以上も経って、やっとそれがスタークラフト(StarCraft)というゲームであることを偶然知りました。

 あるサイトの昨年(2010年)の記事によると、<『スタークラフト2』全世界で記録的なトップセールス!!!>とあるほど世界的な人気ゲームソフトなのだそうです。その前身スタークラフトは1998年にブリザード・エンターテインメント社により発売され、以後世界で最も多く売れた
RTS(リアルタイムストラテジー)ゲームタイトルとして2009年にギネス認定されたそうです。

 ルールは、およそ以下の通りです。※参考→コチラコチラ

①テラン(Terran)・プロトス(Protoss)・ザーグ(Zerg)という3種族からいずれかを選択し、たがいの存亡をかけて戦うゲームである。 
②ワーカーを使ってミネラルと呼ばれる資源をベースに集める。
③集めた資源を使って戦闘ユニットを作る。
④敵陣を攻撃する。
⑤敵の建造物を全て破壊するか、プレイヤーが降参するまで痛めつければ勝利。


 ・・・つまり、上記参考記事の比喩を借りると「駒を生産しながら戦う将棋」のようなもので、反射神経や操作テクニックの勝負ではなく、頭で戦うゲームです。
※解説動画は→コチラ

 ところが、このゲームソフトは、日本ではほとんど普及していなくて、実際、「スタークラフトが欲しいのですが売っていません」とか「対戦相手が見つかりません」との声もあるほど。私ヌルボがちょっと探してもわからなかったのは当然でしたね。

 一方韓国では、と調べれば調べるほど日本とは大違い。
 具体的には、長くなるので(下)に続く、ということにします。 
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